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戦闘員Aですが何か?   作者: マネージャー
第一章 東雲編
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レムリアを探せ! って無駄なんですけど ー2ー

「行くよー! 準備はOK?」



 観客達が俺に視線を向けけくる。レムリアの事だから言わないと終わらない。マイクの役割をしてるのかドクロの杖を向けてくるのが死の宣告みたいだ。というか、そんな事をしても届くわけないだろ。



「……ぉ……け〜」



 これが精一杯。みんなが静まってようやく少し聞こえるぐらいの声。



「うん! よく出来ました。偉い偉い」



 レムリアは笑顔で俺を褒めるけど、それは観客達の前だからと思う。ドクロの目の部分が赤く点滅してるし、口の部分が開け閉めしてるのが不幸を呼んでるような。




「次はCの人だよ。さっきのがあんなのだったから、ヒーロー作戦のプレイヤーだったらガチャ券をプレゼントするよ」



 あんなの扱いされただけでなく、もう一人にはガチャ券プレゼントなんておかしくないですか? パートナーは特別な存在と思うんですけど。



「準備はOK?」



「オッケー!」



 Cの人は自分を鼓舞するように片手を掲げて、思いきった声で叫んだ。



「良い声だよ。女の子がこんな声出してくれるのにね」



 ここでも俺を貶めるような事を言うのは予想出来たけど、Cの人の声が気になってしまった。何度も聞いた事があるような。



「あの声って」



「咲哉はいいよな。レムリアに弄られてさ。俺も名前を呼ばれるだけじゃなくてさ」



 褒められるか、貶されるかのがいいのか阿久真は本気で悩んでいて、Cの声なんてどうでもいいと思ってるみたいだ。



 けど、あの声が会長に似てるんだよな。ヒーロー作戦をやってるわけだし。名前を呼ばれないのは俺と同じように付き添いで来たのかも。



 本当に来てるのなら、話すきっかけになるかも。学校で戦闘員だと言うつもりだったけど無理だったんだよな。緊張もあるけど、学校だと人の目につきやすいから。



「……アイツ、それを教えるためとか……ないか」



 レムリアは会長がこの場にいる事を教えるために選んだとかないだろ。



「最初の曲は勿論ヒーロー作戦のOP。『天使と悪魔な私』よ」



 そう言うとレムリアの背中に天使と悪魔の翼が二枚ずつ生える演出。天使と悪魔のパートがあるのか、歌声が切り替わる。優しさと激しさ。二重人格のような感じも伺えるほどに。



 その凄さが観客を飲み込む。それは俺も含めて。ヒーロー作戦で会う時とは全然違う。

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