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第97話
「メンクロス様、役所に向かいましょう」
「了解です」
そこから先もクラウスキーさんにお世話になった。かって知らぬプラネットで安全安心に過ごすというのは難題だ。よく知悉した人物の案内というのは非常にありがたいものだ。車にはしゃぐケイティに残念な視線を送るメンクロス。乗るのは初めてではないのになぜだろう。メンクロスの疑問は言葉には出さなかった。なんとか大人しくなったケイティはシートベルトをいじりながら爛々と瞳を輝かせる。無邪気というか子供というか。彼女の精神年齢は見た目より低いのだ。だが、大人な発言も多い不思議ちゃんだ。