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第39話 十九日、二十日①
(滞在地)室津
(原文)
十九日、日悪しければ船出ださず。
二十日、昨日のやうなれば船出ださず。
みな人々憂へ歎く。
苦しく心もとなければ、ただ唯日の経ぬる數を、今日幾日、二十日、三十日と数ふれば、指も損なわれぬべし。
いとわびし、夜はいも寢ず。
(舞夢訳)
十九日は、海が荒れているので、船は出しません。
二十日も、昨日と同じに(海は荒れているので)船は出しません。
(このようなもどかしさに)一行は全員が、憂い嘆いております。
とにかくじれったくて、苦しくて、船旅やら今後のことやらが、心もとないので、今日で(出発してから)何日経ったとか、二十日だとか、三十日だとか指を折って数えているのですが、しまいには、指も疲れてしまいます。
とにかく、ストレスばかりがたまり、夜もよく眠れないのです。




