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詩全集4

外待雨

作者: 那須茄子

濡れたアスファルトに 

言いかけた言葉がたまって

汚れていく

行き場をなくしたまま胸の奥で燻る

君との約束がまだ僕を離さない


傘も差さず歩いた 

あの頃の僕らは

痛みさえも未来へ 

変えられると信じてた

擦り切れたスニーカーで 

水たまりを蹴って

どこへ向かうのかも 

わからずに走ってた



雨降り

胸に訴えてくるこのリズムは

一体何なんだろうな

滲む景色にまだ名前をつけられないや

手探りでも君の声を探して

何度でも何度でも

この雨を越えていく






思い出が呼び戻され

触れられない距離だけ

やけに近く感じる

「大丈夫」と笑った 

あの嘘の温度が

今になってやっと優しさだとわかったよ



擦り切れた心でも 

まだ灯りは消えず

君がくれた言葉が 

背中を押してくれる


雨が頬を濡らす

それでも前を向くよ 

君に胸張れるように



雨降り

頬を伝う雫

失くしたものを 

数えるたび強くなれた

信じて

何度でも何度でも

この夜を越えていく






もしもあの日の僕らが 

別の道を選んで

出会わずにいたなら 

今の僕はどこにいるだろう

そんな答えのない問いを雨が洗い流す

”ここにいる”

それだけで十分だと思えた




明日が見えなくても足跡は残っていく

泥だらけの靴でも歩いた分だけ光る

君が笑う未来をまだ信じていたいから

この雨の向こう側へもう一度踏み出すよ




雨降れ降り濡らせ

胸を焦がすこの振動

ずぶ濡れた世界に新しい色が滲み出す

たとえ今日が報われない日でも

何度でも何度でも

君を想い続ける


空に響け

涙の跡もやがて朝日に溶けていくんだね

手を伸ばせばまだ届く気がして

何度でも何度でも


この雨を越えていく




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