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面倒くさがりの飲食店店員(女)の日常  作者: 美月


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自分を改めるべきである

 病院帰宅後。ハムスターの様子を見に行くと、巣に潜ったまま、出てこない。

 動物病院受診を狙っていたのだが、無理そうだ。あきらめた私は、本日の単発のバイトを入れるか本気で悩み、結局入れた。

 再び電車で、バイト先へ。

 バイト先で衝撃的な話を聞いた。

(じゅ、じゅう時間以上・・・)

 残業時間が半端じゃない。身体がしんどいというのも、納得過ぎる。

 それでも仕事にそれは出さない。本物のプロである。レジの打ち間違いを最初にしてしまい、確認がそこそこに入るが、それも仕方ないと思う。

 そこは、きっちり確認しておかないと怖いところだし、最後の会計の締めが大変過ぎる。

 最終的に苦労するのは、レジを締めることになる、確認をしてくる相手なのだから。

 と、ここまで考えられたら部下としてはなかなか優秀だと思う。だが、それは経験値が豊富だから言えることでもある。

 病院で本職の現状を伝え、苦戦していると伝えると、やり方や考え方を変えるべき、とアドバイスをもらったのだ。

 トラブルがない時にスムーズに行く。それはいいのだが、問題はトラブルが発生した時なのだ。

 まぁ、私がいない時間帯のトラブルはその場にいる人間で処理してもらわなければならないのだが。

 意外と、女性だから高圧的になってしまう、とか。逆パターンもある。

 あと、店を閉めて、翌朝開店の時にいろいろと漏れがあった場合、それを伝えなければならない。意外とチェックするべき点が多いのだ。

 めちゃくちゃ基本的なところで、水道がちゃんと閉まっておらず、水が流れたままだった、などもある。私は洗い場に入らず、ゴミを捨てに行ってたのだが、それも私の方に何故か来た。

 最終確認を徹底するのは、毎回毎回毎回毎回、違うミスが発生して、その度に注意され、げっそりしながら、直そうと努力してきたからである。

 いや、もうミスが五種類以上になると、笑うしかない。締めの作業を箇条書きにしたら、きっとチェック点は十五個程にはなるだろう。

 チェックリストを作って置いてる全国チェーン店もあるぐらいなのだから。

 で、それがシフトにもっぱら入っている、私の責任となる。真っ先に締め用のチェックリストを作ろうと決心した。あと、領収書の書き方、ホールの回し方のコツ、空いてる時間にやっておいた方がいいこと・・・etc.

 伝えておいた方がいいこと、山盛りてんこ盛りである。せっかくなので、すべて一冊のノートにでもまとめよう。忙しい時に、やり方さえ書いてあれば、それを見ながらできるはずだから。

 この場合、想像するのは自分が困ると思われる状況だ。

 例えば、ベテラン職員がトラブル対処時、領収書を書いたことのない誰かが、それを書かないといけなくなった場合、とか。

 機械トラブルで一人が手を取られてる間、通常は四人のところ、三人でオーダーを捌かないといけなくなった場合、とか。飲食あるあるである。

 しかも、そういう時に限って機械を止めざるを得なくなって、両替は店員までとなると、プチパニックで済めばいい方である。

 と、想定してしまうからこそ、頭が痛い・・・となるわけである。

 好き勝手にやってもらっては困るのだ、本当に。仕事上、必須事項みたいなことについての注意も理解してないから従わない、とか。

 悩むことは無駄なので、どう対処するかと自分に問いかけるが。やはりストレスは感じる。

 甘さと優しさは違う。自分に甘くしてばかりだと力は身につかない。実力を身につけることが、最終的に自分を助けて、守ることに繋がることを、経験として理解していない。

 それがわかるからこそ、いくら伝えても行動がちゃんと直らないのだ。まぁ、相手が素直じゃない場合もあるのだが。あとは、信頼関係だろう。

 と、ここまで書いて気づく。相手を変えようとしている自分に。

 相手が変わるか、変わらないかは相手次第。そこについて、文句や不平不満を言っても仕方がない。ならば、自分がやり方や関わり方、考え方を変える方が早い。

 病院の先生にも言われたのだから。考え方を変えた方がいい、と。

 ならば、今、自分ができることに集中しよう。ひとまず、チェックリストの作成などだ。

 どこまで関わるか。どこまで期待するか、あるいは無関心でいるのか。その線引きが難しいと感じる。

 なぜ、ここまで考えるのか。疑問に思う人間もいるのだろう。

 心の準備のためだ。何が起きても、出足が鈍らないよう、自分の心の準備をしているのだ。

 それができていないと、混乱して、事態は悪い方向に流れることがある。

 それを避けるために、自分が考えられる、あらゆるパターンを想定しておくのだ。

 そして、そこまで準備をしていても不測の事態は起きる。その場合も、学びとして捉え、事態に対処するだけである。

 相手を変えようとしない。それはとても難しいことだと書いていて改めて思う。

 自分を変えることさえも難しい気がする。

 それでも、変えるしかないのだ。

 自らが成長するために。殻を打ち破るために。

 今の居場所を守りたいのであれば。

 弱いままでも、成長しないままでもいられない。

 最初から強い人間なんていないと思っている。

 強い人間も、最初は弱くて、無力で。

 それが嫌で、行動し続けてきた。

 だから、強くなったし、成長してきたのだ。

 改めるべき時が来たのであれば、改めよう。

 この時期を乗り切って、成長していかなければ。

せっかく、天が与えてくれた成長の機会なのだから。

 ひとまず、朝ごはんを食べようと思う。

 母親から貰った、ぬか漬けを切らなければ。

 どんな味か、今から楽しみである。

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