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私、乙女ゲームしたことないんですけど?【連載版】  作者: たばさ
彼らとのこれから
41/41

 ―エピローグ― 

一応の最終話です。二話同時掲載 2/2

「ルゥ、母上が君に見せたい花があるそうだから一緒に来てくれない?」

 久々に全員で集まることができた我が家での勉強会で、セイ様が私の手を取ってにっこりと微笑みます。


「ちょっと待った! ルゥ、母さんが珍しい果実を手に入れたから渡したいから家に来てくれって!」

 セイ様とは反対の手を取ってセイ様をグイグイと押しながら言うディン様。


「え~と、セイ様? ディン様? 課題を終わらせませんと講師の先生に怒られてしまうのでは?」

 確か以前終わらなくて2倍の課題を出されたと聞いた記憶があるのですが?

 それに私もお母様からの課題の苦手な刺繍を終えなければならないのです~



「姉様、そろそろ休憩しませんか? 僕、シュークリーム作ったんです!」

 姉様、どうぞ!と小さなシュークリームを私の口元に持ってきてニッコリと笑うニール。

 受け取りたいのですが、両手ともまだ掴まれたままで外れない。

 どうしようと思っているとチョンとニールがシュークリームを私の口に当ててキラキラとした目で見るのでパクリと半分食べてみました。


「どうですか、姉様?」

「うん、美味しいわ。上手になったわね、ニール」

「本当!? 嬉しい、ありがとう姉様!」

「ニールが頑張ったからよ」

「姉様が教えるの上手だから……あ、姉様ちょっと動かないでね」

「え?」


 ついてるのと言ったニールの顔が近づいて―――


「「ちょっと待ったーーー!!」」


 セイ様とディン様が素早い動きでニールを連れて部屋の端の方まで行ってしまいました。


 

「油断も隙もないっ!」

「ニルギリ! お前今なにをしようとした!?」

「え? 姉様についたクリームを取ろうとしただけですよ?」

「「絶対に違う!!」」


 そんな会話が聞こえました。


「仲が良いですね~」

「……ルゥ様」

 違うと思いますよと苦笑いで私の呟きを拾ったのはあの時から人前でも“ルゥ様”と呼ぶようになったキィ。

 

 失礼いたしますと本当についていたクリームをハンカチで拭ってくれたあとに私の頬をそっと撫でてふんわりと笑います。


「ところで、次のパーティーのエスコート役は決まりましたか?」

「………まだです」

 4人の内の誰かなんて決められません。

 順番ではどうですか?と提案したらその順番で揉めはじめてしまって……。

 

「私ではダメですか?」

「キィっ!?」

 いつの間にか私の耳元に顔を寄せて囁くように言うキィの声にぞわぞわします。

 ビックリして涙目になりつつ彼を見上げれば、クスクスと笑いながら「本当に愛らしい」なんて言うものだから顔が熱くなり思わず押さえます。


「ちょっと、キームン! 私のルゥになにしてるの!」

「そうだ!ってまだセイのじゃないからな!!」

 こちらもいつの間にか戻って来たセイ様とディン様がキームンと私の間に立っていました。


「姉様、大丈夫ですか? 部屋で休みましょう」

 とニールに手を引かれて入口に歩きはじめると、「あら、いつものように大盛況ね」とアル姉様が姿を見せました。


「アル姉様!」

「アル様?」

「こんにちは、見張りに来たわよ」


「うげっ! ヤなのが来た……」

「そんな事言っていいのかしら、ディン。あんたは3倍追加で」

「ちょ!横暴反対ーーー!」

「今すぐ席についてはじめたら執行猶予をつけてあげる、殿下もね」

「「はい!」」


 アル姉様の鶴の一声で慌てて勉強を再開するお二人の姿を見てやっぱりアル姉様すごいなぁと見上げます。


「そうそう、ルフナちゃん。今度のパーティーは私も参加するのだけれどサミィはまた海外らしくって。良かったら一緒にどうかしら?」

 アル姉様と一緒に? ……それなら公平かしら?


「はい、ぜひ!」


「「ルゥ!」」

「姉様?」

「ルゥ様!」


「「「「アールグレイ(アル様)! 横取り禁止!! 」」」」



「ふぇ?」

「おほほ、ルフナちゃんが選んだからしょうがないじゃない」


「「「「横暴だー」」」」



 ……みんな仲良しですよ?




 

 





最後まで読んでいただきありがとうございます。

これにて一応終わりとさせていただきます。


稚拙な話にお付き合いいただいた皆様に多大なる感謝を。

ブックマークもしていただけるとは思っていなかったので嬉しいです!



終わり方には賛否あると思いますが1人に決めず、また、終わる感じにしたくないなぁと思いましてこのような感じになりました。

彼らに人生は託します!という感じで(^_^;)


伏線を回収しきれていなかったり書ききれなかった話もありますが、結局のところ私の力不足によるものです。

自分の鬱々に引きずられ暗くなり書き直すこともあり不定期になってしまい申し訳ありませんでした。

予定では5月中に終わらせるつもりだったのに(>_<)



はたして需要があるかは分かりませんが、小話や後日談などの番外編は別ページを作りました。

よろしければぜひ

http://ncode.syosetu.com/n2864cs/

リクエスト(あるかな?)あればお気軽に。


ありがとうございました!

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