ななちゃんと、プレゼント
12月25日──
「しゅごいでちゅ! しゃんたしゃんちたでちゅ! なながほちかった“ぬいぐぐみ”、まくらのところにありまちたぁぁ!」
大興奮のななちゃんが、ぬいぐるみを抱っこしながら起きてきました。
「よかったねぇ、なな。おりこうさんにしてたから、サンタさん来てくれたね」
「はいでちゅ!」
すると──
「わぁぁ! 私にもサンタさん来たぁぁ!」
かなちゃんの部屋から、こちらもななちゃんに負けないくらい興奮した声が聞こえてきました。
「えぇぇ! ちょっとななに、みしぇてみてぇぇ!」
部屋のドアが開くと、ママに飛びつくかなちゃん。
「ママっ! これっ! いいの? 高いから、遠慮してたんだけど」
かなちゃんの頭を撫でながら、ママは一言……。
「サンタさん頑張ってくれたみたいね」
「どれぇ? ななにもみしぇてくだちゃい」
それは最新型のスマートフォンだった。
「ななの“ぬいぐぐみ”のほうが、かわいいでちゅ」
確かにぬいぐるみとスマートフォンでは、かわいさはぬいぐるみが勝つだろう。
「なな? あとでサンタさんに、ありがとうのお手紙書こうか」
「はいでちゅ! かきまちゅ!」
素敵なクリスマスの朝を迎えた、ななちゃんとかなちゃん。
きっとサンタさんに、ありがとうの気持ち届くよ──