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悪役令嬢、今のままでは
「今のままじゃダメなのか?」
「今のままでも問題はない。だが、利用できるなら利用した方が良いだろう?」
「それは確かにそうだが」
幹部達はそれぞれ複雑な表情をする。
利用しやすい出来事ではなかったようだ。
「じゃあ、涙角とは反対の方が手薄になりますので、そこに無理矢理攻め入ったらどうですか?運が良ければ苦霞まで手が出せると思いますけど」
北にある血湯の一部を通過し、更にその北にある苦霞までつないでしまおうという案だ。
ただ、本人も本気で言っているわけではないようだ。
そんなことをしても、こちらへのメリットはない。
ーー前線へとつなぐ必要はないからなぁ~。でも、
「流石にそれはする必要がないだろ」
「そうだなぁ。ここで無理して手に入れたいほどのモノは無いし」
「………いや。以外と良いかも知れないぞ」
クレアは笑みを浮かべて言う。
勿論、仮面を付けているので誰にもそれは気付かれないが。




