第十六話 嫁増加(信長の妻たち)
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楽しんでいただけると幸いです。
また、いつも誤字報告をしてくださる皆様、とても助かっております。自身でも確認はしておりますが、また間違うこともあるかと思います。その時はよろしくお願い致します。(ただし、誤字報告だけで、お願いします。)
なお、送り仮名は、どちらでも良い場合は、分かりやすくする為、多めになっている事がありますが、誤字では無い事もあります。誤字の場合は修正し、誤字じゃない場合は、ルビで対応しようと思います。
戦国時代の武家の当主ともなれは、子をたくさん生さねばならないのは、よく分かっているつもりだ。分かっているつもりだが、最愛の姉から正室側室合わせて七人の女性を紹介されるのはどうかと思う。勿論、この女性たちは、吉法師が男として生きていくが、本当は女だと知っている。友人ではあるけれども、百合ではないらしいので、尾張にはいるけれども、子どもが作れる年齢になったら、私が相手をしなければならないらしい。
今、戦後報告をする為、那古野城に赴き、それが終わって古渡城にいる。ここは相変わらず、吉法師の居城だが、あと数日もすれば吉法師は織田尾張守信長となる。そうしたら、吉法師の居城は那古野となり、この古渡城は信秀の居城となる。年明けの元服式と大評定まで尾張に留まり、古渡を那古野並の城にしたら、那古野を曳馬城並みの超巨城にする予定なのだが、現実逃避はそろそろ終わろうか。
年齢順に、斉藤帰蝶十歳、明智ツマキ八歳。塙直子七歳。生駒吉乃六歳。坂良五歳。高岩松四歳。羽庭義三歳。である。帰蝶・ツマキ・直子・吉乃・坂氏は知っている(坂氏の名前は知らなかったが)。他の二人は誰だ。
姉の話によると、高岩松はお付きの者たちと村々に繰り出した帰り、高い岩に登って降りられなくなった迷子の松ちゃんを引き取って命名したらしい。子どもの名前が安直過ぎて可哀そうなのですが・・・。羽庭義の方がもっと可哀そうな命名だった。のちの丹羽長秀の家に遊びに行き、その帰りに拾った子ども義ちゃんは、丹羽が咄嗟に書けなかったらしく、羽しか浮かばなかったので、羽庭と苗字をつけてしまったらしい。
閑話休題
こんなに歳が近かったっけ?とか思いつつ、自己紹介をしつつ、色々驚きがあった。史実では、帰蝶と交換で父信秀の三女が斉藤利政の側室に入っているのだが、それが無いという。そして、本来いなかったはずの明智ツマキがついてきているのだという。確かに、史実では信長の側室に明智ツマキが入ったのは、明智光秀を足利義昭から引き抜いた後のことだ。元々は人質の意味合いもあったのではないかと思われる。しかし、明智ツマキは本能寺の変の前年に亡くなるまで、信長の大のお気に入り。本能寺の変の遠因だったと言われるほどに。
まぁ、織田家と斎藤家との力関係が変わったのだろう。史実では対等または織田家がやや劣勢だ。父信秀は利政に何度も負けているし、本来なら叔父信康も死んでいる。三女を差し出してでも、嫡男信長の後見を増やしたいと思うだろうよ、どんなに危険な相手でも。しかし、今は違う。尾張と三河家合わせて織田家が約二百十万石以上(大垣城を加味していない)に対して、大垣城周辺を割譲して、美濃一国も無い斉藤家は(小角衆調べで)二十五万石弱である。
三河家が美濃を攻略対象にしていないと知らない斉藤家としては、いつ同盟破りをされてもおかしくない状態で、下手に出るしかないのだ。そんな事はしないのだが、主君一族を毒殺したり追放したり、婿だろうと身内だろうと暗殺するような腹黒い利政には自分がしてきた事は、相手もして当たり前なのだ。
とりあえず、正室・側室の七人には、坊丸の持つありとあらゆる技能を駆使して、織田家への忠誠度を上げておいた。完璧の防諜を誇るとはいえ、形式上、本家嫡男の嫁が実家へ送る文を閲覧する権限はこちらにはないのだし、いらん事を知られるのも面倒だからだ。特に、明智ツマキが怖い。なんせ、あの明智光秀の妹だし、坊丸と小角衆しか知らない話だが、のちの明智光秀を廃人にしたのは、坊丸だから。恨まれて本能寺の変に繋がるとか勘弁願いたい。




