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Let'sダイブ!!

はじめまして。初投稿失礼します!


ゲーマー女子が女アバターを男装させ聖職者(男)の姿で

MMORPGの世界を冒険し最強支援を目指そうとしますが、

男性プレイヤーに囲まれ、

ゲームでもリアルでもドキドキな展開が起こる逆ハーものです!

よろしくお願いします。


1話、2話はゲームシステム紹介回です。

3話から仲間が登場し、仲良くワイワイな感じですが、

「(ep.8)ステージ2-3 誰と組む??」から

一気に逆ハー要素が濃くなります。



―――――――――――――――――――――――――――――――――


「ルリ、俺と組もうぜ!!敵が来たら俺が倒すから支援よろしくな!」

茶髪でベリーショートの騎士さんが私の肩に腕を回してきたり…


金髪の魔導師さんは「かわいいですね」と言いながら

手を伸ばしてきたり…


男の商人さんは私の頬に触れたり…


赤い目をした騎士さんは私の肩に頭を乗せて寝ていたり…


ミステリアスな銀髪の魔導師さんは私の腰に手を当てて…!?


なんだかこのゲーム……距離近くない!?!?


―――――――――――――――――――――――――――――――――



私はゲームが好きだ。


中でもMMORPGが大好きだ。

仲間とダンジョンを攻略したり、

共闘して強敵やモンスターを倒したり、

レアアイテムをゲットしてみんなで喜んだり、

レベルが上がったら「おめでとう!」と言ったり、

時には休憩所やたまり場でだらだらと仲間とおしゃべりして

コミュニケーションを取ったりするのも楽しい。


そんな楽しみ方をしたいのだけど…。


「支援?あー…別についてきてもいいけど、俺基本ソロプレイだから」


「このゲーム、前はパーティー組んでやる感じだったけど、

 今は強い装備が実装されちゃって

 ソロで攻略できちゃうようになっちゃったんだよねー」


「パーティー組まなくてもソロでデイリー終わらせられるからなー」


てな感じで、私が今プレイしているMMORPGは

更新を重ねる度にソロでも攻略できるようになってしまい、

パーティーを組んで楽しむ感じではなくなってきてしまった。


私のキャラは支援職。

パーティーの援護、回復役である。

バフ技でパーティーの攻撃力や防御力を上げたり、

HPを回復したり、瀕死の状態のプレイヤーを復活させたりする。

この蘇生さえ今は課金アイテムがあればその場で

復活できる仕様になってしまった。


敵討伐に向かないため、

デイリーミッションの討伐やダンジョン攻略は

攻撃スキルが使える人とパーティーを組んで行かなければならないのである。


優しいプレイヤーの方と出会えたら

「支援職じゃソロはきついよね。一緒に討伐行こうか!」

と言ってくれるのだけど、

その人たちもソロで十分攻略できているので

支援を必要としてくれているわけではない。


ただ、支援職は討伐に向かないから

討伐ミッションを手伝ってあげようと情けで助けてくれているのである。


その間も支援はするのでお荷物になっているわけではないのだけど、

ソロでもできる攻略に、その人が私とパーティーを組む意味はあまりないのである。

そんな日々にだんだん疲れてしまい、このゲームを楽しめなくなっていた。


どこかで支援を必要としていませんか?


回復任せてください!

強い結界張りますよ!

バフでダメージ強化しますよ!!



ある日..。

私の中の何かがプツンと切れ、ログインしなくなってしまった。




ー1か月後ー

「ただいまー」

「おかえり、紬(つむぎ)。バイト大変だった?ご飯とお風呂どっち先?」

「うん。ご飯食べてお風呂行くー。

 あ、お母さん明日朝からバイトで7時半に家出るねー」

「あら、そうなの。じゃあ早めに寝なさいよ。」

私は現在、大学3年生。

塾講師のバイトをしている女子大生である。

家族構成は、父母兄そして私。


「はぁー…明日は塾で模試があるから試験官のバイト…8時からー…」



ご飯を食べ、お風呂に入りながら明日の予定をチェックした。

お風呂の蓋にスマホを置き、音楽を流す。

1か月前までやっていたオンラインゲームのBGM。

ゲーム音楽を聞くと頭の中にゲーム世界が浮かぶ。


初期の頃パーティーを組んで

いろんな場所へ冒険しに行く感じ好きだったなぁ…。


でもあのゲームにもう支援は必要ない。

だからやめた。


支援装備を全部売って別の職の装備を買い、

支援職じゃない職業で遊ぶこともできた。

でもそれは私のやりたいことではない。


あの世界(ゲーム)ではもう、支援職はただの’おまけ’になってしまった。


私は支援職がやりたいのだ。

誰かの役に立ちたい、支援したい。


初めて支援職をやった時に

「ありがとう、助かったよ!」と言われたあの嬉しさが忘れられない。



そのゲームをやめてからは

電子書籍で漫画や小説を読んだり、

二次元アイドルの曲を聴いたり、

ドラマやアニメを見たりして過ごしていた。

何もしないで寝るのはなんだかもったいない気がしたからだ。


早く寝ようと決めていても、寝る前にスマホを見てしまう。

ゲームの最新情報はないか、好きな作品のグッズ情報はないか、

いろいろチェックしてからでないと気になって眠れない。


Dexという情報アプリを開く。

これは公式が最新情報を載せたり、個人が呟いたりできるアプリである。

そこに目に留まる情報があった。


”β(ベータ)テスター募集!集え!RPG好き!

  抽選に申し込んで新たな世界を冒険しよう!!”


それは、最新のオンラインゲーム情報だったのである。


ワンダーグラウンドオンライン?


詳しい情報はこちらと記載されたURLをタップした。

そこに載っていた情報によると…


ーパーティーを組んで討伐ミッションをクリアしたり

  高難易度ダンジョンを楽しもう!

  βテスト中に選べる職業は騎士、魔導師、聖職者、商人、狩人。

  3人以上のパーティーを組んで攻略しよう―


「聖職者あるじゃん!!」


※このゲームはパーティーを組み攻略していくゲームです。

 仲間と協力して攻略してください。

 一人での攻略向きではありません。

 それはどうしてか…それはゲームをプレイして体験してください。


この文面だけでわくわくが止まらない!!


さらに詳しい説明を読んでみる。なになに…。


―このゲームは今までにない、VR型MMORPGです。

 お持ちのパソコンにゲームをダウンロードし、

 当ゲーム専用のスマートコンタクトレンズを目に装着してください。

 各両手指にリングをはめ、操作をします。

 こちらも当ゲーム専用になります。

※ヘッドフォンとマイクはご用意ください。


VR型なるほど。キーボードやマウス操作じゃないのね。


βテストは無料で体験できますが、

βテスト後本作がリリースとなりましたら本作を購入していただかないと

プレイを続けることができません。

βテスト期間は半年を予定していますが、変更する場合もございます。

予めご了承ください。


当ゲームをプレイするには専用の付属品、

スマートコンタクトレンズ、リングが必要となります。

抽選に選ばれたβテスターの方には、

スマートコンタクトレンズとリングを無料で提供いたします。

本作リリース後に返却していただく必要はございません。


βテストで使用した付属品はそのまま本作リリース後も使う事ができます。

その場合、本作のみをご購入ください。

本作のみの価格は9,890円(税込み)です。

本作と付属品のスマートコンタクトレンズ、リングの

セット価格は16,890円(税込み)を予定しています。

βテストに落選してしまった方はこちらのセットを購入してください。


本作を購入していただきますと基本プレイをすべてプレイする事ができます。

この先追加を考えております街やダンジョンは無料アップデートで遊べますが、

よりプレイを楽しみたい方向けの深層階ダンジョンなどへは

追加コンテンツ3,000円(税込み)をご購入いてだくと遊ぶことができます。



βテストの抽選申し込み期間は今日を含め10日間。

締め切りの二日後に抽選結果をメールにてお知らせ、

その後順次付属品をお申し込みされた住所に送付致します。

なお、紛失等をしてしまった場合は再度付属品を送る事はできませんので

ご了承ください。初期不良、故障等の問い合わせは、

問い合わせフォームまでご連絡お願いいたします。

未成年の方はお申し込みいただくことができません。



プレイ開始時期は…1ヶ月後... 

え! 1か月後!?!?


1ヶ月後ならちょうど大学のテスト最終日!

その日はバイトを入れてないので、テストが終われば遊べる!!

そしてそのテストが終わったら夏休み!!


バイトとゲーム、(あと課題…)の夏休みにできる!!


この手のゲームなら半年か一年前から情報があっただろうけど、

全然気が付かなかった。

ここ一か月くらいはゲームから離れて別の趣味をしていたし、

ゲームをしていた頃はそのゲーム情報ばかり見ていたから見逃していたようだ。


ゲーム画面はオープンワールドのような感じで

キャラクターはアニメ調。

リアル過ぎなくて可愛い。

見た目もめっちゃ好み!!

これは絶対プレイしたい!!


絶対楽しい!!私の直感がそう言っている!!


お風呂から出て早速βテストに申し込んだ。

そこからはトレーラー動画を見たり、

キャラクターデザインを見たりと興奮が止まらなかった。

気付けば夜は更け…2時になっていた。


次の日、バイトの間睡魔と戦っていたのは言うまでもない。

模試の試験官は試験中特にやる事がないので眠気が何度も襲ってきた。

その度、バイトも仕事!!お給料もらっている!!

このバイト代であのゲームを買う!!と頭で唱えていた。

寝なかった私、偉い!!!



そして嬉しいことに、βテストの抽選に当たり、

付属品が家に送られてきた。

あとは大学のテストを無事に終えるのみ。

ご褒美があると燃えるタイプな私はテスト後にできるゲームのために

テスト勉強に大いに集中することができた。

そしてテスト最終日を迎えた。


チャイムが鳴り、講義室の緊張が解かれた。

「終わったー!!!」

「終わった…」

喜びの声や絶望の声が飛び交う中、

私は荷物をまとめて帰る準備をしていた。


スマホで帰りの電車の時間を調べた。

駅まで早歩きで行けば特急に乗れそうだ。

そう思い、席を立とうとしたら同じゼミの男子に声をかけられた。


「藤岡さん、この後空いてる?

 テスト終わったしさ、

 サークルのみんなでカラオケ行こうってなったんだけど」

「あー…」


サークルのみんなで行くと解散まで長そう。

カラオケだけじゃ終わらず、そのあと居酒屋コースかなー…

先輩に絡まれそう。うん。やんわり断ろう。

楽しみにしていたゲームがやりたいし!!!

ちなみに私はボードゲームのサークルに入っている。

あまり行けてないけど…



「ごめんね、行きたいんだけど、

 結構前から予定入れちゃってて!!また誘って!」

私はやや早口でそう言うと講義室の階段を駆け下りた。

嘘は言ってないし、この返答ならしょうがないってなったよね?


やっとテストから解放された嬉しさと新しいゲームが出来るわくわく感で

駅までいつも以上に早歩きをしていた。

駅のコンビニでお昼ごはんを買った。



開始は15時から。

もう何回もやったけど付属品の確認をする。

スマートコンタクトレンズ、両指にはめるリング、

そしてお気に入りのヘッドセット。


リングは利き手の五本指と反対の手の親指と人差し指にはめる。

リングは男女兼用のためやや輪が小さめだが広がるようになっているので、

よほど太い指の人でなければはまるようになっている。


マイクで音声を拾い、

言った言葉が文字に変換され画面上に

映し出される仕様のようである。


このゲームで他のプレイヤーに音声が届く事はないけど、

通話しながらプレイしたい人は通話チャットアプリを起動させて、

話しながらプレイする事も可能。


ダウンロードよし、

スマートコンタクトレンズとリング装着よし!

ヘッドセットよし!!!

準備はOK!!さー!!私を新しいゲームの世界へ誘って!!


ダウンロードしたソフトをダブルクリックした。


―ピコン―

電子音と共に目の前にゲーム画面が表示された。


ーEnterキーを押すと視界がゲーム画面に切り替わります。

  もう一度Enterキーを押しますとゲーム画面がオフになります。

  ゲームにログインしたまま離席したい場合にお使いください。

  ゲームウィンドウにある◎でもゲーム画面をオフにする事が可能です。

  ログアウトしますと自動でゲーム画面はオフになりますー

案内は女性のAI音声だ。落ち着いた話し方で聞き取りやすい。


カチッ。Enterキーを押した。

おお。視界がすべてゲーム画面になった!!大興奮!!


―βテストにお申し込みいただきありがとうございます。

 長時間のプレイは体調に支障をきたす恐れがあるため

 適度に休憩をお取りください。

 当ゲームは必ず着席した状態でプレイしてください。

 タップを行う動作があるため、机やテーブル等の台をご用意ください。

 選択肢の決定は利き手の人差し指を机等にタップして行い、

 ゲーム操作はリングをはめているすべての指を使います。


 画面の矢印はカーソルです。

 手を動かすとカーソルが動きますので、

 選択肢や決定ボタンが出た際は

 カーソルを動かし利き手、人差し指で机等をタップし決定してください。

 また当ゲームはNPCとマイクで会話し、選択肢を 選ぶ事もできます。

「はい」や「いいえ」等の発言をしていただいても

 選択肢までカーソルを動かすことができますが、

 決定は人差し指でタップしてください。

 ここまでご理解いただけましたでしょうか。―



選択肢「はい」と「いいえ」が目の前に映し出され、

私は手を動かしカーソルを「はい」まで移動させ、

トンと人差し指で机を叩いた。



プロローグを読んでくださりありがとうござました。

次回以降も20:10に更新していきます。

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