夜の森の中の川…二回目
○夜の川
月明かりが川に反射し、
川の中で水浴びをしている人影を照らす。
突如、
水浴びをしている人影の頭から、
脳液体が撒き散る。
川の浅瀬で倒れる人影。
人影に近づくロッド。
ロッドは、
川の浅瀬で倒れてる人影の死体を蹴って、
半回転させる。
ロッド・モノローグ
「間違いない
例の危険なUMAだ
ってことは…
にわかには信じられんが…
やはり死に戻りか…
もしかして、
このUMAは、
死に戻りと関係あるのか?」
辺りを見回すロッド。
ロッド・モノローグ
「そもそも、
フバルのように何度でも
死に戻りできるのか
わからないな…」
森の奥を見るロッド。
ロッド・モノローグ
「追っ手が来ているかは
わからないが…
あの火だねのトリックが
もう一人の東洋人だと考えると…
あの脈拍を調べた感じ…
最初の女もグルだ。
であるならば…
あの巫女の格好をして…
俺のヒットマンを…やる…か?
そんなわけねーな
つまり、
あの二人の東洋人は、
ヒットマンではない可能性が高い…
とはいえ、
なに言ってるかわからない
おそらく日本語…」
腕を組むロッド。
ロッド・モノローグ
「このまま川をまっすぐ進むか…
あんな危険なやつらにかまってられない」
川を眺めながら考えるロッド。
川辺から見える丘に、
月明かりに照らされた
象のような大きな頭を持つ、
30メートルはある牛が現れる。
ロッド
「ワット?」
ロッド・モノローグ
「なんだ…あの牛…デカイ…
何てものじゃない…」
ロッドは何か違和感を覚える。
ロッド・モノローグ
「歩き方がなんかおかしい」
その大きな牛には、
蜘蛛のような足が生えている。
ロッド・モノローグ
「ワット?」
しばらく静止するロッド。
ロッドは、
後を振り向き殺したUMAを見る。
ロッド
「アイツ…まさか…異世界生物か…」
だんだん顔が驚きの顔になっていくロッド。
ロッド・モノローグ
「そうだ
フバルは異世界召喚されていた
異世界召喚されたのは
フバルの方だ」
口を押さえるロッド。
ロッド・モノローグ
「…ってことは
異世界召喚したのは、
死に戻りしている俺の方か…」
スマホを見るロッド。
ロッド・モノローグ
「フバルも携帯持ってたし…
あの神社は
アメリカ離れしている。
なんだか
喋っている言葉も日本語っぽいし」
辺りを見回すロッド。
ロッド・モノローグ
「…だとしたら、もしかして俺、
結構ヤバイ所にいるんじゃねーか」
頭を抱えるロッド。
ロッド・モノローグ
「あ…
じゃあ…別邸もこの世界にはないのか?」
顔が青くなるロッド。