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〜暗黒騎士〜 真相3

大変お待たせしてしまい申し訳ございません。

おそらく次回もかなり時間が掛かります。

ご迷惑をおかけしますがご了承の程お願い致します。

今後ともエモーショナルセイバーズをよろしくお願い致します!!

「君には最終兵器の為の犠牲になってもらうよ。」


白髪の女の子から俺に告げられたのはその一言だった。

「え……?」

困惑するしかない。最終兵器って何の。そもそもこいつらは何者なんだ。

「私達はこの文明を守る為に戦ってる。どうやって戦ってるかっていうと文明レベルを上げて別文明と差をつけてる。」

んんんん?だいたい分かった!………ん?

「でもね、彼等のお眼鏡に適わないと私達の文明はポン。だから、もしもの時は彼等を打倒することも視野に入れないといけない。その時に使う最終兵器として君を利用する。」

へぇ。面白いじゃないか。俺を利用する……。何に?

「一応言っとくけど、記事にもこのこと小さく書いてたからね。詐欺でも何でもないよ。」

う〜ん。詐欺ですね、これは。なんなら、俺は記事の内容を殆ど理解できない訳だし。訴えたら俺が勝てる自信しかない。

「よし。早速、始めようか。ヒダさん。お願いね。」

「………………………………。」

ヒダさんと呼ばれた紫色の髪をした女性は無言で俺の方に向かってきた。顔も常に苦しそうだ。

「………大丈夫ですか…?」

「ッ…………。やっぱり……やっぱり間違ってるわ!こんな方法!」


バチン


ビンタの音だ。ヒダさんが白い髪の女の子にぶたれている。


「分かってるよ!そんなこと!なら、他に方法出してよ!出ないでしょう!いちいち口出しすんなよ!なぁ!」

顔を押さえて前傾姿勢になっているヒダさんを蹴りと殴打が襲う。これは、痛いだろう……。

「ごめんなさい………ごめんなさい…。」

ヒダさんは泣きながら必死に謝ってるように見える。


「あの……これ以上は…」

「君は近付かない方がいい。彼女にとっても、癇癪で貴重な実験体を失う羽目になったら立ち直れないだろうし。」

止めたいのは山々だが、○が言っている以上はしない方が吉なのだろう。


「さっさとやれよ!」


怒り心頭の白い髪の女の子は肉付きの良いヒダさんのお尻を思いっ切り蹴り飛ばす。


「―――ッ――!」

ヒダさんは声にならない声をあげて倒れ込み、なんとか立ち上がった後、俺の手を繋いで歩き始めた。

ヒダさんの手はすごい湿っている。手汗がこんなに出たというのか……。本当に何があったんだこの人達……。

「ごめんなさい…ごめんなさい…ごめんなさい…ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい……。」

ヒダさんは俺の手を握って、ずっと謝ってる。普通に見たら怖い人なんだろうけど、今の俺には不思議と恐怖心がなくて、なんなら完全に安心しきっている。それに、今、俺の近くに○はいない。ってことは、今の安心感は俺自身が俺自身で感じていることだ。俺が本能的にそう思ってるなら信じてもいいんじゃないだろうか。


ヒダさんに案内されたのは個室だ。色々と機材が置いてある。俺は椅子に座らされて、頭にヘルメットのようなものを被らされた。


「……あなたの……あなたのなりたいものをイメージしてちょうだい……。なるべく、強いもののイメージがありがたいわ………。………。」

涙声のヒダさん。そんなヒダさんがあまりにも可哀想だから俺はヒダさんの言う通りに俺がなりたいもので強さをともなってる魔王の近衛騎士を精密にイメージした。


イメージすること10分くらいだろうか、ヒダさんからもう止めていいという指示があった。

ふぅ。それならもう、このヘルメットも脱いで


ガチャリ

「え?」

ガチャリガチャリガチャリ


―――安心感が一気に消え失せる――――


腕と足が動かせない……!?そんな…いや、馬鹿な…!?俺が騙されたってのかよ!!嘘だ、嘘だ、嘘だ!!!

「ねぇ!どうなってんだよ!ねぇ!ねぇ!」


キィという音を立てながら椅子が動き始める。何処に、何処に行くっていうんだ!嫌だ、怖い怖い怖い怖い怖い!!


椅子はガタンと音を立てて段差を登り少し進んでから止まった。

「嫌だ!助けて!怖い!嫌だ!嫌だ!嫌だよぉ!!!」

死ぬのか?俺はこれから死ぬのか!?嫌だ、死にたくない!まだ、4歳なんだぞ!俺はまだ……!


カチッと何かが閉まる音が聞こえた。

閉じ込められた……。ヤバい!まずい!死ぬ!死ぬ!死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ!


バチバチバチ!


何かが弾ける音だ!電気だ!電気だよ!周りで電気が弾けてる!!火花が飛んでくるじゃないか!?

「姉ちゃん!母ちゃん!父ちゃん!シンニキ!誰でもいい!誰でもいいから助けて!助けてよぉ!死にたくない!」


四肢から意識の感覚が消えてゆく。

手が動けない。腕が動けない。身体が動けな……い。力が入るような感覚がない。

「―――――――――――。」

悲鳴すらも上がらない。聴覚すらも失せ始める。

真っ暗で何も聞こえず、身動きが取れない。


俺って、死んだのか………。


死んだ後も、意識って残るんだな……。

でも、いつか、消え失せる。


俺はそう思っていた。

でも、現実は違った。

俺の意識が消えることはなく、永遠と意識は保ち続ける。

身体も動かないし、何も見聞きできない。ただ、意識のみがある。考えたり、想像したりだけができる。

俺はそんな状態でひたすらに時間を過ごした。初めは恐怖だった。いつ消えるか分からない意識を保つのに精一杯だった。だが、時間が経つにつれ虚無感が襲ってきた。こんな空虚な時間を俺は何故過ごしているのだろう。何を考えようにも高々、4歳の頭脳では根拠のない妄想を考えるだけに過ぎない。

そんな俺の意識はどうしてまだ、残っているのであろうか…。俺はどうして死ぬことに恐怖していたのだろうか。


そんな意味の無いことばかり考えていると


バリバリ


久しぶりに光が俺の目を刺した。


パリン


俺の身体は()()()()()()()

あまりにも長い間、目に明るい光が入ることがなかったからか、俺の視界はぼんやりとぼやけている。

ぼやけた俺の目に映ったのは黄色の何かに黒い何かが当たり赤い何かを吹き上げながら黒い何かが上がっていく様子だった。

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