第27話 ペブルウォーク
また、ちょっとはやく投稿できました。
それでは、最新話をどうぞ!
ペブルウォークの高い防御力に、勇綺が頭を悩ましていると……。
「ゴォォォォォォ!!!」
「うわっ!」
「おっと!」
「わわっ!」
ペブルウォークは勇綺達に向かって、唸り声を上げながら勢いよく突進。
勇綺と龍哉、そして秋は、ペブルウォークの突進攻撃を、何とか横跳びで回避する。
「勇綺! 秋! あの石野郎を三人で袋叩きにするぞ! いくら石野郎の身体が硬くても、三人で袋叩きにすれば、きっと大きなダメージを与えられるはずだ!」
「分かった!」
「ええ!」
龍哉は、勇綺と秋に、ペブルウォークを袋叩きにする事を提案する。おそらく龍哉は、防御力が高いペブルウォークを、三人で攻撃すれば、大きなダメージを与えられると考えたのだろう。
龍哉の提案に、勇綺と秋は賛同する。
「ゴォッ?」
勇綺達は目の前の敵を袋叩きにしようと、ペブルウォークの周囲を素早く取り囲む。
勇綺達に取り囲まれたペブルウォークは、周囲をキョロキョロと見回しながら警戒する。
「行くぞ!」
「ゴォッ!?」
龍哉は右手に彫刻刀を持って、ペブルウォークに突撃。
声に反応したペブルウォークは、龍哉がいる方へと振り向こうとすると……。
「オラァッ!」
「ゴォッ!!?」
(彫刻刀の刃が突き刺さった!? 龍哉の攻撃が効いているのか!? 武器の攻撃力なら、彫刻刀よりも鉄の鍬の方が高いはずなのに……。何で?)
龍哉は右手に持った彫刻刀を、瞬時に逆手に持ち変える。そして逆手で持った彫刻刀を、ペブルウォークに勢いよく降り下ろす。すると、ペブルウォークの硬い身体に、彫刻刀の刃がいとも簡単に突き刺さる。
身体に彫刻刀の刃が突き刺さったペブルウォークは、目を大きく見開きながら龍哉を見据えていた。おそらくペブルウォークは、自慢の硬い身体を簡単に傷をつけた敵の力に、驚いているのだろう。
だが、龍哉に驚いているのは、ペブルウォークだけではない。勇綺も、ペブルウォークの硬い身体を簡単に傷をつけた龍哉の力に、胸の中で驚いていたのだ。何故ならば、購入した武器の中で一番高い攻撃力を持った鉄の鍬で攻撃しても、平然としていられる程の頑丈な身体を持った魔物に、彫刻刀の小さな刃が突き刺さったのである。
通常なら龍哉の彫刻刀よりも、勇綺の鉄の鍬の方が攻撃力が高く、魔物に大きなダメージを与えられるはずなのだ。しかし、ペブルウォークにダメージを与えたのは、勇綺が装備している鉄の鍬ではなく、龍哉が装備している彫刻刀だった。これには、勇綺が驚くのも無理はないだろう。
「よっと!」
「ゴゴォォォ……」
ダメージを与えた龍哉は、ペブルウォークからバックステップで距離をとる。
ペブルウォークは、唸り声を上げながら龍哉を睨み付けていると……。
「今だっ! 隙あり!!」
「ゴォッ!!? ゴゴゴ……」
(なっ!? 龍哉の攻撃だけじゃなく、秋の攻撃も効いているのか!!?)
龍哉とペブルウォークが睨みあっている最中、秋は構えていたリュートの弦を爪で弾く。すると、リュートから複数の音符の形をした灰色の魔力弾が、勢い良く飛び出す。リュートから飛び出した、複数の音符の形をした灰色の魔力弾は、龍哉に気をとられているペブルウォークの背中に着弾。
音符の魔力弾が着弾すると、ペブルウォークの背中には、蜘蛛の巣のようなヒビが入る。ヒビが入ったせいで身体が弱ってしまったのか、ペブルウォークは足元をふらつかせていた。
龍哉に続いて秋の攻撃も、ペブルウォークにダメージを与えられた事に、勇綺はまたもや胸の中で驚いてしまう。
すると……。
「ゴゴゴォォ……」
「! な、何よ! あたしを狙うつもり!? こ、こっちに来たら、ぶ、ぶっ飛ばすよ!?」
(! 秋を睨んでるの? まさか、秋を狙うつもりか!? そうはさせない!!)
ペブルウォークは、唸り声を上げながら秋を睨み付ける。おそらくペブルウォークは、自慢の硬い身体にヒビを入れた秋に、相当怒っているのだろう。
今にもこちらに襲い掛かって来そうなペブルウォークに、秋はビビりながらもリュートを構えて臨戦態勢をとる。
秋を襲い掛かろうとするペブルウォークに、勇綺は鉄の鍬を両手で持ちながら素早く突撃。
「「勇綺!?」」
「うりゃあぁぁぁぁぁぁ!!」
ペブルウォークに突進する勇綺に、龍哉と秋は目を丸くしながら驚いていた。
突撃した勇綺はペブルウォークに、両手で持った鉄の鍬を、力一杯降り下ろすが……。
「?」
「くっ……。やっぱ、僕の攻撃だけは効いていないのか……」
勇綺が降り下ろした鉄の鍬に直撃したペブルウォークは、痛がる素振りすら見せず無表情だった。やはり勇綺の攻撃だけは、ペブルウォークに効いていないのだろう。
勇綺は、自分の攻撃だけが効かないペブルウォークを、悔しげな表情で見据えていると……。
「隙ありだ! 石野郎!」
「ゴッ……ガッ……」
勇綺に気を取られて隙だらけになったペブルウォークに、龍哉は突撃する。そして、右手で逆手に持った彫刻刀を、ペブルウォークの脳天に突き刺した。
龍哉から脳天に彫刻刀を突き刺されたペブルウォークは、身体全体に無数のヒビが入って行く。すると、ヒビが入ったペブルウォークの硬い身体はボロボロと崩れて行くと、その場には、いくつもの黄土色の石の破片だけが残されていた。
「な、何、この魔物……? 石で出来ていたの? どうなってんのよ……。何で石が動くのよ……」
(龍哉と秋の攻撃は効いて、何で僕の攻撃だけは、この魔物に効かなかったんだ? 一体、何が原因だ?)
秋は、地面の上に転がっているペブルウォークの破片を見据えながら驚いていた。先程倒した魔物が、石で出来ていながら動いたりしていれば、ファンタジー系の創作物に詳しくない秋が驚くのも無理は無いだろう。
秋が驚いている最中、勇綺は、ペブルウォークの破片を見据えながら思案していた。どうやら勇綺は、龍哉と秋の攻撃にダメージを受けたペブルウォークが、自分の攻撃だけは効かなかった原因について考えていたようである。
「「「!?」」」
すると突然、龍哉の後ろの草むらが、ガサガサと揺れる。
龍哉は、ガサガサと音がした後ろの方へと振り向き、勇綺と秋は草むらの方へと目を移す。
勇綺達は、揺れる草むらを見据えながら武器を構えると……。
「何処だ……」
「「「えっ!!?」」」
揺れる草むらの中から現れたのは、四つん這いになった少女だった。年齢は、十歳位だろうか。髪の毛の色は金色で、髪型は赤いリボンで結ばれたピッグテール。服装は、緑色の半袖の服の上から茶色のベストを纏い、下には白いロングスカートを履いており、肩には水色の布製のショルダーバッグを、斜め掛けにしていた。
草むらの中から現れたのが少女だった事に、勇綺達は目を大きく見開く。
「う〜〜ん……、見つからないなぁ……。何処へ行ったんだろう……」
草むらから四つん這いになって現れた少女は、何かを探しているのか、辺りをキョロキョロと見回していた。
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さて、この少女は一体何者なのか……?
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