表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

14/17

14話 出てこないお化け

——新台入替のため、本日休業。



「……マジかよ。」


小さく息を吐く。

ポケットに手を突っ込む。

100円ライターを指で弾く。


「……どうするかな。」


少しだけ考えて、顔を上げる。


「……まあ、たまには気分変えるか。」


歩き出す。


——


自動ドアが開く。

音が流れ込んでくる。

いつもと違う、聞いたことがある曲。


「……。」


少しだけ、うるさい。

店内を見回す。

配置が違う。

客の顔も、なんとなく違う。


「……落ち着かねえな。」


いつものお気に入りの機種に座る。

派手に負けないけど、派手に勝てない台。


サンドに千円札を入れる。


レバーオン。

リールが回転する。

止める。

外れ。


「……。」


もう一回。

レバーオン。

リールが回転する。

止める。

外れ。


「……。」


何もない。

レバーオン。

リールが回転する。

止める。


ーー当たり。


「……。」


一瞬、視線が横に流れる。


——誰もいない。


「……。」


小さく息を吐く。


「……ハモらねえな。」


ボーナスが始まる。

音がやけに大きい。


「……。」


淡々と消化する。


——終わる。

少し回して、手を止める。


「……。」


周りを見る。

誰もこっちなんて見ていない。


「……当たり前か。」


席を立つ。

喫煙所へ向かう。


さっきより、少しだけ静かだ。


「……。」


煙草を取り出して火をつける。

一口吸う。


「……。」


ゆっくり吐く。


「……なんか、しっくり来ないな。」


誰に言うでもなく、つぶやく。


「……。」


少しだけ間。


視線を落とす。


「……いつもと違うのは、ダメか。」


風が少し頬を撫でた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ