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アークマスター  作者: 三日月 朝日
1/2

プロローグ

初めてですのでミスがあったら教えて下さい。

そこはまさに"地獄"だった。


そこら中に瓦礫が散乱していて、辺りは炎に包まれ、辺り一面ゴミの様に無残に捨て置かれている人間の死体、空気は淀みきっていて血と肉の焦げた臭いが辺りを覆い尽くしていた。


そんな"地獄"の中に二つの人影があった。


一人は170センチ程はありそうな美しい女性だ。

齢は20才程で、髪は腰まである流れる様な美しい金髪、眼は透き通るような碧色で少しつり目がちだがキツい印象などは全く受けない。

肌は白く、スタイルはモデル体型で、性別問わず誰もが引きつけられる様な魅力を持った女性だ。


もう一人は10才程の少年である。

髪は本来は雪の様に白いのであろうが、その髪は今は赤黒く染まっている。

眼は緋色なのだが、まるで生気が篭ってない。まるでよくできた人間の様な人形だ。


「お前、名前は?」

女性のものであろう声が聞こえた。

「無道 仁。」

少年は感情の全く篭って無い声で応える。

「家族は?」

「皆死んだ。」

こんな"地獄"の中で生きている可能性などほぼ無いに等しいだろう。少年の様な子供が生きているのは奇跡だろう。


「お前に二つの選択肢をやる。」

「?」

女性は少年の眼を見て言う。


「一つはここに留まって死を待つこと。一つは私と共に来ることだ。あまり時間も無い、早めに答えろ。」

少しの沈黙の後、少年は口を開いた。

「貴女について行けば僕は、強くなれますか?」

少年の眼に少しばかりか生気が戻ってきた様に見えた。

「僕は、何にも負けない力が欲しい。」

「強くなれる方法までは教えてやろう。だが、強くなれるかはお前次第だ。それでもいいのなら教えてやる。」

少年は小さく頷いた。

「死んだ方がましと思う時もあるだろう。それでもお前は強くなりたいか?」

今度は、しっかりと頷いた。

「いいだろう、覚悟があるなら教えてやる。付いて来い。」

そう言って、女性は歩き出す。その後ろに少年が付いて行き、残ったのはもの言わぬ死体と瓦礫、そして真っ赤に燃える炎だけとなった。










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