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人外娘さんと真面目にファンタジーしちゃう本  作者: 葛葉龍玄
剣聖の魂

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旅立ち、エグゼとアーニャ

 シスカの街での死闘。

 それから3日後に、シスカの街を、二手に分かれて出発する。

「ツクヨミの街でまたあおう!」

 ソウマ・ブラッドレイ、一本多々良族火之元たたら、妖精族のティアラは意気揚々と北東へ向かう。

「あぁ、かならず!」

 対する、エグゼ・トライアド、アラクネ族アーニャ・クーネリアは南東へと向かう。

 それぞれ別の目的のために歩き出す。

「で、エグゼはどこ向かうの?」

「僕の故郷、かな? そこに、月の精霊と会うためのアイテムがあるんだ」

 燃えるような金髪に、整った顔立ち。そして青い瞳。

 使い古した白い皮のパーツメイルに、それにそぐわぬ不思議なつくりの立派な剣。

 彼が冒険者としてすごいのかすごくないのか判断しかねる所だ。

 一緒に歩く少女はアラクネ。

 烏のぬれ羽色とはよく言ったもので、とても光沢のあるシルクのような髪が肩にかかっている。

 髪に負けじと美しい瞳は黒だが、そこは昆虫の特色を受け継いでいるのか、複眼だ。

 洋服は黒を基調とした、このくらいの歳の子がするにはいささか露出度の高い服だ。

 しかし、彼女自身の糸で作られている。

 その強固さは、鋼にも劣らないと言う。

 そんな二人が向かうのは、ちょうどツクヨミの街との中間地点にある、小さな森だ。

 この森には、ツクヨミの街に住まう「月の大精霊」と会うために必要なアイテムが眠っている。

「ねえ、疑問なんだけど?」

「うん、なんだい?」

 太陽のような暖かい微笑みを浮かべるエグゼ。

 アーニャその笑顔が眩しくて、少し目を細める。

「前回、七大精霊を集めた時は、道具は使わなかったの?」

 七大精霊。天と地、森羅万象全てを司る、精霊の中でも最上位に位置する精霊たちだ。

 それぞれ、『日、月、火、水、木、金、土』という七つに分かれており、それそれ異なる事象を司る。

 先日はシスカで『日の大精霊 サニー』と契約を終えた所だ。

 これから、再び他の六精霊とも契約していかなければならない。

「あぁ、前回は道具なしで会っていたんだ」

「え?いらなかったの?なんで?」

「魔法力があったからね」

 本来なら大精霊と会うためには、大きな試練を乗り越えないと会えない仕組みになっている。

 しかし当時のエグゼは、とてつもなく巨大な魔法力をもっていたため、その試練をすっ飛ばしていきなり大精霊と会えてしまった。

「だからまた会うのに苦労するんだ」

 と苦笑い。

 とりあえず、試練の場所は頭には入っているものの、どんな試練かはわからない。

「しかし、あの場所にそんなのあったかな?」

 あったとして、無事に残ってるであろうか。

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