傷を背負う者達
傷を隠すもの達
ジャンル
ダークファンタジー・ホラー・群像劇
テーマ
「人間になりたい怪物」
人を知ろうとするほど人から遠ざかる存在。
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プロローグ
森の中。
一人の少年が倒れていた。
旅の詩人だった。
瀕死だった。
少年は死ぬ間際、近くにいた正体不明の化け物へ語りかける。
「君は……一人なのか」
「なら……私の人生をあげよう」
そして詩人は死ぬ。
化け物は詩人を食べる。
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その瞬間。
詩人の記憶。
感情。
人格。
人生。
全てを得る。
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化け物は初めて思う。
「人間になりたい」
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第一章 詩人
主人公視点。
王道ファンタジー。
読者は普通の冒険譚だと思う。
主人公は各地を旅しながら人々の人生を聞いて回る。
「その話を詩にしてもいいですか?」
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登場人物
騎士
民を守る男。
娘がいる。
誰よりも誠実。
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主人公は騎士と仲良くなる。
旅を共にする。
過去を聞く。
夢を聞く。
娘の話を聞く。
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そして騎士が消える。
誰も知らない。
読者は魔物に襲われたと思う。
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主人公だけが知っている。
食べた。
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ラスト。
主人公の独白。
「少しだけ分かった気がする」
で終了。
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第二章 戦士
主人公は別の街へ。
新たな仲間。
戦士。
神官。
剣士。
狩人。
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第五人格風に全員傷持ち。
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戦士
仲間を見捨てて生き残った。
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神官
救えなかった妹がいる。
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剣士
師を斬っている。
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狩人
行方不明の弟を探している。
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主人公は聞く。
理解する。
共感する。
寄り添う。
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そして一人ずつ消える。
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主人公は少しずつ人格が増えていく。
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第三章 人の形
主人公が違和感を覚え始める。
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戦士ならこう言う。
神官ならこう考える。
騎士ならこうする。
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自分はどう思う?
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分からない。
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主人公には元々人格がない。
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食べた人格で構成されている。
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主人公は初めて恐怖する。
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「私は誰だ?」
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第四章 傷を隠すもの達
主人公は気付く。
みんな傷を隠している。
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騎士は後悔を。
戦士は罪を。
神官は悲しみを。
剣士は執着を。
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でも。
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主人公もまた。
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正体を隠していた。
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人になれないという傷。
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怪物であるという傷。
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第五章 騎士の娘
主人公は一人の少女と出会う。
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名前はまだ決めてない。
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騎士の娘。
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主人公は気付く。
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自分が最初に食べた騎士の娘。
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少女は父を探している。
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主人公は言えない。
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自分が食べたと。
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しかし旅を続けるうちに、
主人公の中の騎士の人格が強く反応する。
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娘を守る。
助ける。
叱る。
褒める。
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まるで父親のように。
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第六章 怪物
真実発覚。
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主人公の正体。
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今まで消えた人々。
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全て主人公が食べていた。
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世界から追われる。
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娘も真実を知る。
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当然憎む。
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だが。
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主人公の中には父がいる。
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父の記憶。
父の想い。
父の言葉。
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全部残っている。
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だから娘は苦しむ。
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「あなたは父じゃない」
「でも父が消えたわけでもない」
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最終章 人になりたかった怪物
主人公は限界。
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何百もの人格。
何百もの記憶。
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誰が自分か分からない。
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怪物として暴走。
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世界最大の災厄となる。
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そして最後。
騎士の娘が立つ。
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戦いではない。
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対話。
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主人公
「私は人間になれただろうか」
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娘
「なれなかった」
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主人公絶望。
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娘
「でも」
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「人になろうとしていた」
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「誰よりも必死に」
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封印。
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主人公は眠る。
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ラストシーン。
数百年後。
誰も近寄らない封印の地。
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その前に一冊の本が置かれている。
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タイトル。
『傷を隠すもの達』
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著者名。
詩人
で物語終了。




