灯る方へ 灯る方へ
掲載日:2025/12/25
曇りガラス越しに見えた
僕はまだ震えていた
正しさばかりを抱きしめて
僕より弱い誰かを犠牲にして踏みつけていた
許されたいわけじゃなくて
ただ息をしたかっただけで
言い訳を重ね重ね
まだ胸の奥で泣いている
灯る方へ
灯る方へ
手探りでも進めるように
間違いだらけの足を引き摺る
そっと照らす微かな光
戻れないと知りながら
それでもまだ願ってしまう
もう一度だけやり直せたら
そんな弱さを抱きしめていた
穢らわしい喧騒に紛れて
聞こえなくなった心拍を
拾い集めるように歩いた
悪童から見つからぬように
灯る方へ
灯る方へ
滲む景色を引き連れて
嘘も痛みも危ない薬飲んで飛ばす
それでも僕は生きていく
いつかは風に溶けるだろう
白く滲んだ朝の中で
新しい僕を探している




