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揺訳 捜神後記/異苑  作者: ヘツポツ斎
異苑十巻 雑条
196/198

異10-05 張貞・楊香・崔景・任城

○張貞婦

蜀郡張貞行船覆,溺死。貞婦黃因投江就之。積十四日,執夫手俱浮出。


蜀郡ちょうぐん張貞ちょうていが船旅の途中に転覆事故に遭い、溺死した。妻の黄氏こうしは夫の後を追って長江ちょうこうへ身を投げた。十四日後、黄氏が夫の手を握ったまま二人そろって水面に浮かび上がった。



○楊香扼虎

順陽南鄉楊豐,與息名香於田獲粟,因為虎所噬。香年十四,手無寸刃,直扼虎頸。豐遂得免。香以誠孝,至感猛獸,為之逡巡。太守平昌孟肇之賜貸之穀,旌其門閭焉。


順陽じゅんよう南郷なんきょう楊豊ようほうは、十四歳の息子・楊香ようこうと田で粟を刈っていたところ虎に襲われた。楊香は寸鉄も持たずにそのまま虎の首に両腕を回して締め上げ、父を救った。楊香のひたむきな孝心は猛獣すら感じさせ、虎はたじろいで退散した。平昌太守へいしょうたいしゅ孟肇もうひつは彼らに穀物を賜り、その家の門戸を表彰した。



○崔景賢惠政

崔景賢為平昌郡守,有惠民政。嘗懸一蒲鞭,而未嘗用。


崔景賢さいけいけん平昌太守へいしょうたいしゅを務めたとき、民に慈しみ深い政治を行った。役所には蒲で編んだ鞭を一本掲げてあったが、ついにそれを用いることはなかった。



○任城王沉飲

任城王六月沉飲,忽失所在。人以為中酒毒而化。


任城王じんじょうおう曹彰そうしょうは六月に大酒をあおったのち忽然と姿を消した。人々は、酒に毒が混じっていたために変じてしまったのだと噂した。




 突然一気にマイナー人物になった。とは言えこれも引き続き漢魏期の話なのかもしれません。……などと語るうちに、気付けば次話で異苑ラスト。長かったような、短かったような。いや、明らかに長かったですね。いろいろな史書からは見れないエピソード群があり、楽しかったです。

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