最終話 「未来へ――サムライジャー永遠に」
最終話
「未来へ――サムライジャー永遠に」
――八色の光が、夜空を貫いた。
《真・未来守護大断》。
真・天守神皇の放った究極の一撃は、終焉皇オロチの全身を包み込んでいた。
《ぐおおおおおおっ!!》
八つの首が苦しげに叫ぶ。
黒い雷が暴走し、空間が歪む。
しかし。
終焉皇オロチは、まだ消えていなかった。
命が叫ぶ。
「まだ反応がある!!」
大和博士も驚く。
「まさか……!」
オロチの胸。
そこに浮かぶ邪神天統の顔が、ゆっくりと目を開いた。
「……幸村」
その声は。
もう、邪悪なものではなかった。
幸村が驚く。
「天統……?」
天統は悲しそうに微笑む。
「私はずっと恐れていた」
「人の歴史を」
「争いを」
「憎しみを」
「だから終わらせようとした」
巴が優しく言う。
「でも」
「歴史には悲しみだけじゃありません」
信長が笑う。
「面白い奴もいる」
政宗。
「馬鹿みたいに熱い奴もな」
信玄。
「失敗しても立ち上がる!」
謙信。
「守ろうとする心もある」
光秀。
「未来へ受け継がれる想いも」
命が涙を浮かべる。
「だから!」
「終わらせちゃ駄目なんだよ!」
天統は静かに目を閉じた。
そして――
微笑んだ。
「そうか……」
「私が間違っていたんだな」
終焉皇オロチが激しく暴れ出す。
《やめろ!!》
《我は終焉!!》
《全てを終わらせる者!!》
だが。
天統が叫ぶ。
「違う!!」
「歴史は!」
「未来へ進むんだ!!」
胸に浮かぶ天統の姿が、
金色の光へ変わる。
その光が、
終焉皇オロチの全身を包み込んだ。
銀星将神威が静かに言う。
「今だ、幸村」
「終焉を終わらせろ」
幸村が頷く。
「ああ!!」
七人が叫ぶ。
「未来へ!!」
真・天守神皇が、
天守神皇剣を大きく掲げる。
八つの家紋が輝く。
そして――
《真・未来守護大断》
《極》
巨大な八色の光柱が、
終焉皇オロチを貫いた。
《未来……》
《そうか……》
《人は……》
《未来を選ぶのか……》
終焉皇オロチの身体が、
少しずつ光へ変わっていく。
邪神天統が、
穏やかな笑顔で幸村を見つめた。
「ありがとう」
「私にも」
「未来を見せてくれて」
その姿は、
光となって夜空へ消えていった。
終焉皇オロチも、
静かに消滅する。
黒い雲が晴れる。
消えていった街並みも、
元の姿へ戻っていく。
高層ビル。
道路。
街の灯り。
人々の笑顔。
全てが帰ってきた。
朝日が昇る。
天城市。
人々が空を見上げていた。
幸村たちも並んでいる。
命が笑う。
「終わったね!」
幸村も笑う。
「ああ」
「でも」
「歴史も未来も」
「これからだ」
銀星将神威の姿が、
空に浮かぶ。
「よく守ってくれた…」
「君達に未来を託す」
神皇龍が天へ舞い上がる。
銀星将神威も、
光となって消えていった。
信長が笑う。
「さて」
「次はどんな時代になる?」
政宗。
「面白くなりそうだ」
信玄。
「天下泰平ってやつだな!」
巴が微笑む。
「未来は、続いていきます」
幸村が空を見上げる。
青空の向こうへ。
「俺たちが」
「これからも、守り続ける!」
空に八つの家紋が浮かぶ。
赤。
青。
黄。
緑。
紫。
橙。
桜。
そして銀。
サムライジャー――
歴史は終わらない。
未来へ…。永遠に…。
― 完 ―




