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ひばりの部屋が恋愛バトルの聖地にされてる

ひばりの部屋が恋愛バトルの聖地にされてる

せなを囲むように3人が触れている。

涙の余韻がまだ残っていて、

空気は甘くて、気まずくて、静かで。


誰も喋らない。


しゅいはせなの肩に手を置いたまま。

なぎとは背中を支えたまま。

ひばりは手を包んだまま。


(……やば……

 この空気……

 どうしたらいいの……)


せなは胸がぎゅっと痛む。


その時だった。


しゅいが、ぽつりと呟いた。


「……じゃあさ」


しゅいは顔を真っ赤にしながら言った。


「……誰が一番、

 いい彼氏になれるか……

 対決しようぜ」


「はああああああああああああああああああ!?!?」


せなが叫んだ。

ひばりも目を丸くする。

なぎとは一瞬固まったあと――


「……上等だよ」


「僕もやります」


全員ノリノリだった。


せなだけが真っ赤になって震えている。


「ちょ、ちょっと待って!?

 なんでそうなるの!?

 ていうか、しゅいは……!」


せなはしゅいを見た。


しゅいは目をそらし、

耳まで真っ赤にしている。


「……しゅい……

 あの……

 私……しゅいには……

 告白したけど……」


しゅいは息を呑んだ。


せなは震える声で続ける。


「……しゅいは……

 私のこと……

 好き……なの……?」


しゅいは顔を覆い、

しばらく黙っていたが――


「…………す、好きだよ」


その声は小さくて、

でも確かで、

せなの胸に深く刺さった。


せなは一瞬で真っ赤になり、

ひばりとなぎとは同時に目をそらす。


ひばり(……聞きたくなかった……)

なぎと(……でも負けたくない……)


しゅいは咳払いして言った。


「……と、とにかく!

 彼氏対決するなら……

 順番決めないと……!」


「じゃんけんだな」


「異論ありません」


「異論しかないよ!!」


3人はせなを完全に無視して、

手を構えた。


「最初はグー――」


その瞬間。


---


「なぎとぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」


あおばがひばりの部屋のドアを全力で開けた。


「「「「!?」」」」


あおばは息を切らしながら叫ぶ。


「なぎと!! 告白成功した!?!?

 って、なんでひばりとしゅいが構えてんの!?

 え、なにこれ!?

 修羅場!?

 恋愛バトル!?

 え、なに!?

 俺の知らない間に何があったの!?!?」


「うるさい! これはその……誰が一番いい彼氏になれるかって言う……勝負っつーか……」


あおばは胸を張って言った。


「じゃあ!!

 俺も!!

 みのとの練習のために!!

 彼氏対決参加する!!」


「「「「はああああああああああああああ!?!?」」」」


「なんで!?!?!?」


「だって俺だけ仲間外れ嫌だし!!」


「お前は黙ってろ!!」


「みのとさんは関係ないでしょう……」


「てかお前彼氏じゃねぇだろ!!」


「練習だって言ってんだろ!!」

 

「練習で私巻き込まないで!!」


ひばりの部屋は一瞬でカオスになった。

 

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