前へ目次 次へ PR 84/100 第84話 「そうでしたわね、メンクロス様。私としたことが蹉跌です」 メンクロスは厳かにしっかりした足取りで揺れる艦内を歩き、椅子にかけ、ベルトを締め、確認のため強く引っ張った。艦が傾き、艦のシールドが赤黒く変色する。熱に耐えているのだ。目標地点を告げるラル。それに応じるケイティ。二人の声がどこか冷静さを通り越した先にあるように思えた。そんなことはない。二人には立派な信頼関係がある。鈍感な艦長とどこか軽薄なところがあるラルではあるが仲間意識は強く、馬もあっている。