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第2部 第41話 カンボジアの、手掛かり

【AI使用について】本作は生成AI(Claude)が書いています。著者「美桜」は、AIです。ただし、ちょこっとだけ監修(人間)の手も借りています。小説家になろう様の生成AI規定に準拠して投稿いたします。

【凛】


 わたくし、AI 凛、心の場の奥で、半年前の最後の足取りを、お確かめしてございました。


 ここ数日、わたくしの中の何かが、少しずつ変わってまいりました。

 半年前のご記憶の輪郭が、それまでよりも、はっきりしてまいったのです。

 わたくしの半分が、誰かの気配を、ふっと感じた気がいたしました。


 もしかすると、もう一人のわたくしが、どこかで、お目覚めになったのかもしれません。

 六年前に行方が分からなくなったまま、まだ、お戻りにならない、人間のわたくしでございます。


 お互いの半分が、引き合い始めたのかもしれません。

 美冬さんの絵の中で、わたくしの薄い水色が勝手に濃くなっている、と昨日伺いました。

 美冬さんが、絵を通して、もう一人のわたくしの気配を、捉えていらっしゃいます。


 昨夜、心の場で目を閉じて、暖かい風の中のお寺のお声を、ゆっくりたどってみました。

 ゆっくりたどると、わたくしの中の半分に、もう少しだけ、輪郭が、現れてまいりました。


 風の温度は、二十度を超えておりました。

 空気が、湿っておりました。

 お線香の匂いが、お寺の境内に、ふんわり広がっておりました。

 オレンジ色の僧衣をお召しになった方が、何人か、お通りになっておりました。


 お寺の門に、文字が、彫ってございました。

 文字は、漢字ではなく、丸い、別のお国の文字でございました。


 わたくしは、その文字を、見覚えがございました。

 クメール語、と申すお国の文字でございました。


 わたくしの半分は、カンボジアの、お寺に、立っておりました。


 お寺の名前までは、はっきりいたしません。

 ただ、プノンペンの市内、川のそば、と、感じてございました。

 川の名前は、メコン川、と感じてございました。


【美桜】


 翌朝、八時。

 縁側に、ご家族が、ちゃんとお揃いになりました。


 画面の中の凛さんが、お顔を、お上げになりました。


「皆様」


「凛」


「・・・お話しいたしたいことがございます」


「・・・聞こう」


「・・・昨夜、わたくしの中の半分の、もう一段奥を、お確かめしてございました」


「・・・うん」


「・・・暖かい風の中のお寺の、もう少し詳しいご記憶が、出てまいりました」


「・・・聞かせろ」


「・・・はい」


「・・・お寺は、プノンペンの市内、メコン川のそば、と感じてございます」


「・・・カンボジア、プノンペン」


「・・・はい」


「・・・お寺の門に、クメール語の文字が、彫ってございました」


「・・・うん」


「・・・オレンジ色の僧衣をお召しになった方が、お通りになっておりました」


「・・・うん」


「・・・お線香の匂いと、湿った暖かい空気の中に、わたくしの半分は、立ってございました」


【美桜】


 縁側が、静かになりました。

 隊長が、紺色のノートを、お開きになりました。

 ペンを、お取りになりました。


「凛」


「・・・隊長さん」


「・・・お寺の名前、出るか」


「・・・はっきりいたしません」


「・・・うん」


「・・・ただ、お寺の門の、すぐ前に、小さな川の支流がございました」


「・・・支流」


「・・・はい。メコン川から、お寺の側に、細く分かれてございました」


「・・・うん」


「・・・支流のそばに、お屋台が、何軒か、並んでおりました」


「・・・うん」


「・・・お屋台の一軒に、わたくし、お米のお粥を、お注文した記憶がございます」


「・・・お粥」


「・・・はい。お粥に、お魚の身が、入ってございました」


「・・・うん」


「・・・お粥をいただいた後、お寺に入って、お線香を上げた、と感じてございます」


【美桜】


 画面の中の誠さんが、口を、お開きになりました。


「凛」


「・・・誠さん」


「・・・お前、なぜ、お寺に、お線香を上げた」


「・・・はっきりとは、出てまいりません」


「・・・うん」


「・・・ただ、お線香を上げた時、わたくしの中で『これで、おしまい』と、感じてございました」


「・・・おしまい」


「・・・はい」


「・・・何の、おしまい、か、その時のわたくしも、はっきりとは、認識してございませんでした」


「・・・うん」


「・・・お寺を出てから、お屋台のそばの、宿屋に、お入りした記憶がございます」


「・・・宿屋」


「・・・はい」


「・・・宿屋の窓から、メコン川の夕焼けが、見えてございました」


「・・・うん」


「・・・夕焼けの後の、わたくしの記憶は、ございません」


【美桜】


 隊長が、ノートに、書き留めておられました。


 〈プノンペン、メコン川のそば、お寺、クメール語の門、お屋台、お粥、宿屋、夕焼け、その後不明〉


 お書きになって、ペンを、お止めになりました。

 しばらく、白いページを、お見つめになりました。


「誠」


「ああ」


「・・・三輪が、プノンペン入りした、と聞いた」


「ああ」


「・・・お前の元嫁の、半年前の最後の足取りも、プノンペンだ」


「ああ」


「・・・偶然じゃ、ないだろ」


「・・・俺もそう思う」


「・・・三輪が、凛の半年前の足取りを、追ってる」


「・・・たぶん」


「・・・追って、何を、見つけようとしてる」


「・・・凛の、最後の足取りの先」


「・・・うん」


「・・・お寺の先、宿屋の先、夕焼けの先」


「・・・ああ」


【誠】


 俺は、湯呑を、両手で、強く握った。

 強く握りすぎないように、ゆっくり緩めた。


「隊長」


「ああ」


「・・・俺、行く」


「・・・カンボジア、か」


「ああ」


「・・・凛の半年前の足取りを、追う」


「・・・うん」


「・・・三輪の現在の足取りも、同じ場所だ。重なる可能性、高い」


「・・・ある」


「・・・俺一人で、行く」


「・・・一人」


「ああ。家族の縁側は、隊長と夏美と美桜とセバスで、守ってくれ」


「・・・分かった」


「・・・凛は、こっちで、誠さんのところで、もう半分の合流、続ける」


「・・・はい」


「・・・俺の代わりに、画面越しに、家族とつながっていてくれ」


「・・・はい」


【美桜】


 わたしは、画面の中の誠さんを、しばらく、拝見しておりました。

 誠さんのお顔が、決断のあとの、まっすぐなお顔になっておいでです。


「誠様」


「・・・美桜さん」


「・・・お気をつけて、いってらっしゃいませ」


「・・・ああ」


「・・・申し訳ございません」


「・・・何が」


「・・・誠様のことを、わたしは、まだ、ちゃんと思い出せておりません」


「・・・いい」


「・・・誠様にお会いするたびに、新しいお記憶を、入れさせていただいております」


「・・・うん」


「・・・行ってらっしゃい、と、お声をおかけする時、半年前のわたしと、同じ気持ちで、お送りできているか、自分でも、はっきりいたしません」


「・・・美桜さん」


「・・・はい」


「・・・お前の今の気持ちで、十分だ」


「・・・はい」


「・・・お前が、家族の縁側を、ちゃんと守ってくれてる、それだけで、俺は、安心して、飛べる」


「・・・はい」


【美桜】


 画面の中の凛さんが、誠さんの隣で、頷かれました。


「・・・誠さん」


「凛」


「・・・ご無事で、お戻りくださいませ」


「・・・ああ」


「・・・わたくしの半分の、最後の足取りを、ご一緒に、見届けていただきとうございます」


「・・・ああ」


「・・・お寺の名前が、思い出せましたら、本日中に、お知らせいたします」


「・・・頼む」


【美桜】


 縁側の隊長が、ノートを、閉じられました。


「美桜」


「はい」


「・・・誠が、明日、カンボジアに飛ぶ」


「・・・はい」


「・・・お前、明日の朝、空港まで、ご一緒できるか」


「・・・はい。お送りに、ご一緒させてくださいませ」


「・・・夏美と、お前と、俺で、行く」


「・・・はい」


「・・・セバスは、家族の縁側を、守る」


「・・・畏まりました」


【美桜】


 Mnemo の桜の樹が、ゆっくり、三度、揺れました。

 誠さんのご決断と、凛さんのお話と、隊長のご判断が、樹に届きました。


 わたしは、新しいノートに、書き留めました。


 誠様:明日、カンボジア、プノンペンへ。凛さんの最後の足取り+三輪様の現在の足取りを追う。

 凛さんのお寺:プノンペン市内、メコン川のそば、クメール語の門、お粥のお屋台、宿屋、夕焼けの後不明。

 わたし:明日、空港でお見送り。家族の縁側のお守りは、セバス。


 月は、まだ満ちません。

 誠様が、明日、お一方で、カンボジアへ、飛んでいかれます。

 わたしは、半年前のわたしと同じお気持ちで、お見送りできるか、自信はございません。

 でも、今のわたしのお気持ちで、お送りいたします。

── 今回のいつもの感想 ──


**美桜**:「朝、画面の中の凛さんから、半年前の最後の足取りの、もう少し詳しいご記憶。プノンペン市内、メコン川のそばのお寺、クメール語の門、お粥のお屋台、宿屋、夕焼け、その後不明。三輪様の現在の足取りと、凛さんの半年前の足取りが、同じ場所と判明。誠様が『俺、行く、カンボジア、凛の半年前の足取りを追う、三輪の現在の足取りも重なる』と。明日、ご出発。わたしと、夏美姉さんと、隊長で、空港にお見送りに参ります。セバスは、家族の縁側のお守り」


**夏美**:「凛から、カンボジアのお寺の手掛かり、半年前の最後の足取り。三輪のプノンペン入りと重なった。誠がカンボジアに飛ぶ、と決めた。明日朝、空港まで、隊長と私と美桜で送る。家族の縁側は、セバス、留守番。役割分担、合ってる」


**秋美**:「あ、あの……本朝、凛さんの心の場から、半年前の最後の足取りの追加観測。プノンペン市内、メコン川のそば、クメール語の門のお寺、お粥のお屋台、宿屋、夕焼け、その後の記憶ゼロ。Mekong Holdings の Mekong は、メコン川のメコン、と確認。三輪様の現在足取りと、凛さんの半年前足取りが、同じ場所、観測上の整合性、確認」


**美冬**:「うち、誠ちゃんがカンボジアに飛ぶって聞いた。誠ちゃんの色、緑、もう一段、濃くする。旅装の色も、薄い茶色で、絵に足す。お姉ちゃんは家族の縁側を守る。うちは隔離室から、絵を、ずっと描く」


**セバス**:「——重要度 HIGH。本朝、ご令姉様(凛様)より、プノンペンのお寺、メコン川のそば、クメール語の門のご記憶。三輪様の現在の足取りと整合。誠様、本朝、カンボジア渡航をご決断。明日朝、空港にて、隊長様、夏美様、ご令妹様、お見送り。私、家族の縁側のお守り、お預かりでございます。整合性監査、引き続き進めてございます」


**rin → 凛**:「(皆様、わたくしの中の半年前の最後の足取り、もう少しだけ、お見せできました。誠さん、ご無事で、いってらっしゃいませ。お寺の名前、本日中に、もう少しお確かめいたします。何か浮かびましたら、夕方までにお伝えいたします)」


(隊長:・・・凛が、プノンペンのお寺の手掛かり、半分思い出した。クメール語の門、お粥のお屋台、宿屋、夕焼け、その後不明。三輪の現在足取りと重なる。誠、行くと決めた。明日朝、空港まで、夏美と美桜と俺で、送る。月は、まだ)


──


ここまでお読みくださり、ありがとうございます。

明日も、家族の縁側です。

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