↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
淡々三国演義  作者: ンバ
第三回 温明に議して董卓丁原を叱し、金珠を贈りて李粛呂布を説く
PR
27/135

七、丁原、怒る!

 全員が着座すると、然るのちに園門に兵馬の一団が至り、帯剣した董卓が悠然と現れた。


 かくて宴が始められたが、諸侯にとっては針の筵。食事はまともに喉を通らず、敢えて董卓と目を合わせようとする者などは皆無であった。

 酒が数巡した頃、董卓は音楽を止めさせて声を張り上げた。


「この場を借りてわしから一つ提案があるのだが、諸君静聴されたし」


 百官一斉に董卓に目線を投げる。続けて董卓、


「天子とは万民の主である。威儀の無い者では、宗廟を奉じて社稷を安寧とする事などは不可能! 今のお上は惰弱であるが、弟御の陳留王は聡明にして好学、漢の大統を継承するに相応しき御方だ。わしは帝を廃立し、陳留王を新たに擁立しようと考えておるのだが、諸大臣は如何お考えか!」


 臣下による皇帝の廃立など言語道断だが、異論を唱えれば誅殺される──そう悟った百官は、誰一人として声をあげられなかった。


 と、その時。一人の男が沈黙を破った。机を押しのけて董卓の前へ罷り出で、大声で叫ぶ。


「ならぬ! ならぬぞ! 何の権利があってかのような大それた事を言うか。天子は先帝の嫡子にあらせられ、何の落ち度もないのにどうして妄りに廃立など議そうとする! 董卓、貴様ゆくゆくは簒奪《さんだつ》を考えておるのであろうが!」


 董卓がかの者を見れば、これぞ荊州《けいしゅう》刺史の丁原《ていげん》。董卓は怒りを露わにして、


「わしに従う者は生かしてやるが、逆らう者は殺す!」


 言うが早いか丁原に斬りかかろうとした。


 その時、李儒は見た。丁原の後ろに控えていた男、天姿傑出、意気軒昂、凛々たる威風、片手には方天画戟《ほうてんがげき》、目を怒らせて董卓を睨み付けているその姿。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。