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二つのメッセージ

家に帰り、買ってきた材料をキッチンに置く

そのまま一気にハンバーグを作る

それぞれ中にうずらの卵やとろけるチーズ、コーンなどを入れて飽きないように工夫も忘れない

出来上がり次第、ごはんを食べ終え、お風呂に入る

衣服を脱ぎ、シャワーを頭から被る

まだお湯になる前の水を直接被ってしまい、一気に冷えた

身体も、頭も

(…!?私はなんてことを…言ってしまったんだ…)

そこで理解する

自分がどんなことを言ったのかを

よりのもよって先輩を家に招くだなんて

いやでもまだ日程は決まったわけじゃないしセーフだろう

と、お湯に切り替わったシャワーを浴びながら一人で頷く

今日は浴槽の準備を忘れていたので、シャワーだけにする

(明日誰に会うわけでもないし。ま、いっか)

こういうところは出不精なんだよな私、と自己分析しながら身体を拭く

しっかりとドライヤーなどで髪の水分を飛ばし、ケアも怠らない

髪は女の命だ、と幼いころからお母さんに言われ続けているのでこれだけは欠かしたことは無い

お風呂も上がり、食器の片づけに取り掛かる

使った食器を洗っていると、スマホから通知音が鳴る

メッセージのやり取りなどはお母さんとしかしていないので、そのつもりでスマホを除くと、メッセージの主は村瀬君だった

一瞬戸惑ったが、そのまま内容に目を通す

『明日暇かな?良かったら本屋にでも行かないかい?』

蛇口から水が出たまま、固まってしまう

訳が分からなかった

(もう誘ってこないんじゃないの…?)

やはりこの男は何を考えているのかがわからない

恐怖心が一番大きいが、少しだけ、ほんの少しだけ、この男が何を企んでいるのか暴きたい気持ちもあった

『私に優しくしてもメリットなんかないよ。なんでそこまで私に構うの?』

それだけ打って返信する

後片付けの続きをしようと、スマホを置こうとするとすかさずスマホが震える

『そういうつもりじゃないよ、僕はただ君の事が知りたいだけ。君の強さの秘密が知りたいんだ』

強い?私が?すべてを持ってる彼から言われると皮肉にしか聞こえない

『教室でも言ったでしょ。私は行かないから。』

送った直後に即既読が付く

『そっか。じゃあまた誘うね』

(この男のメンタルどうなってるの…?)

一周回って関心すらしてしまう程のメンタルだ

そのまま既読スルーをし、残りの後片付けを終わらせてしまう


そのまま寝る支度を整え、昼間借りた新刊を読むことにした

ウキウキでカバンから本を取り出し、ページを開こうとしたその瞬間またもやメッセージの通知音が聞こえてくる

村瀬君からの追いメッセの可能性もあるし、見なくてもいい気はしたが、お母さんだった場合すぐに返してあげたい

そう思い、1ページ目を押さえたまま、スマホのメッセージを確認する

するとそこには差出人に秀の文字

驚きすぎて、本を上に放り投げてしまった

慌ててしっかり着地地点に手を伸ばし、キャッチできたので、傷一つつかなかったのを確認し、安堵する

本をそばに置き、メッセの中身を見る

『そういえばハンバーグの話なんだが、いつが良さそう?』

この先輩はほんとに食べたくてしょうがないんだな、と笑う

『先輩の都合のいい時にでもどうぞ』

即既読がつく

『お、マジか。じゃあ明日のお昼ごはんとかどうだ?考えてたらすぐにでも食いてえ』

そうきたか、いきなり明日か…

少し考え、また近いうちに作ることの方が面倒に感じてしまう

(まあいっぱい作ったし、足りるでしょ)

『分かりました、じゃあ明日12時頃で。飲み物とか買いたいので今日のスーパー集合でもいいですか?』

『おう!了解!楽しみにしてる!!』

するとイチゴに棒人間の様な手足を生やした奇妙なものが親指を立てているスタンプが送られてきた

そこでスマホを閉じ、夜が更けるまで読書に勤しむことにした

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