プロローグ
ここは昔の外国のとても広い公園だ。
そこは途方もなく広大な敷地の公園だ。
今は街灯が辺りを照らしている。
その公園の入り口を入って暫く歩いて行くと大きな噴水が見えてくる。
今夜、そこに二人きりで夜のデートに来ていた若い夫婦、ターリス夫妻が話をしながら、ゆっくりと歩いてきた。
二人はとても楽しそうに話している。
二人とも、噴水の座れる縁に静かに座って話を続ける。
話は盛り上がっていたのだが、夫のオルンが妻のエリルの方を向いた時、エリルの足元の少し向こうにバスケットが置いてある事に気がついた。
オルン「あれ、何だろう?」
エリルは振り向いてバスケットを見た。
エリル「何かしら?」
不審に思ったが、二人は目配せして、バスケットの中身を確認する事にした。
二人とも立ち上がって、バスケットの所に移動する。
バスケットの上から中を覗き込むと、そこにはなんと人間の赤ちゃんが気持ち良さそうに眠っていた。
二人はとても驚いたが、手で口を押さえて声は出さなかった。
赤ちゃんから少し離れた所で二人は小さな声で話した。
エリル「赤ちゃんよ!本物の!?」
オルン「間違いない!確かに生きた本物だよ!」
エリルは顔に両手を当てて言う。
エリル「ああ、何てこと。神からの贈り物なの!?」
オルン「きっとそうだよ。僕たち二人に授けてくださったんだよ、きっと!」
二人は感極まり、周りを見渡して、赤ちゃんの親らしい人が居ないかを確認した。
エリル「赤ちゃんをこのままにしておけないわ!」
オルン「とりあえず連れて帰ろう!」
二人でバスケットの持ち手を握り、ゆっくり持ち上げた。
そして、赤ちゃんを連れて、そっとその場を後にした。




