表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【500万PV】織田勘十郎異伝〜自重しなかった結果、別家を立てて生き残ります。〜  作者: 八凪 柳一
第四章 坊丸東進

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

96/219

別視点 氏康の子どもたち

いつもお読みいただき、誠にありがとうございます。

楽しんでいただけると幸いです。


また、いつも誤字報告をしてくださる皆様、とても助かっております。自身でも確認はしておりますが、また間違うこともあるかと思います。その時はよろしくお願い致します。(ただし、誤字報告だけで、お願いします。)


なお、送り仮名は、どちらでも良い場合は、分かりやすくする為、多めになっている事がありますが、誤字では無い事もあります。誤字の場合は修正し、誤字じゃない場合は、ルビで対応しようと思います。

〜北条西堂丸side〜


 某、北条家四代目となる予定の西堂丸と申すのですが・・・、河東へ戦に出ていた父が帰るとすぐに、織田三河守様の側近となるように言われてしまいました。六歳の弟が継ぐのか?!と二三日は荒れたのですが、その弟も小姓になるようで、意味が分かりません。


 とりあえず、元服前なので、小姓になる為、大叔父上にお教えを受けているのですが、大叔父上によれば、その方は妹春の婿殿だとか。しかし、妹が側室になるというのは、どういう事であろう?仮にも、妹は同母妹であり、嫡出の長女。そんな事になるとしたら、家格か領土が上の・・・。


 え?某より年下なのに、五ヶ国の太守?!しかも分家当主?!あー、熱田明神で砥鹿明神のあの方でしたか。納得です。勿論、側近になれるよう頑張ります。え?元服ですか?出来れば、三河守様の後が良いですね。偏諱を賜れば、箔が付きます。え?北条家当主は良いのか?成ればそれでも良いですが、父には三男もいます。それに、母は今(みごも)ってますし、これから男の子はまだまだ生まれるでしょう?なんなら、春の子を北条家に、うむ、春には頑張って頂きたいものです。はっはっはっ。


 本日、初めてお会いしました。某の主君にぴったりの方です。しかし、側近になれるか不安です。三河守様は大きい方です。何を食べたら、あんなに高身長になるのでしょう?父と変わらないのでは?上総介義叔父上よりは小さいですが、某より年下なのに・・・、いえ、お傍に居れば、某も。


〜北条春side〜


 相変わらず、お美しい方です。坊丸様。初めてお会いした時よりもだいぶ、背が高くなり、物語に出てくるような美丈夫になられました。遠い三河の地で国守をなさっている同い年の愛しい人。でも、無理だと思っておりました。わたくし、これでも嫡出の長女です。あの方には、すでに正室も決まっておられました。だから、側室でも良いと思っていたわたくしの気持ちは、胸の奥底に沈めて、どなたか、例えば、今川龍王丸殿とか武田太郎殿とかの正室として、他国と北条を繋ぐ役割を担うものかと思っておりましたのに、武田も今川も下して、わたくしを迎えに来てくださると聞いた時、私の気持ちが溶けてなくなっていないことを嬉しく思ったものです。


 ええ、ちょっと、興奮しました。実は、坊丸様のご正室になられる虎姉様や側室となられる形原鳴様、長沢さわ様、合歓木姫様と文のやりとりをしております。初めは、坊丸様とやりとりをしていたのですが、いつからか、虎姉様や鳴様、さわ様、みき様とも文にて色々お話を聞かせていただきました。皆様は私の気持ちを昔から知っておいでです。


 特に鳴様、さわ様、姫様は同い年なんです。色んなお話で盛り上がりました。この度の四国攻めに際しては、出陣直前に来たお三人のお手紙には、「今川と武田を倒して、わたくしを連れ去って下さりますわ」などと涙が出るほど嬉しいお言葉をいただきました。


 今年に入って、大叔父様から受けていた花嫁修行のお相手は聞いておりませんでしたので、つい、出陣前の父上に聞いてしまいましたら、大変困った顔をされて「密約でな。すまぬ。」とだけ。


 出陣前に女の涙は御法度なので、我慢しましたが、兵たちが見えなくなったら、母に抱きついて泣いてしまいました。そしたら、「黙っていた罰は受けないといけないわよね?」と母が仰います。わたくしは、坊丸様についていきます。


 まぁ、あそこで浮かれている兄とよく分かっていない弟もついてくるのですけれど。

以前どこかで片諱を使いましたが

今回は賜る側なので、「偏諱」となっています。

全く同じ意味なのに、与える場合は「片諱」、貰う場合は「偏諱」と日本語は本当に奥が深いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ