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東方幽人録  作者: 四季
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1話 パラレル幽々子

楽しんで頂けたら幸いです。

とある年の春の日、幻想郷の博麗神社でお賽銭箱の中身を確認する博麗霊夢が物凄い冷や汗を流して賽銭箱の中身を覗いている。


「・・・これは、本当にまずいわ」


賽銭箱の中身を隈なく見るがまったくと言って言い程にお賽銭が入ってない。とっ、思いきや。端の方に何かが入っているのに気が付く霊夢。


「あら、何か入ってるじゃん・・・てっ」


それはお賽銭じゃ無く紫色の封筒の様な物が入っている。表に「霊夢へ」で裏には「ゆかりん」と書かれている所を見ると八雲紫からの何かの託でも書かれているのだろう。


「まったく、賽銭箱をなんだと思っているのよ!ポストじゃないのよ!」


そう言って霊夢は紫の封筒を紙ヒコーキに折ってお札を一枚付けて紫の家のある方向に飛ばした。それは凄いスピードで飛んで行ったが、何をしたのかは不明である。


そのまま部屋に戻る霊夢、だが封筒の差出人の本人である紫が急に現れ霊夢の視点は一気に一回転、元の視点に戻ったかと思ったら目の前にムスッとした表情で腕を組む紫が立っていた。


「・・・霊夢、この封筒は返信しなくて良いのよ。爆発物も一緒に送ってもらっても藍が困るだけよ」


「爆発物なんて失礼ね、ちょっと周囲100メートルが綺麗になるだけよ」


紫は溜息をして霊夢の頭をコツンとして封筒を渡した。


「ちゃんと封筒を読みなさいよ!此処と外の世界がくっ付いたとか書いてあるかもしれないのよ!」


「紫の言う、幻想を見てる人達が喜ぶんだから良いんじゃないの?・・・ちゃんと読むから後方にスキマを出さないでよね」


封筒には「幻想に1名入ります」としか書いてない。霊夢はそれを見て、紫の方を向いた。単純だがある意味重要な事が書かれてる事に霊夢の表情は真剣なものに変わっていた。


対して紫も同じく、霊夢と同じ表情をしてる。霊夢は封筒を隣に置きその場の通路に座った。


「これ、知ってるのは私と紫だけ?」


「いいえ、恐らく私に手紙を渡した人物、映姫も知ってる筈よ」


「それで、その入って来る子は何時ごろ幻想郷に来るのよ」


「それがね・・・もう、ここにいるのよ」


「えぇぇぇぇぇぇ!!」


霊夢はゆっくりと紫の背後を見る。確かに誰かいるようだ。紫が「出でおいで」と言ったらその人物は前に出てきた。


それを見た時、霊夢の記憶の中に誰かの姿が重なった。そう、ある人物に。


「紫、この子ってまさか・・・幽々子?」


「正確には男の子の幽々子だけどね」


「いやっ、ちょっとまってよ。幽々子は女性よ、なんでこの子は男の子なのよ!」


紫は幽々子に似た子に向こうで待つように言って霊夢の耳元でゆっくりと話しかける。


「この子はね幽々子自身でね。男の子で生まれた世界の幽々子なの。ただ、幽々子と違う所は生前の記憶を確りと持っていると言う事よ」


「生前って・・・まさか、亡霊になる前の?」


「そうよ」


「それじゃ、この子が行く場所は白玉楼しかないわね」


「そうね、霊夢。幽々子の所に一緒に行くわよ」


霊夢達は紫と一緒に幽々子の少年を連れて白玉楼に向かう、この先とんでもない事が起きるとも知らずに。。



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