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ひまつぶし  作者: ずみ
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なぜかグルグルまわってる。


みえてない。


おともない。


ういている…?


からだは…んー…ない…?


あれ?さんはんき管しかきのうしてない?


自分のじょうたいがわからない。


そもそも自分の名まえは…?


自分は…俺は…誰だ…?


ーーーーーーーーーーーー


結構長い間回転している。時間があれば記憶の発掘も出来る。

断片を繋ぎ合わせたところ、大きな浮き沈みもなく平凡な人生のようだった。幼少期は公園で叫びながら走りまわっていた。学校に入ると、そこそこの成績で目立つこともない毎日。卒業したあとは、大きくも小さくもない会社に務めていた。私生活は妻と二人の子供と食卓を囲んでいた。

…それから先は…わからない。俺は今どうなっているのか…


ーーーーーーーーーーーー


んー、満月か三日月か…いや、半月でも…絞らないと無限の選択肢が出てくるな…やはり好きなのは…


ーーーーーーーーーーーー


赤より青のほうが…白も捨てがたいか…


ーーーーーーーーーーーー


どうやら意識はしていなかったが…玄関を出るときは左足からだったらしい。次に歩幅は…


歩き方のことを考え始めた時、回転が止まり後ろ…たぶん後ろに移動する感覚があった。

薄い膜…のようなものを越える感覚が来て、そこで視界が広がる。

夜空の中に居るようで、周りに30個位の淡い色がついた珠が浮いている。

似たようなのはあっても、同じ色はなさそう。

暫く同じ位置のまま一緒に移動する。

どうも今は周りすべてが見えているっぽい。

視線の真ん中ははっきり見えて、周りの物は何となく分かる。死角無しで。


…肉体に縛られてないってことは、これは夢だったんだな。変化があるってことは目が覚めるんだろう。結局、癖は自覚できたが名前とか住所とか謎のままだな。…起きたら記憶喪……し…つ……?


移動の方向は変わらないが、周りの珠がランダムに動き始める。

進行方向に意識を向けると紫の丸にぶつかるようだ。俺だけが。


何で周りのやつは回避行動とってるんだよ…当たるのは宜しくないのか…?…駄目な気がしてきた…くっ、どうすれば…


危機感を覚え色々試してみる。

手を動かす感覚。足をばたつかせる感覚。叫ぶ感覚。息を吸いーーーーーー


色々やってみたつもりだが、何も変化が無く時間切れとなる。

ぶつかる瞬間に恐怖で目を瞑る…ことが出来ない。

絶望しながら接触する。

衝撃は…ない。

ヌルリと侵入し、進行方向正面に周りよりも濃い紫の小石のようなものが張り付く。


これは…無害…と、いうことでいいのか…?後ろに意識を向けると丸いトンネルになってる…自分の形は丸かったらしいな。……うーん…抜けないな…外から見た大きさと、後ろのトンネルの長さからすると…真ん中くらいかな?減速した感覚はないから、めり込んだまま進んでるのか…?


何が出来るわけでもなく小石を凝視していると、フヨンと柔らかい物に当たった…?

間もなく小石が迫ってくる。


あーっ、こないでー。最初の小石に当たれっ。恐いから直撃やめてっ。ワァーッ、石同士がっ。両方砕けた…破片が張り付いとる…あっ、またフヨン…あーっまた石がーっ。うぁーっフヨンがーいしがーっフヨッいしーっ。


何セットか柔らか衝突と石の襲来を繰り返すうちに後ろに意識を集中するという攻略法を見つけ出した。

うっすらと衝突が見えてるから解決はしていないのだが。

トンネルの方を見ていると、じわじわと短くなっているようだ。

フヨンのあとで伸びて、それ以上の早さで縮んでいる。

大きさは変わらないようで埋まることは無さそうで、少しだけ安心する。

騒がしかったのが終わり、もう少しで包まれていた状況から脱出できそうな時に声が聞こえてきた。


『………きょ……せまっ…………頼み………生き延びて下さい』


…これは…久々に自分以外の存在が居たけど…声は…出せないか…何でもいいから話したいなぁ…


声が聞こえなくなると同時に視界が開けた。

紫の物体はどこにも見えない。…石の破片はくっついたままなのだが。

周りの珠はランダム軌道を止めたようで一定の距離を保って周囲に浮いている。


…綺麗なままだから、紫なやつにぶつからなかったんだろうな…やはりある程度でも動けるのは羨ましいな…回避したかったなぁ…あの時恐かったし、今は破片が鬱陶しいし…


また、一定の速度でひたすら真っすぐの移動をしている。

やることもないので、破片の1つに注目する。

動け、離れろ、震えろ、順々に声…は出ないので念じてみる。

入ってこい、の時に変化があった。

ゆっくりと水に溶けるように小さくなり、やがて溶けてしまった。


…この反応で良かった…俺にめり込んできたら泣いてたかもしれない、声は出ないけど…変な感じはしないから大丈夫かな…他のも入ってこーい…おお…全部なくなってく…ああ…何と言うか、こうすればいいのか…


一気に溶かした時に、"こうすれば出来る"って言うのが分かった。

この感覚は、他の人には説明出来そうにない。

"自転車に乗るってどうやってるの"に近い気がする。

練習とかやって、出来たからやれる。

やってみたら出来ちゃった、の方が正確かもしれない。

何となく楽しくなったところで、視界に星が映る。

"宇宙から見たらこうだろうな"って見た目の地球と月のセット。

どうやら地球の方に向かっているらしい。

ぐんぐん近付いていき、おそらく空気のある所に到達する。


…減速しないなぁ…まためり込むのか…ん?…移動の方向が変わった?…周りの珠は全部真っ直ぐ行くのか?…俺の行き先は…でっかい木があるな…まためり込むのか、突き抜けるのか…葉っぱを蹴散ら…さない???…くっついた…謎の状態になってから2つ目の触れた物体だな…紫の丸と小石を別物とすると3つ目か?…接触出来たということは…"入れ"…


葉っぱは消えないようだ。


…しっかりくっついているし、暫くはここに居ることになるのかな?…"入れ"は発動条件も分からないし、忘れない限り使うとして…まぁそれしか出来ることをが無いのか…


とりあえず夢でも、違ってもやれることをやっていこう。

気分で書きます。

気分で投稿します。


中身も気分次第で。

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