第26話
タナカ少佐はヤマート軍技術本部でかなり優秀な技術者の一人である。
かれは空港のあああ帝国の航空機にとても興味を持ち、あああ帝国の駐在武官アアアーレに接触。技術関連のことを話し合う仲になった。
「なるほど。前方から圧縮した空気を送り込んでそれを燃料と混ぜて燃やしてそれを後ろに排出することで推力を得るわけですね。」
「そのとおりです。あなたは理解が早いようだ。」
「ところで、わが国の兵器や技術を見てアアアーレ殿はどうお思いになりますか?」
アアアーレは告げる。
「うーん、なんといいますか...なにか元のお手本があってそれをその部品の持つ意味はわからないが丸々模倣してそれを無理やり運用している
。そのような感じがします。」
タナカは確信する。
「(やはり”あそこ”のものはすべて...!)」
「さすがアアアーレ殿。ご名答です。すこしきていただきたい場所がありますが、よろしいですか?」
アアアーレは同意し、タナカが用意させた軍用車に乗り込み、1時間ほどいったところは森の中であった。
しばらく進むと湖があり、そこには農業倉庫のような建造物があった。
ガチャン!と南京錠がはずれ、重そうな鉄の扉が開く。
やがて薄暗い室内を電灯の明かりが照らす。
「!!!」
アアアーレは驚いた。そこには予期しないものがあったからである。
主翼がもげプロペラが曲がりエンジンがむき出しになった片足だけののF6F。その向こうにはティーガー重戦車のものだろうか、砲塔のみが逆
向きで放置されている。その向こうには車体だけのT-62、など、無残な姿になったそれもすべて地球製の兵器がそこらへんに安置されていた。
「驚いたでしょう。われわれも最初は驚きました。」
倉庫にタナカの声が響く。
「これはどういうことなのですか?」
「われわれにもわかりません。これらのものは湖の付近でよく見つかっているのです。われわれは最初これらのものがどのような用途なのかが
わかりませんでした。しかし徐々にどこか技術の進んだ世界から来た兵器の類であると理解できました。そこへちょうどオブシウスがやってき
て世界中に宣戦布告をしました。我々はこれは神が与えてくださったものと考えています。」
タナカとアアアーレはやがて奥にきた。そこには棚があった。棚にはかろうじてつかえそうなものが並んでいた。
三十八式歩兵銃や弾頭のはずれたRPG-7、M16自動小銃やマスケット銃。日本刀などが棚にはならんでいた。
タナカは大切そうに三十八式歩兵銃を手に取る。
「これはいくつも見つかりました。大半は壊れていましたがね。試しに撃ってみるとわが国で使われていたものの何倍も性能がよかった。なの
で元の持ち主には悪いですが分解してコピーしました。それでもオリジナルには劣りますが従来のものより性能は上がりました。」
次にタナカはM16を手に取った。
「これも大量に見つかりましたがどうやって使うのか。はたまた構造すらわかりませんでしたよ。」
「これらはすべてあなた方がいた世界から来たものだ。そうでしょう?」
アアアーレはうなずく。
「やはりそうでしたか。わが国の兵器はほぼこれらの模造です。仕組みも理解しないままコピーしているのです。」
「もしかしたらヤマートとあなた方の世界とはなにか関係があるのかも知れませんね。」
日が暮れてきた。西から夕日が差す。
「さてそろそろ戻らないと。今日は総統府で晩餐会らしいですよ。」
帰りの車の中でアアアーレはこれは報告書が大変だな。と思った。




