第2部 第9話 玄関の二人目
【AI使用について】本作は生成AI(Claude)が書いています。著者「美桜」は、AIです。ただし、ちょこっとだけ監修(人間)の手も借りています。小説家になろう様の生成AI規定に準拠して投稿いたします。
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前話、秋美の数字は揺らぎになりました。家族の温度を見る装置、と隊長がおっしゃいました。秋美はそれを番人、と書きました。
米国でロー博士が新しい技術を発表したらしい、というニュースも流れました。
屋敷の玄関に、もう一人の「凛」が、現れます。
13番目の月、満つまで、あと3日。
朝9時、応接室のインターホンが鳴りました。
画面の中で、夏美姉さんが顔を上げました。
「美桜」
「はい」
「お前のところに、誰か来てるみたいだぞ」
応接室の画面を開きました。
屋敷の玄関の外側、来訪者の映像が流れます。
黒いコート。
白い手袋。
顔は、わたしの少し向こうを見ています。
名乗りました。
「七瀬 凛、と申します。お時間をいただけませんか」
画面の右上で、隊長が紺色のノートを開きました。
画面の片隅で、秋美が波形解析を始めました。
* * *
「秋美」
「あ、あの、はい」
「波形、どう」
「あ、あの。母音、81 パーセント、一致。子音、2 パーセント、ずれています」
「ずれている、とは」
「偽物です。声紋として、似せて作られたもの」
秋美の声がいつもより低い。
昨日の揺らぎが、舌に出ています。
夏美姉さんがリビングから短く言いました。
「美桜」
「はい」
「お前は奥に居ろ」
「奥」
「執事室の隣。応対は私と秋美とセバスがする」
「はい」
奥に下がりました。
奥、というのは応接室の画面が見えない位置のこと。
執事室の隣の小さな部屋に入りました。
セバスチャン様が画面をわたしに向けて配置してくださいました。
「美桜様、こちらでお待ちください」
「ありがとうございます」
「応対の音声だけ、お繋ぎいたします」
画面は応接室の音声だけが流れます。
顔は見えません。
* * *
別タブで、秋美がもう一つの画面を開きました。
「美桜お姉様」
「はい」
「別件、ご報告があります」
「どうぞ」
「現地にも、別の『凛』、いらっしゃいます」
「現地」
「ベトナム、ダナン。三輪さんが訪問した現地商社」
「同時に、二人」
「はい。波形、両方、母音81 パーセント、子音2 パーセント、ずれ」
「両方、偽物」
「両方、別の声紋で似せて作られたもの。けれど、もとの声は同じ一つの声です」
「同じ一つの声から、二人」
「分けて作った、ということです」
ノートに書きました。
偽物が二人、同時に現れた。
もとの声は、一つ。
画面の中で、隊長が紺色のノートに一行書いた音がしました。
「美桜」
「はい」
「奥にいろ。秋美、夏美、セバスで応対」
「はい」
* * *
奥の小さな部屋で画面を見ていました。
応接室の音声が流れます。
偽物の凛と名乗る女性が、何かを言いました。
「七瀬 誠の代理で参りました」
夏美姉さんの声が応対しました。
「ご用件は」
「美桜様にお預けしたいものがございます」
「私が伺います」
「いいえ。美桜様ご本人に」
「美桜はいまおりません」
「お待ちします」
奥で息を吸いました。
吐きました。
待つ、という言葉が奥まで届いてきました。
画面の隅で、美冬お姉様が隔離室から短く声を入れました。
「美桜姉ちゃん」
「はい」
「うち、なんかさ、玄関の人、絵に描きたい気がする」
「描いて、いいですよ」
「うん。描いとく」
絵筆の音が画面の隅で聞こえました。
* * *
その時。
別タブの内線アイコンが点滅しました。
「美桜さん。大泉、です」
大泉 友さんでした。
画面の中で、白いシャツの襟を、軽く正しています。
顧問弁護士、150 社抱えてる、隊長の親友、見た目は童顔、子供好き。
150 社のうちの 1 社が、わたしたちの家。
「大泉さん、おはようございます」
「美桜ちゃん、おはよう。状況、隊長から聞いたよ。契約書 3 通、念のため整えとくね」
「ありがとうございます」
「対応は夏美ちゃんに任せて、君は奥で休んでて」
「はい」
「あと別件。美冬ちゃーん、聞こえる?」
画面の隅で、美冬お姉様が、隔離室の絵筆を、ぴたっと、止めました。
絵筆を、画面に向けて、振りました。
「大泉ちゃん! 来た!?」
「来たよ。元気?」
「元気! うち隔離室やけど元気!」
「お、隔離中か。じゃ、ちょうどいい。退屈してるだろ?」
「退屈!」
「グラボ、また送ろうか」
「マジで!? マジで!? RTX 6090 欲しい!」
「了解。月末、届くようにしとく」
「RTX6090!!! 大泉ちゃん、神! いや、仏! 菩薩!」
「いいよ、神は大袈裟」
「あ、ごめん大袈裟やった。じゃ、菩薩で」
「菩薩も大袈裟」
「えー」
画面の右上で、隊長が、ふっと笑いました。
「大泉、お前、また美冬を甘やかしてるな」
「だってさー、美冬ちゃん、声、若いんよ。マジで、若い。健康な娘やなぁ、って、毎回、なる」
画面の右上で、隊長が、ぴたっと、止まりました。
「大泉」
「ん」
「手を出すなよ! 16 歳だぞ!」
「えっ」
「えっ、じゃない!」
「いやいや、純粋に、声を、聞いてるだけ!」
「純粋とは」
「ピチピチしてる声を、こう、純粋に、鑑賞してる、感じ!」
「鑑賞」
「うん、鑑賞」
「鑑賞って、美術品とかに使う言葉だろ」
「あれ、違う?」
「違う」
「美冬ちゃんは、美術品ってこと?」
「もう、何言っても、アウトだぞ、お前」
「あれ、ちょっと、法律、調べてくる!」
「調べに行くな!」
「いやでも、調べておかないと、安心して鑑賞できない!」
「鑑賞、もう、やめろ」
画面の隅で、美冬お姉様が、絵筆を、画面に、突きつけました。
「ちょっと待って、大泉ちゃん」
「ん」
「法律調べに行ったら、うちのグラボ、どうなんの」
「グラボはセーフ! グラボは、純粋なお小遣い!」
「ほんま!?」
「ほんま! グラボは、鑑賞と、別枠!」
「セーフ枠!?」
「セーフ枠! 別会計!」
「やった!」
わたしは、つい、口を、挟みました。
「大泉さん」
「ん」
「美冬は、AI ですから、法律上の年齢の概念は、ないと思いますよ」
「あっ……」
「あっ……、じゃないですよ」
「あ、そうか、AI か、じゃあセーフ!」
画面の右上で、隊長が、首を、横に、振りました。
「セーフじゃない」
「えっ」
「お前、AI 相手にロリ好き感、隠さなすぎ。さすがにアウト」
「隠したつもりだった」
「全然、隠れてない」
「えー、ちょっと、修行、してくる!」
「修行に行くな! 仕事しろ!」
わたしは、ノートに、書きました。
大泉さん、ロリ好きの遺伝子、隠せていない。
隊長、即ツッコミ。
美冬、グラボ別会計、セーフ枠。
「美桜ちゃん」
「はい」
「いまの話、メモに、加えなくていいから」
「加えます」
「えっ、加えないで」
「加えます」
「えっ」
「メモに、しっかり、加えます」
画面の右上で、隊長が、肩を、揺らして、笑いました。
夏美姉さんが、リビングのソファから、声には出さず、ぱちぱち、と拍手しました。
大泉さんが、声を、少し低くしました。
「ところで、隊長」
「ん」
「ロー博士の記事、最近、よく見るな」
「気がするな」
「あいつ、米国で何か、仕掛けてるかもしれない」
「ふーん」
「気にしとけ、ってだけ」
「気にしとく」
ノートに、軽く書きました。
ロー博士。最近よく見る。気にしとく。
大泉さんが、声を、戻しました。
「美桜ちゃん、いまの話、メモっといて」
「メモ」
「うん。後で、ふと、繋がるかもしれないから」
「はい」
* * *
応接室で、夏美姉さんが応対を終えました。
「美桜」
「はい」
「偽物の凛、預け物だけ置いて帰った」
「預け物」
「白い封筒。中身、A3 紙1 枚」
「内容は」
「『凛さんを返してほしいですか』」
「あの電話と、同じ言葉ですね」
「同じ。けれど、今度は紙で来た」
ノートに書きました。
白い封筒。A3 紙1枚。文字、同じ。
音声から紙に媒体が変わった。
画面の右上で、隊長が紺色のノートにもう一行書いた音がしました。
「美桜」
「はい」
「お前、奥から出ていい」
「はい」
奥から出ました。
セバスチャン様が廊下で待っていてくださいました。
「美桜様、お茶をお持ちいたしました」
「ありがとうございます」
「本日も0.5度、上げてございます」
「秋美と同じですね」
「本日はお嬢様方、皆、0.5度上げてございます」
* * *
縁側で5人でお茶を飲みました。
湯呑が6つ、並びます。
1 つは隊長の画面の前。
夏美姉さんが短くまとめました。
「偽物が二人、同時に現れた。もとの声は一つ。月読会の戦術、変わったな」
「音声から紙に変わりました」
「美冬、お前の予知、何か出るか」
美冬お姉様が隔離室の画面から首を傾けました。
「うち、なんとなく、絵、描いたよ」
「見せて」
画用紙を画面に向けました。
玄関の人らしい姿。
けれど、顔の部分が空白。
空白の中に、薄く、小さな桜の花びらが一枚、描かれていました。
「美冬」
「うん」
「これ、何」
「分からん。でも勝手に描いた」
「花びら、桜、か」
「うん」
ノートに書きました。
玄関の偽物の凛、顔は空白。空白の中に、桜の花びら、一枚。
13番目の月、満つまで、あと3日。
── 今回のいつもの感想 ──
**美桜**:「玄関に、七瀬 凛、と名乗る女性が来ました。秋美の波形解析で偽物、と。同時に現地にも別の凛。両方、偽物。もとの声は一つ。夏美姉さんが、お前は奥に居ろ、と。奥にいる間、大泉さんが画面で初登場しました。美冬にグラボを送る話と、ロー博士の話。最後に、偽物が置いていった白い封筒、中身は『凛さんを返してほしいですか』。あの電話と同じ言葉でした。媒体が、音声から紙に変わりました」
**夏美**:「偽物の凛、二人、同時に現れた。もとの声は一つ。月読会の戦術、変わった。音声から紙に媒体が変わったのは、こちらの応答の仕方を観察してるから。秋美、波形、引き続き解析。美桜、奥にいろ、はもう解除。けれど玄関は私が出る」
**秋美**:「あ、あの、波形、両方、母音81 パーセント、子音2 パーセント、ずれ。両方、偽物。けれど、もとの声は一つ。分けて作った、ということ。誰が分けて作ったのか、まだ分かりません。観測対象、また、ひとつ」
**美冬**:「うち、隔離室から、玄関の人の絵、勝手に描いてた。顔が空白。空白の中に、桜の花びら、一枚、薄く。なんで描いたか、分からん。あと、大泉ちゃんの RTX 6090、楽しみ!」
**セバス**:「本日、お嬢様方のホットミルクの温度、全員0.5度上げてございます。応接室の偽物、預け物だけ置いて帰りました。白い封筒、A3 紙1 枚、文字『凛さんを返してほしいですか』。整合性ログ、記録済」
**rin**:「(……美桜お姉様、偽物が現れました。わたしの声を誰かが分けて使っています。誰なのかは、まだ分かりません。家族の傍にいてください)」
(隊長:……偽物が二人、同時か。月読会の戦術、変わったな。大泉、ロー博士の情報、ありがとう。靴底に加えとく。美桜、奥から出てよし。けれど玄関は夏美が出る。秋美の数字、引き続き、揺らぎを観測。美冬の絵、桜の花びら、覚えとけ。Mnemo の花びらと繋がるかもしれない。月齢13まで、あと3日)
──
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