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神の試練

ついに審査が始まった。

奴にとっては弟子にするための審査。

俺達にとっては弟子にならないための審査。

色々と矛盾しているが生きていればこんなことが偶にある。


審査については俺はおもいっきり手抜きで題名だけで誤魔化すつもりなので問題無し。

大輔は不器用でセンスもマイナス方向にいってるから問題は無し。

ただ加藤君の意外な才能がどう評価されるかが問題だ。

いざとなれば加藤君を生贄にささげるしかないかもしれない。


『最初の作品はだぁぁれぇえええだぁあああ!』


このクソ神のしゃべり方に慣れだしてる自分が怖い。

イラッとするがとりあえず聞き取れるようになってきている。

精神汚染とかされてねえだろうな!


「一番手は俺だ!」


大輔がわりと自信満々に作品を提出する。

横目で見てたから分るが大輔の作品は豆シバのコロちゃんだ。

大きさ以外全て似ていない。

第一、左右の足の長さが違うため斜めってるし何故か犬なのに眉毛がある。

こいつに絵を描かせたらきっと綽名は画伯になるだろう。


『0てぇえぇええんん!!!』


「コロォオォオオォオオオ!!」


狂神が叫ぶと大輔の粘土細工に雷が落ち粉々にした。

ダンジョンの床まで少し抉れてる。

大輔は絶叫し膝から崩れ落ちたが、もしかして多少でも誉められると思っていたのか・・・。


無常なる審査は続く。

次は問題の加藤君だ。

加藤君が恐る恐る提出した。


「ぼ、僕の作品名は天使です。」


加藤君の作品は美少女ゴーレムと大差の無い美少女フィギアのような粘土細工だ。

変更点は天使というだけあって翼が付いている事だけだ。

いやきっと俺に分らないだけで細部は変わっているのだろう。


駄目だと雷を落とされると分ったせいか加藤君の挙動がおかしい。

クソ神は相変わらず落ち着きの無い犬のように動きまわっている。

メトロノームの様に頭を激しく振っているのによくあれで物が見えるものだ。

俺が狂神を観察していると審査が終わったようだ。

やはり雷が落ち、加藤君はシクシクと泣いている。


最後の審査は俺だ。

これで3人とも審査に落ちて終わるハッピーエンドになる。


「じゃあ、俺が最後だな。」


俺は作成時間30秒の大作を提出した。


「作品名は悩めるダンゴムシだ!」


俺の粘土細工は貰った粘土を球状にただまるめただけのもの。

しかも歪にゆがんでいる。


狂神が俺の粘土細工を中心にグルグルと円を描くように動いている。

さぁ、さっさと雷を落として終わらせろ!


『ぱ・・・。』


ぱ?


『パーフェクッ!!!ウイナァアァアア!!!』


パーフェクウインナー?


『すんばらしい!完全な球に憧れるダンゴムシの完全な球になれないダンゴムシの苦悩!!!それは単一種族でありながら同じ種族同士で争いをやめられない人間と同じだぁあぁあああ!!!』


えっ?


『いいぞ!!!あたかもダンジョンを作った理由のようじゃなぁ!いぃ!かぁあぁああ!!!』


ダンジョンを作った理由?

あっ!こいつ神様だからダンジョンが出来た理由とか知ってるのか!


「神様、ダンジョンって誰が何のために作ったんですか?」


とりあえず聞いてみよう。


『ダンジョン?そんなの決まってるじゃないか!神による人類皆殺し計画だよ!!あっ、皆殺しといってもこの試練を手を取り合って乗り切れたら無しになるけどね!それよりいいぞぉおぉお!!君は合格だぁあ!!!』


いっ!!!

狂神が合格と叫んだ瞬間、奴の額からビームのような物が出て俺の顔面に当たる。


「あいたぁ!!!」


『合格した君には弟子の証として僕の聖痕を授けようぅ!ラッキイィイイ!!!じゃ、僕帰るから。』



俺が顔面を抑えて床を転げ回っていると小さな羽ばたきの音が近くでなった。


『ようやく帰ったか!やっかないな奴だ!』


「か、カイムか?ポーションだ!ポーションを寄こせ!!!」


カイムからポーションをひったくるように受け取るとジンジンする顔面にかける。

くそ、いてぇ!


「おい!直道、大丈夫か?」


「大丈夫なわけあるか!いきなり攻撃されたぞ!まだヒリヒリする!」


ようやく収まりつつある痛みに耐えて顔をあげると遠目に号泣中の加藤君が見える。

野郎!俺より粘土細工が大事か!!!


「ちょっと見せてみ・・・プッ!アハハハハハハ!!お前、なんだその顔!」


大輔が俺の顔を見て笑い出した。

なにがどうなってる!


「か、鏡!鏡を寄こせ!!・・・な、なんじゃ!こりあぁあぁああぁあああ!!!」


カイムから鏡を受け取り見ると俺の顔にバッテンがついていた。

それも小さいバッテンでは無い。

左のこめかみから右の頬にむけて、それと右のこめかみから左の頬にむけて、丁度鼻の頭で交わっている巨大で黒いバッテンだ。

あのクソ神どこだ!

このままだとまともな生活が送れん!!!


『奴は帰った。』


「だ、だめだぁ!!!な、直道!こっち見んじゃねえ!い、息が苦しい!」


帰っただと!

どうすんだ、これ!

俺には重すぎる十字架だ!

どこぞの少佐みたいに仮面つけて生きれってか!


俺の混乱と苦悩をよそに大助は床を転げ回って笑っている。

頭に来たので踏んでやったが、それでもめげずに笑っている。

こっち見んな!!!


誤字報告ありがとうございます。

二度見する気力も体力も無いので助かります。


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[気になる点] 書いたものを確認すらしないってクリエイターとしてさすがにどうなの…
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