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アネモネ  作者: 宮っぴー
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椿の花

けいたはかれんの親友で、かれんにはなんの興味もない。

かれんはしょうというバスケ部のエースに恋をしていた。

ほんと、困ったものだ。

いっつもかれんはしょうの話しかしないのだから。

なんか大事な話かな?と思ったらしょうの話。

恋ってすごいな。かれん、前まで恋愛とか興味なさそーだったのに。


「それでねけいた、しょうせんぱいがね〜」

「またしょうの話かよ…ほんとあいつのこと大好きだな。」


と、言いつつもけいたはそんなに嫌そうじゃなかった。

親友の恋バナは聞いてて嫌じゃない。


「当たり前よ、かっこいいんだもん!」

「あーんもうしょうせんぱいと付き合いたいー!」

「はいはい、がんばれ。」

「あ、そういえばしょうパイがバスケの試合出るらしいぞ?」


その言葉でかれんがぱっと顔を輝かせ、目をキラキラさせながら身を乗り出す。


「えっ、うそうそ!ほんと!?」

「ほんとらしいよ。今週末見にいこうぜ。」

「行く行く!絶対行く!」

「じゃ約束な。」


しょうはなにかとけいたのことを気にかけてくれるので、けいたもしょうのことは友達だと思っている。


でも。

三日後の金曜日、かれんは学校を休んだ。

体調不良らしい。

明日はしょうの試合を見に行くってのに。

けいたは放課後、そんなかれんの自宅へ行く。


ピンポーン


チャイムを鳴らしてから10分ほど。

やっとドアが開く。

しかし出てきたのはかれんではなく、かれんの母、みなみさんだった。


「あ、みなみさん。」

「あら、けいたくん。かれんのこと?」

「はい。体調不良で休んだって聞いたので、見舞いにきたんっすよ。」

「それはありがたいけど…あの子どうかしら。」

「まあ、お茶くらいは出すわよ。とりあえず入って。」

「じゃあお言葉に甘えて…お邪魔します。」


けいたがかれんの家に入る。


「じゃあ、あの子に聞いてくるから。」

「お願いします。」


けいたが出された緑茶とケーキを嗜んでいる。

すると、かれんが降りてきた。

あの長髪を切っていた。いつのまに。


「…なに。けいた。」

「あ、かれん。今日具合悪いんでしょ。ゼリー持ってきたから。」

「あ、てかしょうパイの試合いける?」

「………その話しないで。」

「…え?なんか、ごめん…。」

「なんか、髪切ったね。」

「…帰って。」

「え?」

「もう帰って。」

「…なんで?」

「いいから帰って!」


かれんの大きい言葉に、けいたの肩がびくりと跳ねた。


「…ごめん。でっかい声出して。」

「いや、いいよ。…嫌な気分にさせたの俺だし。」

「わかった。今日は帰るね。」

「いけるならきてね。明日。」


かれんが嫌そうな顔で返事をする。


「うん。」

「なんか、今日はごめん。ばいばい。」

「…ばいばい。」

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