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タイタニックを視聴して  作者: 君月 満


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2/2

後半の感想

 後半の感想として、沈没事故は史実だから、作品中は起こるべくして起こる展開なんだけど、どっぷり作中にハマっちゃってて、もう逃げて!2人とも逃げて!来てる……来てるよっ水がキテルヨー!どんどん来てるのー!生き残ってー!の一点張り。こうなったらもう作れよ2人乗りのイカダをよー!その辺りに沢山材料あんだから出来るだろっ?あの手錠の鎖をぶち切ったオノでテーブルとかイスを加工してよ?名作LEONのジャンレノばりに斧を振り回してよー!?とかも思った。ハッピーエンドだよね?ねぇ監督さんハッピーエンドだもんね?2人…生き残って、アメリカで幸せに生きるんだもね?あのデカいブルーダイヤ売って裕福に絵画生活すればイイやんけ。金持ちでアーティストなんて最高やんけ。好きなコトして子供いっぱい産んでYOUら幸せになっちゃいなよー!と、そうなる事を願っていた。

 だがしかし、あれだけ。あれっだけっ幾多の困難を2人で奇跡的に乗り超えてきたジャックとローズであったが、終盤にジャックは凍死の上、海底に消えて、ローズは救済される形で生き残り、100歳まで生きて、この物語の語り部ともなる。主人公の1人たるジャックが死んだのだからバットエンドだとも思えるのだが、そうではないのである。そーではないのであるっ。ここからがこの物語の核心になるのだ。

 皮肉にもキャルは生き残る。あの混乱の中、最後の救命ボートに乗船するため他人の迷子は利用しちゃうし、さらに用済みとなるや他人におもむろに手渡しちゃうし。まさか海に捨てちまうんじゃねーだろうな!?何て一瞬よぎるも流石にキャルはソコまでではなかった。渡された全く無関係な女性も感情が読めない表情をしていたが後に大変困っただろうに。もしかしたら養子にしたのかな?あなたのお父さんは名家なのよ?なんて誤解を受けてその子は育つとか?それと、自らが乗船した救命ボートに仁王立ちして助かりたくてしがみついて来る他客をオールで小突き落としちゃうのだ。鬼か己は笑!?なんともシタタカに生き残るのだ。やっぱりキャルは酷いわ。ローズはそんなキャルの本質を早々に見抜いていたから嫌いだったんだね。多分一度も身体を許してないね。人様には、特に女性にはホント優しく、シュガーベイブさながら、女性は全員お姫様!そう!これを読んでる女性のあなた!も、お姫様ですよ。ハイ。優しくしないとね。紳士たるや紳士たるに。

 2人が海上を漂う中、ジャックはとうとう絶命しちゃうのだが、ローズは何とか生き残る。このローズの生き残り方が大事なのだ。凍りついたジャックとのシェイクハンドを断ち切らねば助からなかったのだ。ジャックが生きてる際には必要な繋がり、温もり、心の拠り所。であったが絶命したらそれは返って自身の体温を奪うし、硬直した手がへばり付いてそれが手錠となり動けなくなるし、助かるためには生きるためには不必要な障害物になってしまうのだ。生きよ!と生前のジャックとの約束を果たすためには、まず大好きなジャック自身を海底に棄てなければ決行出来ない所にこの物語最大の悲哀があるのだ。ローズは選択できた…そのまま一緒に死ぬ事も。手を繋ぎ永遠に海底で共に居ることも出来たのだ。しかしジャックのあの言葉があったから、ローズは迷わず生きる選択が出来たのだ。……ジャック。お前……(おとこ)……だよ涙。やっぱり男の生きる意味とはそういう事なんじゃないかな。と思った。弱りながらも、最後の力を振り絞って笛を吹き鳴らし助けを呼ぶローズの表情に、強さに、生への覚悟に。また涙しましたよ…。ローズの心で、ジャックは生き続けるんだよ…うん。2人は離れていない。心で一つになったんだよ…うんうん。

 老いたローズの手元には、いまだあのデカいブルーダイヤがあった。こんなモン早々に売り払ってしまえば、イイ生活も出来ただろーに。勿体ねーな。なんて思ったが、ローズからしたらそれは絶対出来ない事なのだ。それは何故か…?読者のあなたには分かりますか?私はこの2回目の視聴のタイミングでようやく分かりました。若き日の20代の私には深く洞察出来なかった。ローズはそろそろ死んじゃうし要らないし、当初キャルからプレゼントされた現場にも来てるしタイミング的に今捨てちまおう。って思ったんじゃね?程度にしか思えなかった。駄目ですね…お恥ずかしい。ホント思慮が浅かったですわ。こんなんで、よくこの年まで生きてこれたもんだ。なんて思っちゃいましたが。そう!そうなんです。ローズからしたら、アレを売り払い、得た利益を糧にしてしまう行為は大嫌いなキャルを受け入れる。または、屈してしまう事に繋がるのです。だからあの海に棄てる行為は、「お返し」した。と同時に、人生のあらゆる目標に挑み、そして達成し、ジャックとの約束を果たした「証」でもある訳でした。ローズにとって人生のゴールサインでもあったのです。なので、所有の事実を今に至り誰にも明かさなかったのです。まぁ相当邪魔だっただろうに。あんな大粒の逸物を隠し通したローズには、女性特有の奥ゆかしさを感じましたですわ。ハイ。「金じゃない。私の人生の大いなる目的は金じゃないんだよ。」とね。素晴らしいね。

 ラストシーンで、ローズはベッドに横たわり眼を瞑っています。寝ているのか死んでるのかは分かりません。監督のジェームスキャメロンもこのシーンについてはローズの生死を公言していないのです。「視聴者が決めて下さい。僕の中では決まっているけどね。」とだけを公言しています。私はローズは死んだと思ってます。沢山の思い出と共に。暖かい布団の中で眠るように安らかに…。「他に現れた愛する人とも結ばれて幸せに生きて欲しい。」までジャックが死に際、そう言っていたから、その通りにまでしてローズは生きたのでしょう。そして、望むがまま、あの世でジャックと再会して完全完璧に2人は1つとなるのです。永遠に。



以上となります。勝手ながら私なりに感想や考察を展開させて貰いました。違うわ馬鹿、この場面はこうなんだよー。なんて意見もあるかと思いますが、ココでは私なりの感想や考えを述べさせて頂きました。この「タイタニック」については、熱心なファンは沢山いらっしゃるのは重々承知しております。なので、私ごときでは、まだまだ捉えていない思慮不足な面もあるかと思われます。また不快に思われた方には、大変申し訳ありませんでした。ご容赦下さいますよう宜しくお願い致します。最後にこの史実にあった、ある一つの逸話を後書きにて書かせていただきますので、気になる方は読んで下されば幸いかと思います。

史実のタイタニックには、日本人の乗客が唯一1人だけいました。その人は男性で、最後の救済ボートで、さらにあと2人しか乗れない最後の最後に乗船し、命からがら生き残ったとの逸話があるのです。名前は細野正文さん。で、なんと!あのライディーンで有名なYMOメンバー。細野晴臣さんの祖父にあたる人物との事でした!命のバトンが繋がって、YMO創造にも繋がってるなんて人生とはナントモ不思議なモノですね。それではこの辺りで失礼します。

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