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勇者奥義【英霊召喚】 ―双風の剣舞士エアリス・レオンハート、召喚―

 戦いは、一進一退を繰り返した。

 重装戦士のエルリックが巨大なタワーシールドで魔王の攻撃を受け止め、ソフィアの至高の呪力結界魔法が魔王の行動を制限する。

 ミリアがフリントロックライフルを次々に繰り出しながら銃撃して魔王の体力を削る。その完璧な連携に魔王は攻撃を繰り出せずに居た。

 それと並行して、カリナはある秘技を繰り出す。 


「エリュシオ! 英霊召喚!」

『心得ました、マスター』


 カリナの呼びかけに聖剣は答えた。

 聖剣レギオンブレイドの中に宿る偉大なる精霊〝エリュシオ〟だ。

 勇者を支える者として、少女カリナのそばに常に寄り添っていた。


『英霊召喚に備え、ソウルサモンズゲートを開放いたします』

「ありがとう、エリュシオ!」


 聖剣に組み込まれた人工精霊エリュシオが聖剣に秘められた機能を開放する。そしてカリナは魔法呪文を詠唱した。


英霊(エイドロン)召喚(イヴォーク)! 来たれ! 双風の剣舞士!」

『双風の剣舞士〝エアリス・レオンハート〟召喚いたします』


 英霊召喚――、


 それは聖剣レギオンブレイドを所持する者にのみ許された極めて特別な偉大なる魔法だ。


 聖剣レギオンブレイドと、それに宿る精霊エリュシオ――

 彼らは、これまでの長き戦いの中で出会った数多の数え切れぬほどの〝英霊たち〟の存在を記憶し続ける。


 レギオンブレイドを所持することを許された〝勇者〟は、英霊たちの魂を天界から地上へと召喚し、英霊たちが持つその魔法や様々な力を借りることができるのだ。

 そして今、勇者カリナはかつての偉大なる魔法剣士の存在を呼び出そうとしていた。


 カリナが詠唱し、エリュシオが選んだ英霊が呼び出される。天と地上が光で繋がれ、カリナの背後に光の扉が開かれた。そしてそこから現れたのは二人の英霊だった。

 カリナの求めにて呼ばれた英霊は2体、


 一人――

 黒い剣士装束の魔導剣士・切り札の黒い剣士〝ブレイズ・レオンハート〟


 もう一人――

 薄緑色のキャソックを纏った風魔導士・知恵の西風(ゼファー)〝エアリス・ウィーバー〟

 常に二人で行動する、2人で1人の英霊だった。

 

「二人の力をお貸し下さい!」

「あぁ、もちろんだ!」とブレイズ、

「いつも通り、風魔導はお任せあれ」とエアリス、


 カリナはレギオンブレイドを両手で構えて更に詠唱する。

 

「魔導剣技!招来! 風魔法!疾駆! 来たれ! 伏魔の〝切り札の風〟よ!」


 そして、二人で一人の英霊はカリナの体へと重なる。そして、その時の魔法詠唱を二人同時に高らかに告げた。


霊体重合(ポリマライズ)!』


 カリナの肉体にブレイズとエアリスが重なる。ブレイズがカリナの肉体の基本能力を強化し、その卓越した剣技を与える。そして、エアリスは風魔法で移動や攻撃を強力に補助した。

 彼らの体の周囲を黒いオーラが鎧のように浮かび上がり、さらにその周囲を緑色に光る風のイメージがつむじ風を描くように飛び交っていた。カリナはひときわ大きく叫ぶ。


 双風の剣舞士〝エアリス・レオンハート〟は、カリナが最も好んで、召喚した英霊のである。彼らの方も、カリナの意図を親友であるかのように個々得ていた。


「行きます!」


 2人の英霊の助力を得て、カリナは戦闘を開始する。ここからカリナの猛攻が始まるのである。


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