59 ハイレベル
“いきなりコボルトの三段攻撃は厳しいな”
“いや、何で魔法使わない”
“遠距離には遠距離だろ。なんで突っ込んだんだ”
“これはこれで面白い”
“ごり押し、脳筋”
“ショーゴはこれがデフォルト”
“矢の速さを超えるショーゴ。
“意外に足速いな”
「コボルトだと思いますが、弓を使ってきました。モンスターが遠距離攻撃ってちょっとズルくないですか? なかなかでした」
”ショーゴ予習してねえな”
”ちがいない。なんか脳筋っぽいもんな”
”とにかく物理で張り倒せばいいと思ってそうだな”
”戦略とか無さそう”
”このチャンネルにそんなものは望んでない”
”ちょっとバカっぽい”
”それは言ってやるな”
やはりDランクだけはある。モンスターの種類が多いと楽しい。
数も多いしそれなりに稼げそうだし、これからが楽しみでもある。
ゴブリンから始まったダンジョンシーカー生活だが順調だ。
まだまだトップシーカーたちには届かないが俺もダンジョンシーカーらしくなってきたような気がする。
「それじゃあ、どんどん行きますね」
Eランクダンジョンのトラップを除けば、このダンジョンの方がモンスターの密度は濃いようだ。
それなりに他のシーカーもいるけど、全然問題にならない。
いや、そうでもないのか。
「あ……あっ、だめよ。こんなところで」
「いいだろ、誰もみてないって」
「ほんとダメだって」
「今の戦闘でアドレナリン出過ぎて止まらないんだって」
「もう、しょうがないわね。ちょっとだけ」
…………。
いったい、モンスター蔓延るダンジョンで何をしているんだ?
いや、なにをしようとは分かってはいる。
ただ、なぜここで?
なにも俺がいるところで始めようとしなくても。
「玲ッ」
「ンッ」
これは、事に夢中で完全に俺の存在に気づいてないよな。
”おいおい、まじか”
”これはまずいぞショーゴ。チャンネルBANされる”
”いや、BANされてもいい。続きをプリーズ”
”ダンジョンで濡れ場⁉ もしかして映ってないだけでよくあるのか?”
”一応屋内ではあるのか⁉”
これ以上はいろんな意味でまずい。
俺には刺激が強すぎる。
「ん、んんっ」
軽く咳ばらいをしてみるが、こちらに気づく様子はない。
「うん、んんっ」
まじか。
今度は結構大きめにやってみたけど止まる様子はない。
俺にも続きが見たいという気持ちがないといえば嘘になる。
ただ、俺の倫理委員会がストップをかける。
「あの~」
「えっ? なにか声が聞こえなかった」
「俺にはお前の声しか聞こえないって」
「もうっ、そんなこと言って」
「マジだって」
いや、マジか⁉
「あの~すいません」
「「あっ⁉」」
「あ~お取込み中申し訳ありません。本当にたまたま、通りすがりなんですが」
「「…………」」
「お邪魔かとも思ったんですが、この先に向かう途中だったんで」
「あ、ああ」
「それじゃあ、俺はこれで失礼します」
俺は足早に先を急ぐことにする。
それにしても衝撃的だった。
まさか、ダンジョンで。
いや、ダンジョンにはいろんな人がいるな。
完全に俺には未知の世界だ。
それにしても、最中にモンスターに襲われたりしないんだろうか。
まさかそのスリルを味わったりとかか⁉
ハイレベル過ぎて、俺ではついていくのは難しいな。
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