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プロローグ

 僕は、芦田(あしだ)咲斗(さくと)。21歳のアルバイト勤務だ。ついさっき実家の母から、アパートを買うためのお金を貰って、今はあるところに向かっている。

「カチカチカチカチ...。」

甲高い電子音が飛び交う中、母からの負け無しの金をぶち込んだ。そう、俺が向かった先はパチンコ店。俺は、いつものエヴァの台に座っている。いつものとは言っても、パチンコは二回目であって、それほどまだ慣れていない。金カットが入ってハンドルを強く握りしめた。

「行け、、、行け、、、、、、、、、!!!!!!!!」



気づいたら、10万円負けていた。途中、当たったものの、それも全て...。

母からのお金は一気に減ってしまい、それからの生活費などはアルバイトのお金を合わせても苦しくなるだろう、、、。俺はパチンコ店前で立ち尽くした。

「でもこれで、負けるだけ負けたのだから次当たれば。」

すぐ引き返して、またエヴァに座った。



案の定20万円負け。また実家戻るか?いや今まで散々迷惑かけてきた。しかもパチンコで30万無くしたなんて言えるわけ...。嘘をついたとしても俺のプライドが許さなかった。俺の気持ちとは裏腹に天気は快晴。透き通った青空は俺を励ましているのだろうか。

「物件探すだけ探してみるか」

顔を上げて車のエンジンをかけた。


 近くにあった不動産屋を尋ねた。

「あ、すみません。安いアパートとかありますか。」

出てきたのは少し腰の曲がったおじいさん。

「安い?まあ予算にもよるけど初期費用が安いのはここかな。」

しおれた指で指さした物件は、少し汚いボロアパート。俺は少し潔癖症ってこともあり風呂が汚いのを見てこれは無理だと思ったものの、俺が買える値物件はほとんどそんなものだった。

「なんかもっと綺麗なとこあります?無理っすよね、?」

多少頭をかいて、口を開いた。

「1つだけあるんだ、安くて綺麗。駅からも近い。あんたにとって、いや、みんなにとって理想の物件が。」

「か、か、かかか買います!!取られる前に!!」

迷うことなく俺は言った。おじさんは言いにくそうに後頭部をボリボリかいて、スゥーと息を吸ってから少し小声で言った。


「事故物件なんだ。そこ。」

「え」


「なんでも死因が明かされてないんだ。解明しようとした検察、捜査官、その他もろもろの人が、死んでしまって。家族がいるのか、どこ出身か、何も分からない。3回お祓いしようとした、霊媒師がいたんだけど、1人目は自殺して、2人目は元気だったのに病死。3人目は途中でこれはお手上げだとお祓いをやめてしまった。」

室内も風呂も理想そのもの。初期費用も家賃もくそやすい。

「でもこんな危険な物件なんで売ってるんすか?人死ぬでしょ」

「なんか、、オカルト?好きな3人組が買い取ったんだ。ここの入居するできる人を探してるんだと。」


 おじさんはほかの物件の紙をガサゴソと探しているようだ。だがこの物件しかない。もしそこの幽霊がいなくなってれば、そこは神物件になる。パチンコで培ったギャンブル精神でお金をおじさんの前に叩きつけた。


「買います。」

「え」


「買いますこの物件!!」

「はあ..はああ!?死ぬぞ!!!??死にたいんかお前は!!!??」

「こんな物件他にないです!!」

「で、でも....」

「お願いします。」

おじさんの目を強く睨みつけた。

「知らないよ。死んでも。責任は取らない。というか取れない。」

「承知の上です。」

春の桜も葉桜に変わりかかって、春と夏が入り交じったような暖かい暑さが背中に感じた。




誤字脱字アドバイス教えてくれると幸いです!

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