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【完結済】継承者ライ、荒廃した世界を生き抜く!  作者: ぷちきゅう
第4章 Sランク冒険者ライとテオ、誕生!

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4-6.ボク、死にかけてたの!?

 本日は作者のお誕生日でして、誕生日プレゼントをもらえるということで、別府観光港から商船三井さんふらわあ様の『さんふらわあくれない』に2週間ぶりに乗船しており、ただいま伊予灘沖から投稿しております。夕食バイキング招待券をありがたくいただきまして、おいしい夕食をいただいておりますよ〜。

 日中は亀川温泉を回り、温泉組合長さんと別府八湯温泉道の名人さんと一緒でして、熱い温泉談義をしてまいりました!別府へ移住したら?と誘われましたよ(笑)。

 そして、別府観光協会より別府八湯温泉道4段に認定していただきました。今年中に5段になれるよう温泉巡りをしようと思います。

「···ん?···ん~~」


「おっ!?ライ!聞こえるか!?」


「···え?···テオ?」


「おうよ!まったく···、ライは無茶し過ぎだ!!」


「···ここは?」


「オレらの部屋だ。あれからもう2日経ってるぞ」


「···えっ!?そんなに!?」


「それでも短い方だと思うがな···。もうちょっとで本当に死ぬところだったんだぞ!?」


「ご、ごめん···。心配かけちゃって···」


「ホントだよ!たかが試合で命落とそうもんなら···、オレがご先祖様に怒られるだろうが!!···あと、サムにも礼言っとけよ?」


「···え?どうして?」


「オレの回復魔法じゃ、ライは治しきれなかったんだよ···。剣が肋骨の隙間を縫って心臓を貫通してたからな···。サムが強力な回復魔法かけてくれなかったら···、お前は今頃あの世だ」


「そ、そうだったんだ···。ホントごめん!!もうあんな事はしないから!!」


「当たり前だ!そう何度あってたまるか!!絶望しかけた···、オレの身にもなれよ!!」



 まさかそんな事になってたなんて···。あの時は何としてでもサムに1撃を!としか考えてなかったからなぁ〜。


 完全に防御を捨てていた。だから剣が貫通しちゃったんだろうね。心臓に当たってたのはボクも想定外だけどさ···。


 そう思いながら下を向くと···、確かに胸に包帯がグルグル巻きにされてるよ。そしてベッドの横には···、置いてあった革の胸当ての心臓部分に内側から外に向けて穴が空いていた···。しかもボクの血のせいか、変色しちゃってたよ···。うひゃ~···。


 ボクが着ていた服もボロボロだったようで、着替えた時に捨てたそうだ。衣服はダイナモの町で買い込んでいたから問題ないんだけどね。


 これはさすがにマズいなぁ〜。今まで攻撃方法とかは練習してたんだけど、これからは防御も考えないと···。



「とりあえず、今日はメシ食ってもう寝とけ!いくら回復魔法で傷は治ったとしても、失った血はそう簡単に戻らないからな!」


「うん···。わかった。ありがとう···」


「とりあえず何か食いもん用意するぜ。食べたいものがあれば持ってくるぜ?」


「じゃあ、テオが食べたいもので。ここで一緒に食べよう」


「おう!そんじゃ、買ってくるぜ!」



 テオはそう言って部屋を出た。さっきテオが言ったように血が足りないのか、ボーっとしてしまってあまり考えがまとまらない···。



「ちょっとやり過ぎだったなぁ〜。そうそう、サムにも謝らないと···」


「その必要はないぜ?」



 そう言いながらサムが部屋に入ってきたよ!?またカギを勝手に開けたんだな!?



「そんな甘い考えしてるんだったら、もう大丈夫そうだな?」


「サム···。回復魔法かけてくれたんだね?ありがとう」


「どうってことない。···あの時、あんな無茶しなかったら心臓に直撃しなかったんだぞ?」


「あはは···。あれだけこてんぱんにやられちゃったからね。どうしても一撃与えたかったんだよ」


「よくそんなので今まで生き延びれたなぁ〜。運がいいとしか言いようがないぞ?」


「ははは···。かもね」


「ま、ライのトランスは見れた。あれはまさしくトランスだった。ただ···、このトランスにはもう1段階次があるのはこの前見せただろ?さすがにそれはムリだろうが、普通の人族でそこまで戦えりゃ十分だ」


「あ!あれか···」


「ああ。神狼族特有の『共有』能力も併用してやるんだ。これが使えたらエーレタニア最強だぜ?」


「そうなんだ···」


「って言うか、今の神狼族全員使えるな。まぁ、パワーがありすぎて制御が厳しすぎるけどな」


「じゃあ···、一族全員でこの世界を救うってのは···?」


「···それはできねえな」


「どうして···?」


「テオから聞いてねえのか?災厄戦争で人族がやらかした仕打ちを···」


「あ···」


「神狼族には被害はなかったが、かつて神狼族も似た事があったって聞いてるか?それで神狼族はご先祖のアキの奥さん以外が全滅させられちまったんだよ···。そして、神によって10人という制限がされちまったんだよ。全員身内ならバカな事に巻き込まれないだろうってな」


「そう···、だったんだ···」


「ま、オレともう一人(・・・・)は地上に降りてバカやってっけどな。オレの目的は鍛えること。人類の未来なんて、知ったこっちゃねえんだよ」


「···ふふっ」


「なんだよ?何がおかしいんだ?」


「そう言ってるけど、ボクの未来(・・・・・)はこうやって救ってくれたよ?」


「バ!?バカ言うな!お前はご先祖の遺産を正当に引き継いでるんだろ!?そんなヤツがオレの目の前で死なれたら、母ちゃんにボコボコにされるからだ!」


「うん、わかったよ。ありがとう」


「なっ!?おいライ!勘違いすんな!」



 うん。サムは優しいなぁ〜。ボクを正面から注意してくれるし、こうやって世話してくれる。ギルドの人はじゃじゃ馬って言ってたけど···。確かに行動から見ればそうだけど、サムはしっかり考えてくれてる。


 うん!試合して良かった。こうしてボクはサムと仲良くなったんだ〜!



「ライ!勘違いしてるな!?なんだよその笑顔は!?気持ち悪いぞ!!」


「あははは!うっ!?いてて···」



 そんな話をしていたらテオが戻ってきた。サムがボクと話してるのを見て驚いてたよ。



 結局ボクのキズは相当深かったようで、テオが朝昼晩の1日3回も回復魔法をかけて1週間かかっちゃったよ···。それまでは動くと胸がズキズキ痛んだんだ···。そりゃ心臓やられてたんだもん。仕方ないよね?


 その間は暇だったので、ずっと魔力循環の訓練をしていた。魔力には影響なかったからね。


 あと、ボクたち担当のレートさんが必死の形相で飛んできた!



『ライくん!?あぁ、無事で良かった!って!?ケガしてるの!?えっ!?心臓をやられちゃった!?···うぐぅっ!?胃が···、胃が痛い···』



 レートさんにも心配かけちゃった···。結局ボクたちもギルド職員さんたちに迷惑かける側になっちゃったよ〜!そんなつもりはまったくないんだよ!?これは事故なんだからね!



 一方のサムはギルドの担当さんからものすごく怒られたらしい。けども···、



『オレはやりたいようにやっただけだ。致命傷にするつもりなかったのに、ライが変な攻撃してきたからああなったんだ!不運な事故だぞ!ちゃんと回復魔法を全力で(・・・)やったんだから問題ないだろ!?』



 だってさ。この『全力で』っていうのはテオに聞いたところ、『真のトランス』状態だったらしい。目の金色がさらに輝いて黄金色になり、紋様も淡く光ってたんだって。


 ものすごい魔力で回復魔法を使ってくれたらしいよ。それを聞いてサムに真のトランスってどういったものかを聞いても答えてくれなかったけどね。言う事ができない力···、なのかな?


 よくわかんないけど、サムはそんな力をボクのために使ってくれたんだ。ボクはサムの事が気に入っちゃったよ!本人は嫌がってるんだけどね···。



 さて、1週間経ったって事は···、ほかのSランクの人も帰ってきたということだ。これから会うSランクの人たちともやり合うハメになっちゃうんだよ〜!

 サムくんはちょっとツンデレっぽい対応をしてしまいましたね。Sランクで書いてて1番楽しいのがサムくんですね。このあとも結構ドタバタしますよ〜。忍者なのにまったく忍んでおらずに派手に動き回ります。こういう忍者もいいんじゃないです?忍者アニメでも結構表でドタバタしてるのばかりですしね。


 しかしライくんも運が悪かったですね。肋骨の隙間に剣が入って心臓直撃なんてね···。でも、ちゃんと治してもらえましたね。状態に応じて回復魔法の難度が大きく変わりますが、真のトランス状態であればなんとかってぐらいでした。


 さて次回予告ですが、次のSランクとの顔合わせをお届けしますよ〜。今度は『剣聖』です!どんな人なんでしょうね?

 それではお楽しみに〜!

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