ウェウェコヨトル
疲れるから嫌だが自称神への尋問はまだ続いていた。
「ところでここにいたモンスターは・・・。」
『あれは僕が来たら消えちゃったよぉお!こう見えても神の一柱だからね!ウェエェエエイ!!!』
ウザイ、とにかくウザイ。
神経を逆なでするようなしゃべり方もそうだが常に動きまわって自称ダンスを踊っている。
百歩譲って踊りだとしても優雅なダンスでは無く、未開の地の部族が踊る出陣の舞とか勝利の舞とか言われた方がしっくりくる。
おまけに赤と黄緑のなんともいえない色合いのため、凄く脳にストレスが溜まる。
更に休まず動き続けているため、視線をそらしても常に視界の片隅に入ってくる。
「じゃあ、俺達はこのままコアルームの方に行きますので神様は思う存分踊ってて下さい。もう会う事は無いでしょうけどお元気で。」
『ノンノンノン!言ったはずだ!君達は僕の弟子になる資格審査を受けれるんだよ!おめでとうぅうぅうううす!!!』
早口で口上を述べて逃げるようにコアルームへの扉へ向かうが、こちらの扉もビクともしない。
そして素早く追い詰められる俺達3人。
誰かこいつを止めてくれ。
「な、なんで俺達なんですか?」
『僕が暇つぶしに眺めていると君の創作物に目が留まった!心が震えたね!既存の概念を歯牙にもかけず無視して作り上げた造形美!!他人の評価などクソくらえの強烈な個性!!あれこそが芸術だ!!!』
・・・なんの事だ?
「つまり直道の作ったゴーレムに心を打たれたって事ですか?」
『いえぇえぇえす!!!その通りだよ!でも僕は優しいから君達にもチャンスをあげようってわけだぁああ!ピィヤャアァアァアアアァア!!!』
ジェノサイダーが原因か!!
だけどあれってどこかへすっ飛んでいったぞ!
大輔が凄い目力で睨んでくる。
あれは本気で怒ってる時の目だ。
これは不可抗力だろ、俺が悪いんじゃねえ!
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審査方法は粘土細工。
1人1つの作品を作り見てもらう事になった。
取り合えず審査に受かっても落ちても部屋から出してくれるそうだ。
合格すると弟子になれるらしいが、もはや呪いの類だ。
『ぉおおぉおおあぁぁああぁあああ!!!!』
3人全員が奴を視界から外したいため壁側を向いて作業をしている。
そうすると時折今みたいな奇声をあげてくる。
めっちゃ怖い。
今のなんか絶対死ぬ間際にあげる断末魔の絶叫だろ。
無心だ、心を無にして適当に作るんだ。
絶対あれの弟子になってはならない。
そして何とか今を誤魔化せるだけの作品を作りあげる!
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『ヤァアァアァアア!!!ついに地上にでたぞ!ファアァアアアァアアア!!!』
いきなりおかしな事を口走り興奮しだした。
後ろから刺されたりしないだろうな!
『君達にも関係あるから見せてあげるよ!僕って優しいだろぉ!』
そう言うが早いか視線が切り替わった。
これは・・・地上か?
自衛隊員が何かと交戦してる!
もうスタンピードが始まったのか?
戦車がおもちゃのように吹き飛んで横の建物に刺さる!
何かを十字砲火で攻撃しているが当たってないようだ。
凄いスピードで白いものが動いている。
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白い・・・。
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あれってジェノサイダーか!!
なんで自衛隊と戦ってるんだ!!
「おい、直道・・・これって・・・。」
「ジェノサイダーだよ。」
「黙れ!その名は二度と口にするな。あれは野良のゴーレムだ!」
「だけど・・・。」
言い合いをしているうちに更に2台の戦車をスクラップにし別の1台を本陣の方に投げ飛ばした。
あんな小さいくせになんて力だ。
俺達が不安にかられながらも映像を見ていると、不意にジェノサイダーの足が止まった。
地雷を踏みぬいて左足が2本とも吹き飛んだのだ。
そこに重火器による集中砲火を受けるが、驚く事に4本の腕で銃弾をはじき飛ばし耐えている。
がんばれ、自衛隊!
欠片も残さず吹き飛ばしてくれ!
驚異の粘りを見せたジェノサイダーだが流石に多勢に無勢、最後は戦車砲の集中砲火を受けて木端微塵に消し飛んだ。
『あぁあぁあぁあああ!!!負けちゃった!せっかく力をわけてあげたのに!』
後ろの狂神が不穏な事を言っているが聞こえなかった事にする。
あれは野良ゴーレム、俺達とは無関係だ。
ウェウェコヨトルを書いてると予想外に疲れるので、この件が終わった後は2度と出しません。




