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悪役令嬢、変化を望む
さて、クレアはなぜ虫など見せて楽しんでいるのか。
それは、現在の情勢に関わってくる。
現在の裏の世界は、半年前とそこまで変わらない。
血湯、苦霞、涙角の3勢力が激しい争いを行っている。
そして、その間に守りの薄くなった血湯の拠点を潰すクラウン。
ついでに、涙角の拠点も幾つか奪ってある。
ただ、そこで問題が起きたのだ。
3勢力の前線が変化せず、気付かれずに攻め込める場所が増えないという問題が。
これによって、戦闘面でクラウンは大きく足踏みすることになる。
ーーそのおかげで、戦闘以外の分野が伸びたりしたけどね。
クレアが考えたこともまた事実。
王族や貴族に繋がりを持ったのも、戦闘が休止になって手の空いた人員が多かったからだ。
ただ、それで繋がりが出来たとは言え、何か大きく状況が変化するわけでもない。
せいぜい、活動資金が増えたくらいだろう。
「もっと苦霞が押されると思ったんだがな」
クレアは幻影から逃げ惑っている敵を見ながら、状況の変化を願った。
そして、飽きて幻影を消し、拠点へ帰ったところで、
「前線が大きく変化しました!」




