「壊れりゅ!壊れりゅ!らめぇ――!!」『エルフの秘宝』
【里長の家 ツリーハウス】
「……すいませんでした」
魔王軍四天王に入って迷惑をかけたノークは勇者一行と一緒に里長に謝りに来ていた。
「もうよい。エルフの民は同族の争いを好まない。今回はそなたの母親のこともある。……薬代どうにかなりそうなんだろ?」
里長は水晶をチラッと見たあと、ノークに顔を向ける。
※里長の水晶は頭に浮かべた人物の様子がリアルタイムで見られるぞ!
「は、はい!3回ごっくんすれば大丈夫です!」
ノークは里長に右手の親指を立て『問題なし!』をアピールする。
「3回は余裕です!」
マーサも里長に右手の親指を立て『問題なし!』をアピールする。
「バカ!あんたには聞いてないって!」
レキは恥ずかしそうにマーサの右手を下げさせる。
「ご主人様は自身の莫大な魔力のほとんどを超回復『バナンポジュース急速製造』に使っているでっす!」
自分の事のように得意気に話すトモミン。
「……もっと他の事に使おうね」
里長は、ただただ呆れた。
「はっはっは!それがマーサだ!」
里長は楽しそうに笑うユキノを見て、少し自分も頬が緩む。
「……とにかくご苦労だった。村の皆には私から説明した。もう隠れてコソコソする必要もないぞ」
「……そう……ですか」
少し寂しそうな顔をするサーフォン。
「……はい……わかりました」
イクも残念そうだ。
「なんだ?サーフォンとイクは隠れながらするのが好きなのか?」
「ゆ、ユキノ様!!?あの……」
「ユキノ様!!?その……」
二人とも、わかりやすく慌てる!
里長は唯一真面目そうなサーフォンとイクを見ながら(へ~意外にそうなんだ~)と少し驚くが、すぐさま話を戻す。
「おほん!今回の報酬はこのエルフの秘宝『水晶』だ。都では『配信モニター』とやらが出回っておるらしいが、どうやらこの『水晶』を女神フレイヤ様が欲しがっておるらしくてな……」
ビュン!!
「その通りよ」
突然、マーサの背後に女神フレイヤが現れた!
「どわぁ――!!びっくりしたぁ!!」
女神フレイヤにビックリして飛び退く。
「あなた達!これを見なさい!」
女神フレイヤは突然、『辞表』と書かれた封筒をおっぷにの谷間から取り出す。
マーサは封筒を見て「辞表?」と首を傾げる。
「誰か、辞めたのでっすか?」
トモミンも首を傾げる。
「ええ……昨日、本人から申し出があったわ。読むわね……」
女神フレイヤが神妙な面持ちで辞表と書かれた封筒から紙を取り出し、一度、深くため息をしたあと、ゆっくりと読み始めた。
『辞表 この度は私の精神的な理由からこのような形をとってしまったことをお許しください。このまま働いていては確実に私の心が壊れてしまうと感じ、筆を取りました。勘違いしてほしくないのは、この件は私の力不足が招いた結果であり、当事者を決して攻めないでいただきたい。私の編集能力では隠すところを隠せない、規定内に収めることが困難という判断いたしました。最近では「おいおい!それ年齢制限大丈夫なのかよ!」とか「スキル年齢制限仕事しろよ!」と苦情まで発生する事態となってしまったことをここにお詫び致します。今まで短い間でしたが、ありがとうございました。 スキル『年齢制限』より』
「スキル『年齢制限』――!?本当だ!ステータスから消えてる!!」
マーサが急いでステータス画面を確認する!
「スキルって辞めるのでっすか?」
驚くトモミンに女神フレイヤは、もう一度深くため息をついたあと、大声で叫んだ!
「あんたらがR15って言ってるのにところ構わず『あんあん』するからでしょうがぁ――!!」
マーサと女性陣を指差す!
「それでは、これからはマーサの(バナンポジュース)をいただけないと?」
ユキノは自らのルーティーンが出来なくなることを危惧した。
「それじゃ、閲覧数が伸びないわ!そこで『エルフの秘宝』この『水晶』よ!『水晶』には頭に浮かべた人物を写し出すだけでなく、思い浮かべるだけで簡単に『編集』もできるのよ!」
そう言うと指を『パチン』と鳴らし全員、全裸になった!
「きゃ――!!」
サーフォンは慌てて大事なとこを手で隠す!
「え!?え!?え!?」
イクは大事なとこを聖剣ゼックスカリパを抱えて隠す。
「ほら!水晶を見て!」
女神フレイヤは水晶を掲げる。
「本当だ!俺の凶悪なバナンポが『かわいいバナポン』になって笑ってる!」
水晶の中のマーサのバナンポが『かわいいバナポン』に編集され『ポッポ~』と笑っている!
「私の大事なとこは『しっぽ』で隠れてる!」
ユキノのおっぷにの先端は『さくらんぼ』がついている!
「私の胸も『デザートのおっぷに』に見えるわ!」
レキの先端は『苺』だ!
「私は履いていない『縞々の下着』が映ってます!」
イクのおっぷにの先端には『ハートのニプレス』が貼られている!
「んっ!んっ!咥える時は『フェイスベール』でご主人様のバナンポが全く見えません!」
トモミンは試しにマーサのバナンポを咥えてみた!
さらにトモミンのちっぱいの先端には絆創膏が一枚だけ貼られている!一枚でも大丈夫だった!
「いやぁ~!私の顔が『鉄仮面』になって映し出されてますぅ~!!?」
サーフォンのおっぷにの先端に貼られたニプレスはチェーンで繋がれている!
水晶の中のサーフォンはド変態に編集されていた!
「……なんか、ごめん。しか~し!!これで毎回スキル『年齢制限』であれこれする必要がなくなった!!編集地獄から解放されるわ――!!お~ほっほっほっほ!!」
女神フレイヤは両手を上げ高笑いをした!
よっぽど編集作業が大変だったようだ!
「トモミン……もう……出っ!」
びゅるるるぅ~!
マーサから『おいしそうなバナンポジュース』が飛び出す!ユキノ、イク、レキ、トモミン、サーフォンは並んで口を開け、バナンポジュースを顔に受ける!
「お!不思議と甘い!」
「本当だ……いつもは苦いのに……」
「これが水晶の力……!?」
「おいしいでっす!」
不思議に思う彼女ら達に女神フレイヤが厳しい一言!
「水晶に味変の力はないわ。それは飲み過ぎて苦味に慣れたからじゃないの?あなた達バカなの?」
『…………』
気のせいだった!!
「あっ!ノーク!ちょっと!」
サーフォンの顔についたバナンポジュースをノークは舐めとる!
「ペロペロ……もったいない!」
構図的にアウトな気がするが、サーフォンの顔が鉄仮面になっているのでギリギリセーフだ!
「ほ~ら!編集が楽チンよぉ――!!」
女神フレイヤは両手を上げてガッツポーズをする!
「さらにさらに!水晶の力をフルに使った神編集『できるだけ男は見たくない機能』発動!!」
女神フレイヤが水晶を掲げると、マーサがその場で倒れる!
「お!急に眠く……むにゃむにゃ」
「ご主人様?大丈夫ですか!?」
心配するトモミンに女神フレイヤは魅惑のワードを口にする。
「大丈夫!眠っているだけよ!それよりあんた達!寝ているマーサにやりたい放題よ!!」
水晶にマーサはギリギリ映っていない!
視聴者は大喜びだ!
「寝ているマーサに……」
ユキノがゴクリと喉を鳴らす。
「……やりたい放題!!?ゴクリ……」
自然とイクの唇から涎が垂れる。
いつもやりたい放題にされている彼女達はゆっくりとマーサに近づく。
「わ、私!やってみようかしら!」
レキは眠っているマーサのバナンポを手で触ってみた!
「あわわ!眠っていても大きくなりました!」
みるみる大きくなるバナンポに驚くサーフォン!
「当たり前でしょ!大きくならなかったら、マーサの価値がなくなるでしょ!」
女神フレイヤは「やれやれ」といった表情を見せる。
マーサの価値とはいったい!!?
「入れてみるわね……あん!背徳感!」
クチュ……ヌポ!
レキが寝ているマーサに股がった。
水晶にほとんどマーサは映らない!
女神フレイヤが編集で一番大変だったのは、マーサにモザイクをかけることだったのだ!
「よし!これで編集で徹夜しなくていいわ!あんた達!遠慮せずにマーサと『あはんうふん』しなさい!」
彼女達に女神が一番、言ってはいけない言葉を発する!
「つ、次は私ね!」
レキの後ろに勇者ユキノが並ぶ。
「ユキノ様の次は私が!」
ユキノの後ろに剣聖イクが並ぶ。
「出たあとはトモミンがお掃除するでっす!」
寝ているマーサの隣に聖女トモミンがスタンバイする。
「口に出した奴は私にも少し頂戴!」
トモミンの隣にくノ一ノークが控える。
「私はお尻にチャレンジしてみたい……(ぼそっ)」
鉄仮面サーフォンがすごいことを言う!
『…………!!!!?』
サーフォンの一言で彼女達の目が覚めた!
いつもマーサに欲望のまま好き勝手されてきた!
今度はこっちの番だ!
自分の欲望に素直に!
やりたいことを素直にやろう!
言葉にはしないが、全員が無言で頷いた。
彼女達の目が……光輝く!!
びゅるるるぅ――!
「あっ――!!お腹の奥にいっぱいマーサのバナンポジュースが入ってくる――!!だめぇ!溢れちゃう~!」
レキからバナンポジュースが漏れ出す。
「……代わろう」
「はい!ユキノ様!」
パチ――ン!!
ユキノとレキはハイタッチをして交代する。
「むにゃむにゃ……!!?」
水晶の編集機能でマーサは起きない!
「もうあげたものだから、どう使ってもいいのだけど、一応それ『エルフの秘宝』だからね。あまり変なことに使わないでね……」
そばで見ていた里長が長めのため息をつく。
秘宝をAV編集に使う女神を、誰が想像できよう!?
「すごいわ!マーサの体がぐにゃぐにゃと!え!!そんなことまで!?わぁ!そんな格好!!編集されてる!全部、編集されてる――!!」
彼女達には内緒だが、水晶には『編集スキル』のほかに『スキル効果2倍』というユニークスキルが付与されていた。
これにより、マーサのスキルAV男優特殊効果『まるでカメラを向けられたAV女優』の効果が2倍になって彼女達の恥じらいは半分に減少したのだった!
「やぁ!みないれぇ~!」
プシャァ――!!
ユキノは恥ずかしげもなく吹いた!
「ま、マーサ殿のこれ……いつもより大きくないですか?」
イクがマーサのバナンポをおっぷにで挟む!
ぬっぷぬっぷぬっぷぬっぷ!
水晶の『スキル効果2倍』はもちろんマーサにも適用される!
「……馬?」
レキがマーサのバナンポを指差し「……馬?」と言った辺りでマーサは無意識に起き上がった!
「むにゃむにゃ……」
そのままイクに『馬並みバナンポ』を突き刺す!
ズブブブブブブ……!!
「かはっ……!?あ……あ……」
あまりの衝撃でガクガクするイク。
「まずいでっす!ご主人様は寝ていてリミッターが外れています!最低でも30回出さないと止まりません!!」
マーサ……暴走!
びゅる!!びゅるるドバドバ――!!
「きゃぁ――!!……あっつい」
マーサはイクをバナンポジュースまみれにしたあと、サーフォンに襲いかかる!
ズドォ――ン!!
「かは!?……く……はっ……」
あまりの衝撃に言葉を失う!
ドバシャァ――ン!!
「んあ――――――――!!」
ガクガク……ビクッ!ビクッ!
お尻を突き出した格好でピクピクしているサーフォンの隣で、レキが後退りする。
「マーサ!ちょっとタンマっ!」
ズキュゥ――ン!!
「あはぁ――――!?」
レキの足がピ――ン!と伸びる!
ズン!!ズン!!ズン!!ズン!!
「あっ!やっ!はっ!まっ!てっ!ん――!!」
一方的にされるレキを見て、力が抜けるロイヤルフィアンセーズ。
バスン!バスン!バスン!
――ああ、私達はなんて者を目覚めさせてしまったのだろう。
圧倒的な力を前に、彼女達はあまりにも無力。
サーフォン、レキが意識を失い、次にトモミン、ユキノ、イクの順にマーサに捧げられた――。
「こんなのすぐに……イッちゃう――!」
ビュ――!びゅるるぅぅ――!!
「ぷはっ!お掃除で……溺れる!」
ズチャ~ビュルビュル……ビュ――!!
「壊れりゅ!壊れりゅ!らめぇ――!!」
ビュ!!ビュルルルルルゥ――!!
……何はともあれスキル『年齢制限』が引退し、これからは『エルフの秘宝』でR15対策はバッチリだ!
※この物語は寛大な読者様、聡明な編集者様、エルフの秘宝『水晶』の絶妙なバランスで成り立っております。
【数時間後――】
「むにゃむにゃ……はっ!寝てた!……ぉぉ、体が……動かない!!?」
マーサは体力・魔力・気力など全ステータスが限りなくゼロになっていた!!
レキ、ユキノ、イク、トモミン、サーフォンがマーサの周りを囲むように倒れていた。
「バ……カ……マーサ……ベチョ」
「アヘヘ……へへ……ピチャピチャ」
「オオ……オゥ……チョロチョロ」
「うにゅ~……クポッ」
「マーサ……さ……ま……ドロッ」
全員が屍のようだ!
「すごいわ!自動修正で生クリームやらヨーグルトがいっぱい!」
興奮する女神にヨーグルトまみれの聖剣ゼックスカリパが言う。
『いや、女神なら止めなさいよ……』
さすが聖剣!ツッコミの切れ味も抜群だ!
「あはは……水晶の『スキル効果2倍』は封印しておこうかな!てへっ!」
かわいいポーズで誤魔化す女神!
「みんな!どうしたの!!?これはいったい!?」
マーサは放心状態の彼女達に気付き、女神フレイヤに助けを求める!
「あ、そういえば残りの四天王の場所わかったわ。ヨガ教室よ!」
女神フレイヤはさらっと話をすり替えた!
「ヨガ教室!!」
訳もわからず小さくガッツポーズをするマーサ!
次もエロい予感しかしなかった!!
<スキル年齢制限、お疲れ様!……つづく!>




