雨は先月からとっくに雪に変わっているし待ち人が来るか来ないかなんてケースバイケース 2022年12月23日
この小説は、作者が「星空文庫」で執筆している『宗教上の理由』シリーズの世界設定を使ったスピンオフです。読みたい方は、星空文庫にて作品名または作者名「儀間ユミヒロ」で検索をお願いします。
もちろん、この小説単体でも話がわかるようにしておりますので、安心してお読み下さい。
山奥にあるという設定の、架空の小さな村、このはな村。この村にあるコミュニティFMを舞台に、DJのおしゃべりを文字でお送りする、ちょっと変わった形の小説です。
架空のラジオ番組の文字起こしという体裁のため、文法や文中記号の使い方が本来のルールとあえて異なった形になっている点をご了承願います。原則として地の文はメインパーソナリティのおしゃべり、カギカッコ内は他の登場人物のおしゃべりです。
また、この小説は言うまでもなくフィクションです。
おはようございます。このはな村インフォメーションです。この番組では、このはな村に関するさまざまな情報をお送りしております。
このはなFMでは、村外からこのはな村へお越しになる方への情報発信も兼ねて、この放送のネット配信を行っております。
いよいよクリスマスイブですね。このはな村は今年も順調に雪が降り積もり、無事にホワイトクリスマスを迎えております。今日は、このはな村のクリスマスについての情報をお送りします。
このはな村のクリスマスイベントは元々派手なものではありません。またウィルス感染症が蔓延するなかでのクリスマスが続いたため、中止や縮小を余儀なくされた行事も多くあります。
そうした中でも、村内に自生する樹木に飾りを施したクリスマスツリーは、毎年人々の目を楽しませています。
今年も、村役場前ロータリー中央の植え込みに育つモミの木、役場分署前中央広場のウラジロモミの木、天狼神社鳥居横のシラビソの木にオーナメントや電飾が飾られています。この装飾はほとんどがペットボトル等を再生した素材で作ったり、家庭や事業所等で不要になったものを再利用しています。また電飾類の電源はすべてツリー用に太陽光発電パネルを設置してまかなっておりますし、どの装飾品も毎年繰り返し使用しております。
クリスマスイブには村内の各教会でミサが行われますが、教会ではツリーや建物の装飾は控えめ、または行わないのが通例です。村では派手な装飾をせず、しめやかにクリスマスを祝うのが一般的なためです。家族で教会などに出掛けたり、家庭内でパーティーをすることがほとんどです。
村のクリスマスイベントとしては、村営スキー場のクリスマスイブスキーイングがあります。村の子ども達が中心となり、色とりどりのペンライトやケミカルライトを持ってゲレンデを滑走する様子は幻想的です。
観覧は無料ですが、村の定めた感染対策を守るようお願いします。またイベントでの滑走をご希望の方は村営スキー場までお問い合わせ下さい。まだ人数に余裕がありますので老若男女問わず参加可能です。スキーのレベルは初心者コースが滑れれば問題ありません。その他の詳細はスキー場の担当者がご案内いたします。
最後に、道路状況についてお知らせします。
村内の道路は全て冬用タイヤまたはタイヤチェーンが必要な状態です。主要地方道の通称役場通り、村道一号線といった幹線道路にも雪が残っており、車両が多く通ることでシャーベット状の雪になっている箇所もありますが、夜になると凍結するため余計に滑りやすくなる場合もあります。
その他の村道や私道などは雪がそのままの状態である程度残っているため、かえって運転しやすい場合もありますが、雪道はどこに危険が隠れているか分かりません。普段よりなお一層、慎重な運転をお願いいたします。
このはな村インフォメーション、担当は板谷でした。
今年の冬は、普段はほとんど雪が降らないところで大雪になっているという話。では毎年積雪量ランキング上位に名を連ねる観測地点ではどうかというと、例年通りの大雪になっているところもあれば、えっ、こんなに少ないの? なんてところもあったりして、必ずしも「今年は厳冬」と言い切れない感もあります。
作者の感覚からすれば、
「北陸で一日に数十センチの積雪というのは日常茶飯事」
なのでありまして、さりとて、
「それは実際に住んでみた上での感想か?」
と問われれば、
「富山育ちの親と祖父母の思い出話と子ども時代のテレビニュースなどが情報源ですみません」
としか返せない現実もあるわけでして。
首都圏で積雪数十センチとなれば大混乱になるのは分かります。が、北陸で予想積雪数十センチならば、
「いやそれ普通じゃね?」
と思うのはおじさんの感覚なんですかねぇ……。




