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第50話 魔物対策 その7

はい、第50話です。

それでは、どうぞ!

「これで、ガマ公の対策はバッチリだな! んじゃ、次は、キノコの対策といこうぜ?」


「うん」


 ミドリガマの対策についての話し合いを終えた龍哉と勇綺、そして目隠しをしている秋は、次の魔物の対策を始める。龍哉と勇綺が、次に視線を移した魔物は、おおなめこだ。この魔物について、勇綺と龍哉が対策を始めようとすると……。


「ちょっと待って、二人共」


「な、何だよ?」


「あ、秋?」


 次の魔物の対策を始めようとする二人に、秋は、今まで目隠しをしていた両手を下ろしながら呼び止める。

 急に呼び止められた龍哉と勇綺は、戸惑いながらも秋の方へと視線を移す。


「キノコって……、ランドロックの森にいた、あの可愛いキノコの魔物の事? あの子もやっぱ、倒す……の?」


 秋は、おおなめこを倒すかどうかについて、恐る恐る、勇綺と龍哉に問い掛ける。

 すると……。


「え? いや、まぁ、倒すだろ? あのキノコも魔物だし……。なぁ?」


「う、うん……。倒さないと、レベルは上がらないだろうし……」


 秋の変な問い掛けに、龍哉と勇綺は、不思議に思いながらも、おおなめこを倒すと返答する。


「た、倒すんだ……。あんなに、可愛い子を……。あんた達って、血も涙もないのね……。あたしは、嫌なんだけど……。あの子を倒すの……。可愛そうだし……」


 容赦のない返答する二人に、秋は難色を示す。何故ならば秋は、ランドロックの森で出会った、おおなめこの可愛らしい姿に、心を奪われてしまっていたのだ。だから秋は、可愛いおおなめこを、容赦なく倒そうとする二人に賛同できないのである。


「はぁ……。秋、お前なぁ……。相手は魔物なんだぞ? そんな甘さじゃあ、闇の王達に勝てねぇだけじゃなく、世界も救えねぇぞ? 覚悟を決めろよ」


 龍哉は、おおなめこに情けを掛けようとする秋の甘い考えに、ため息をつく。そして、戦う覚悟が無い秋に、龍哉は呆れながら苦言を呈する。


「う……、ぐうぅぅぅ…………」


 龍哉の苦言に、秋は、言い返す言葉が思い浮かばず、唸り声をあげながら悔しがってしまう。


「んじゃ、キノコの対策始めっぞ」


 秋を言い負かした龍哉と勇綺は、おおなめこの情報収集を再開しようと、図鑑に視線を移す。


「分かってるわよ……、あたしの考えが、甘い事ぐらい……。でも、それでも……、あの子を倒すなんて……、あたしには無理よ……」


 二人が図鑑に視線を移している最中、苦言をいわれた秋は、ぶつぶつと愚痴をこぼしていた。おそらく秋は、龍哉の苦言に、どうしても納得ができないのだろう。


「勇綺、俺は一応、この魔物と戦った事があるけど……。こいつ、中々ずる賢くて、仲間を見捨てて逃げ出したりするんだぜ……。俺は、こういう仲間を大事にしない卑怯な奴、嫌いなんだよな……。マジでムカつく、キノコだぜ……」


 愚痴をこぼす秋に、龍哉と勇綺は気にもせず、おおなめこの対策を始める。

 龍哉は、図鑑に掲載されているおおなめこのイラストに、不快そうな表情をしながら悪態をつく。おそらく龍哉は、仲間を見捨てて逃げ出した、おおなめこの卑劣な行動が、余程許せなかったのだろう。


「ふむ、人食い花と違って、厄介な攻撃は持ってないみたいだな……。それにスピードも、そこまで速くない……。ならば、龍哉と秋の飛び道具と、スキルで植物系特効を付与した僕の投石で遠距離から攻めれば、おおなめこを無傷で倒せそうだね……」


 悪態をつく龍哉と愚痴をこぼす秋に、勇綺は、おおなめこを遠距離武器だけで倒す事を提案する。おおなめこは、人食い花と違って、厄介な攻撃を持っていないだけじゃなく、スピードも速くないので、三人で遠距離から攻めれば、苦戦すること無く倒せるだろう。


「おう、分かった! やってやるぜ!」


(嫌だな〜~……)


 勇綺が提案した作戦に、龍哉は、得意気な表情をしながら納得する。

 だが、納得する龍哉とは対照的に、秋は、もの凄く嫌そうな表情をしていた。おそらく、まだ、おおなめこを倒す覚悟が出来ていないのだろう。


「それじゃあ、おおなめこの次は、ペブルウォークの対策だ。こいつの強さは、ランドロックの森で戦った時に、分かったけど……。防御力がとにかく高いから、今の僕達のレベルだと、かなり戦いづらい魔物だ……。非戦闘職の僕等が、こいつを力押しで倒すのは難しいから、弱点を突く必要がある。図鑑の情報によると、こいつの弱点は、魔法攻撃・魔力にダメージを与える攻撃・打撃属性攻撃・格闘属性攻撃・土属性攻撃・金属性攻撃・空属性攻撃・鉱物系特効攻撃が効くと書いてある。ふむ、なるほど……。ランドロックの森で、龍哉と秋の攻撃だけが、この魔物に効いていたのは、おそらく弱点を突いていたからか……」


「へぇ〜~。この彫刻刀、ただの彫刻刀じゃあなかったのか……」


「あたしが買った、この楽器、石の魔物に大ダメージを与えるほど凄い武器だったのね……」


 おおなめこについての対策を終えた勇綺達は、次に、石の怪物、ペブルウォークの情報に視線を移す。

 勇綺は、ランドロックの森で戦ったペブルウォークに、龍哉と秋の攻撃だけがダメージを与えられた理由に気付く。

 勇綺の言葉に、龍哉と秋は、自分達が買った武器の性能に目を丸くしていた。


「こちらがペブルウォークの弱点を突けられる武器を持っているのならば、作戦は、そうだな……。先ずは、僕が囮役になって、ペブルウォークの注意を引く。注意を引いて隙だらけになったペブルウォークに、龍哉と秋が彫刻刀とリュートで攻撃してくれ。二人の武器で弱点を突いていけば、高い防御力を持っているペブルウォークを、問題無く撃破する事が出来るはずだ」


 図鑑に掲載されている情報を見据えながら勇綺は、龍哉と秋に、ペブルウォークの対策についての説明をする。先ずは、勇綺が敵の隙を作るために、ペブルウォークの注意を引く。そして、注意を引いた事で隙だらけになったペブルウォークに、龍哉の彫刻刀による種族特効攻撃と秋のリュートを使った魔力攻撃で、敵の弱点を付いて倒すようである。この作戦ならば、高い防御力を持っているペブルウォークを、非戦闘職の勇綺達でも簡単に倒せるだろう。


「分かった。ダメージを与える役目は、俺と秋に任せろ」


「ええ、必ず倒してみせるわ」


 勇綺が提案したペブルウォークの対策に、龍哉と秋は、やる気に満ちた表情で承諾する。


「次は、この魔物の対策をしよう」


「こいつか……」


「名前がそのまんまね……」


 ミドリガマ・おおなめこ・ペブルウォークの対策についての話し合いを終えた勇綺と龍哉、そして秋は、次の魔物の情報に視線を移す。勇綺達が次に注目した魔物は、人骨の魔物、ガイコツである。図鑑の情報によると、種族は骸骨系。体長が百七十八センチメートル位で、人間の白骨死体の姿をした怪物だ。森や洞窟、山等に棲息しており、スピードと攻撃力は平均的で、体術と自分の身体の一部の骨を投げつける技、【ボーンダート】が得意である。見た目が弱そうなガイコツだが意外にも、多くの初心者の冒険者達を、この二つの特技で苦しめているらしい。攻撃能力が強力なガイコツは、防御能力も強力で、一部のスタン系・精神系・呪術系・毒素系・神経系・素材・亡者・宣告・貫通の九つの状態異常への耐性と闇・精・病の三つの属性攻撃を無効化する程の高い耐性を持っているだけじゃなく、死属性状態異常の吸収耐性と吸収系攻撃を逆に吸収する能力も持っており、更に、斬撃・刺突・射撃・投擲の四つの属性攻撃に高い防御力まで持っているようである。このガイコツの弱点は、打撃・格闘・火・光・土・金の六つの属性攻撃に弱く、更に、骸骨系特効の武器やスキル、そして回復アイテムと魔力にダメージを与えられる攻撃がかなり効果的なようだ。


「このガイコツ……、あたしのスキルが効かなかったし、けっこう強かったわよね……。ねぇ、龍哉? あんた、骨の専門家だっけ? この魔物は骨でできているし、あんたの骨細工師のスキルで、何とかなったりしないかしら?」


 図鑑に掲載されているガイコツの情報を見据えながら秋は、龍哉に、骨細工師のスキルについて問い掛ける。


「え? 俺のスキル? 俺のスキルで……、このガイコツを何とか出来る……のか? ちょっと、待ってろ。スキルの確認をしてみる……」


 秋の問い掛けに龍哉は、自身のスキルの確認をしようと、アイテムポーチから取り出したステータスプレートに視線を移すのであった。

龍哉のスキルは次回になります!


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