表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あああ帝国召喚  作者: あああ
30/104

第29話

帝都アアアシティー 大帝国宮殿 正面玄関


高級車が止まり、侍者が後部ドアを開ける。

ドアから玄関までは赤いベルベットの絨毯が敷かれ、向かって右手には帝国軍の儀仗兵が整列しており、奥には礼服のアアアスキー首相が待ち構えている。


「捧げ~銃!」

儀仗隊隊長の号令が響き、兵は一斉に目の前に装飾された銃剣付きの自動小銃を構える。

後ろに控えた軍楽隊が皇帝歓迎曲の演奏を開始する。

アアアーラは儀礼刀を構えた隊長とともに奥まで進みアアアスキー首相と握手する。

「お待ちしておりました。殿下。」

「出迎えご苦労。」

2人は扉の向こうに消えていき、衛兵がドアを閉める。


この後、総理とアアアーラは2時間ほど会談を行った。


その日の夜


故・アアアウス19世には2人の皇太子がいた。

1人はアアアーラ、もう一人はアアアーロであった。

アアアーロは長男であったが、数年前から精神病を患っており、衛兵を自分を殺しに来た刺客と思って暴力をふるったりしたため部屋に閉じ込められていた。

当然記録からは抹消され、記録映像などもすべて破棄されたため人民はほぼ皇太子が2人いることを知らない(もっとも人民は皇族に興味がないというのもある。)


2台のウラル-375が、夜の官邸地区にエンジン音を響かせる。

後ろの荷台に5人ほどの銃を持った男たちが乗っている。


「あーこんな日に仕事なんていやですねえ、兄貴」

「しかたないさ、でも今回の仕事はすごいぞ、なんせ依頼人が偉いさんだからな。」

横の男が話に入る。

「誰なんですかい?その人って?」

「聞いて驚くな、なんと皇太子さんだそうだ。」

「へえ、この国にいたんですね」


やがて2台のトラックはやがて宮殿の門の警備室に来た。

「こんな夜更けになんの用です?」

運転席の男が話す。

「あー、働く兵隊さんのための夜食の材料を運んできたんですよ」

「それはありがたいですな、では念のため中を見させてもらいますぞ。」

なかで聞いていた5人は焦る。

兄貴と呼ばれている男が引き金に手をかける。


するとそのとき


「おいアアアノフ、そこまで見なくてもいいだろ、どうせ何にもないって。もうさっさと行ってもらおうぜ」

後ろから声がした。

「それもそうだな。通行許可証を。」

「はい。」

渡したのは偽造品であるが、夜であんまり見えなかったのか少し眺めただけで返された。

「どうぞ。」

ゲートが開き、2台のトラックは進んでいく。


やがて宮殿の窓のところでいったん止まり、荷台から男たちが出てきて、

「いいか、信号弾を発射したら迎えを頼む。」

運転席の男は頷き、行ってしまう。


1人が窓に穴をあけ、鍵を開け、そこから全員中に入る。

「(防犯ブザーもオフか....警備がだいぶ手薄になったな....)」

と首領格の男は思った。


すると、廊下の曲がり角に人影を見つけた。

長いブーツに黒のコート、金色のサーベル。明らかに皇帝親衛隊員である。

「兄貴!どうしますか?」

「俺に任せろ」

なれた足取りで親衛隊員の背後に回ったと思えば、相手が声を出す間もなく首に手をかける。

親衛隊員はすぐに床に倒れてしまう。

「よし、行くぞ。」

やがてターゲットの部屋の前につく。

5人は部屋に入っていった。

「だ、誰だっ!!!」

「私が誰と知っての狼藉か!!!」

「親衛隊員!!衛兵!!早く来い!!!」

起きていたアアアーロは敵に発狂する。

「すまんな、皇太子さんよ、これも仕事なんでな。」

無慈悲な声のあとサイレンサー付きの拳銃が発砲され、アアアーロの額に穴が開き、そのまま床に倒れる。


「よし、任務完了だ。とっとと帰るぜ」

すると、部屋の入口で拍手が聞こえた。

「いやー見事だったよ、入ってきて殺すまでのすべての動作。まるで芸術とでもいえよう。」

首領格が答える。

「依頼人の皇太子さんかい?報酬の支払いにわざわざ来てくださるとは気が利くなぁ」

「いや、支払う必要はない。貴様らはここで消える。」

そうゆうと、アアアーラは拳銃を首領に向ける。

「なんの冗談だい?対決なら、ご自慢の親衛隊員さんを呼べばいい。」

「余は本気だ。」

「こいつ!」

首領は拳銃を発砲する。

しかしアアアーラの"カウンター"の呪文の詠唱のほうが早く、弾丸ははじかれ、首領に跳ね返り、そのまま首領は死んでしまう。

「あ、兄貴!」

「俺たちの兄貴を!」

子分たちは持っているAK-74を銃声を気にせずぶっ放す。

「そんな弾、余の"バリア"にはかなうまい。」

「!!!」

「ば、化け物だぁ!」

「逃げろ!」

窓から下に子分たちは逃げる。

銃声につられて、衛兵たちが駆けつける。

「殿下!ご無事ですか?」

「ああ、心配ない。賊が数人ほど入った。始末せよ。」

「はっ!」

アアアーラは窓から身を投げたが、"フロート"の魔法を発動し、無傷で地面に浮かぶ。

「殿下!賊をとらえました!」

「おお、なら連行せよ。」

「はっ!」


アアアーラは指示すると、夜空に浮かぶ2つの月を眺めて思う。

「(これが私の授かった力、か。)」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ