✿ 25
「ただいまー!!」
私は騎士達が待つ場所に帰ってきた。
『おかえり』
みんなに出迎えられながら、私は深呼吸して、息を整える。そして、少し落ち着いてから、みんなに「これから」のことを話し始めた。
「あのね、私、これから、この国を全部見て回りたいの! それから、色々なことを学んで、この国を守れるように頑張りたいってそう思ってるの!」
私の思いに、みんなは微笑みながら、深くうなずいてみせた。
「どこまでもお供するから」「俺も……」
「だから、『長い付き合い』って言ったろ〜? ヒメさんについてくよ」
「ヒメさんの力になれるよう、そばにいさせて下さい」
順番に、タクト、カナト、エイト、ハルトがそう話す。私は四人に「ありがとう」と言いながら、リヒトの方へと視線を向ける。
「ヒメのことは俺たちが何があっても、ずっと守るから。 だから、一緒に行こうぜ!」
リヒトも笑いながら、そう言ってくれた。
「ありがとう。 じゃあ、みんな、出発するよー!!」
私が宣言すると、みんなが『おう!!』と声を上げ、早速旅の準備を始める。
「ねぇ、リヒト」
歩き出したみんなの後ろから、私はリヒトに声を掛ける。
リヒトは振り返り、私の目の前に戻ってくると、私が口を開くのをじっと待った。
「あのね、リヒト、私のこと、『この国を導いて、幸福にする存在』だって言ってくれたでしょう? あなたがそう言ってくれたおかげで、私はまた旅に出ようってそう思えたの。 だから……ね。 わがままかもしれないけど、あなたには私のそばにいてほしい。 私、あなたがいてくれるだけで強くなれる気がするから」
最初は驚いた顔をしていたリヒトだったが、すぐに照れくさそうな笑顔を見せて、私の頭をぽんと叩くと、こう話した。
「当たり前だろ! お前は俺の〝ひめ〟なんだから。 俺の方こそ、お前のそばにいさせてくれ」
「うん……!」
ふたりで笑い合っていると、遠くから他のみんなが「ふたりとも早くー!!」と声を掛けてきた。
「今、行く!」
そう言って、私はリヒトの手を引き、騎士達のところへと走り出したのだった。
✿
――こうして、私は五人の騎士達とシェリーモルドの国を隅から隅までまわる長い旅へと出発した。
そして……――。
――そして、この数年後、私は少し成長して、いったん旅の後、国に戻った時に、私の「身の上」を巡って、再び争いか起こることになるが、それはまた、別のお話。
✿ End……?




