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第一部 アーカイバー― 記憶を継ぐ者 ―  作者: AinoHana


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8/9

第8話 復活

AinoHanaは、意図せず“復活”する。


最初は匿名投稿だった。

『あなたの花を描いてください』

それだけ。

だが、

人々は描き始めた。

孤独な老人。

宇宙居住区の少年。

医療技師。

整備士。

母を亡くした少女。

皆、

少しずつ違う花を描いた。

そして、想いを書く。


ナツは、震える線で花を描いた。

左右非対称の花。


レイは長く迷ったあと、描く。直線に近い花。

だが一部だけ歪んでいる。


ミオは泣きながら描いた。色が溢れた花。

形は崩れている。


イオは描けなかった。

だが最後に、小さな花を震える手で描く。

「間違っていたのかもしれない」

そして初めて、

消さなかった。


ソラは静かに描く。

極めてシンプルな花。

しかしその線は、

長い歴史そのもののようだった。


それぞれの花は、

世界に流れ始める。


「小説を書きたい」

「誰かと夕飯を食べたい」

「許せない人がいる」

「でも愛したい」

世界は少しずつ変わり始める。


非効率な会話。

寄り道。

長い沈黙。

答えのない対話。

それらが、

再び人類へ戻ってくる。

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