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理想のペットライフ  作者: ミイナ
21/44

怪談噺

「友達になって下さい」


と夜の山の中に響くのを私は聞いた。

2の村でネイド様の姿を見たものはいなかった。

空も暗くなり夜がくる。

次策のクリエの助言に従い、1の村へ急ぐ。

もし…………、いいえ。必ずネイド様を見た人がいるはず。

1の村に着いて、私に神様が微笑みました。


神の御使いの犬?猫?が、私の目の前に現れた。


私はネイド様の手紙を読み、驚天動地には嘘ですが、エリーナには急いで知らせないと。

という事で、クリエにネイド様の手紙を持たせギルドに送る。

クリエは何か喚いていたけど、どうでもいいわ。


村の長宛のネイド様の手紙を渡し、どこかに行く動物の後を着いて行く。

きっとネイド様の元に行くにちがいないと信じて。


夜の山に明かりはランプのみ、いつ消えても不思議じゃない小さい影を必死に追って行く。

どのくらい時間が経ったか分からない位の山道を私は進む。

突如、前方で爆音が聞こえた。

何事?、思わず駆け出して爆音の聞こえた場所に向かった。

そして私は天の声を聞いた。


「友達になって下さい」


……………………ハァ!何それ!

…………コホン!……私。

ミリーはネイド様を見つけた。


「友達かいな。えぇよ、うちの名はクスゆんよ。ネイドさんよろしゅ」


キランと光ながらネイド達の頭上を一周すると水玉の頭の上に着地して座る。


「えっ、水玉。帰ってたの、お帰り…………って、ミリー副長?」


水玉の背後から、近づいて来る人影。

余りにも気配が薄いので、気づくのが遅れたがミリー副長だった。


「ネイド様、なぜ・何故こんな場所に居るのですか。

それに、アレは何?」


「えっと、こんな場所で立ち話しもなんだから、夜営地に行って話しをしましょうか」


その場に居た全員が頷き、夜営地に向かう。

緋波が先頭に立ち歩く。ウズメは実体化して、レヴィ達の話しに混ざりネイドとミリーが一緒に歩く。


「それにしても、妖精ですか?迷宮にはいましたが。

それに手紙に書いてあった洗脳。こっちの方が重要ですね」



隣を歩くミリーと軽く会話をしながら、夜営地に向かうネイド。

それほど離れてはいないが、夜の暗闇に明かりはタイマツに手持ちランプ。

足下に注意をしながら進むと緋波が到着して、夜営地の周りを明るくしていく。

全員が揃って夜営地に着いたところで、軽く食事をすることになった。


夜営地に着いて初めて、ネイドの傷の手当てをする。

緋波は調理を、傷の手当てをレヴィが担当した。

体に細かい傷だらけで、深い傷は無く出血しているものの、レヴィの回復魔法で簡単に傷が塞がった 。

確かに回復魔法が使えるとは聞いてはいたが、たいして疲労を見せないレヴィ。

ネイドはレヴィにお礼を言って、鞄から新しい服を取り出して着替えた。


ネイドが手当てを受けている間、ウズメは水玉とクスを相手に雑談。

ミリーはジッと炎を見つめて考え事をしている。


各々、火を囲み座ると緋波が作った軽めの料理を頂く。


一息ついて、ネイドが口を開く。


「ミリー副長が何故居るのかは後で聞きます。

まずはクスの話しを 聞きたい」


「うちか?たいした話しわない。

村の近くで飛びながら昼寝をしてたら、あんな姿でココにおってん。

その間の記憶はないんよ」


「へっ。それだけですか?あっさり終わりましたね。ウズメどう思う」


「そうじゃな、主様に嘘はつかないじゃろ。

友達になったのじゃから」


「あの姿になってからの記憶は?」


緋波の問いかけに思い出そうとしているクスは首を横に振り思いだせないと告げる。


「クスの村は私の家の近くなの?場所は何処?」


重くなった空気を変えるレヴィの問いにクスは、またしても 首を横に振る。


「すまんな、レヴィちゃん。竜ちゃんとの約束で言えんよ。

それにレヴィちゃんの事は知らんなぁ。

うちは余り、人の近くには寄らんのよ」


そうなの。レヴィは小声で呟く、その顔は少しも残念そうじゃ無かった。

では、どう話しをしようかと迷っているとミリーがネイドに問いかける。


「ネイド様、どうして徒歩で移動を?領主様が馬車を用意してましたのに?」


「馬車が用意してあった?初耳ですがミリー副長」


えっ。と驚いた顔をするミリー。


「私の事はミリーと呼び捨てで良いですよ。

ネイド様はクリエから聞いてはいないので?」


「クリエさんですか?あれから会ってないですね」


「……………………あの娘は~!帰ったらお仕置きですね。全ての責任もクリエに押し付けます」



「なんじゃ。馬車があったのかぁ。もっと早く知りたかったぞ」


「ですけど、クスと会えたのは馬車が無かったからです。

これで良かったと思うです」

「そうね。年寄りは楽ばかり考えて嫌になる。

ネイド様の様に体を鍛えなさい」


「ふん。妾の柔肌が筋肉になったら泣くわ。

それに緋波の様にお子様胸になりとうないしの」


バチバチと火花を散らす緋波達を余所にミリーが話す。


「では徒歩で移動をしたのは?」


「この娘。レヴィという名前なんだけど、訳あって預かる事になってね。

迷宮に挑む仲間になったから、訓練も兼ねてね。

それにハートミーツの金脈の話しが胡散臭いので、時間を掛けようと思った」


「レヴィさんですね。初めましてミリーといいます。

それなんですか、ギルドにも問い合わせが多くて困ってました。

ネイド様は裏があると疑いですか?」



レヴィも挨拶を返す。お互いの紹介も終わり、ハートミーツの金脈の事はミリーも聞いたことが無く、ネイド達がギルドを去った位から金脈の問い合わせが増え、誰が噂を広めたかもギルドでは把握できずに対応に追われてしまっていたらしい。


「それなんですが、1の村では金脈の話しは信じていませんでした。

結局ハートミーツに行かないと分からないでしょうね」


「あっ!それです。

ネイド様!早くハートミーツに行って下さい。

でないと私達があの領主様に……………」


突如ミリーが立ち上がり大声をあげる。

でも直ぐに座り込み恐怖の色を瞳に宿すと静かになった。


「なんじゃ、大声をあげたと思ったら静かになりおって。

そんなに領主が怖いのかの?」


「ふふふふふ。怖い?…………いいでしょう。今日はもう、動けないですから…………夏の定番の怖い話しでもしましょいか…………」


ミリーの妙な迫力に押されてネイド達が無言で頷く。

では私からとミリーが話しだした。



一番手 ミリー


あれは、夏の暑い日でした。

私と友人の2人は、ある部屋に足を運びました。

夕陽が見える部屋の中で窓も開けられず友人と汗を流しながらずっと立ち尽くしています。

その部屋は生活用品など置いていない、空き部屋です。

その狭い部屋で私達は足が動かなくなりました。

私達の後ろで光る6つの瞳。

私達は怖くて振り返る事などできずにいました。時おり聞こえる死人の様な声、その中でも力のある声が私達の体を操りだしました。

その声に従い暗くなった部屋で私達は謝ります。

大声でもう数百回、頭を下げたでしょうか。

もう、暑さと恐怖で意識もはっきりしません。

その内に私達の頭、背中、足など衝撃がきました。


私達は抵抗もできずに、されるがままに受け入れました。

もう、恐怖心も無く意識も虚ろで体の痛みも感じない。

ですが………………真の恐怖はその後に来たのです。

私達が部屋の明かりに気づいた時、目の前にいたのは……………筋肉質の裸の男に私達は抱きしめられていたのです。

…………分かりますか皆さん、動けない体で汗だくの男に抱きしめられる。意識を失った私達が目を覚ました時、部屋の中は水浸しでした。


小さい悲鳴が幾つか聞こえたが、ネイドは想像すると気分が悪くなる話しじゃないのかと思った。




二番手 ウズメ


そうよな、人の世の移り変わりは早いものじゃ。

妾も幾人の使い手と出会い、別れを経験をした。

中には道半ばで命を落とし無念を抱き天に召された者もいよう。

妾も深夜、急ぎの用件で近道をしようと森の中を歩いているとき、当事の契約者が変な事を言いよった。

深夜の森の中に子供がいよると、妾は気づかなかったがその者は見たと言う。



明かりが乏しい中、妾は奴の言葉の真剣さに気づいて、奴の反対側を警戒して進む。

森の中を2人の足音が響く、妾は左手を繋ぎはぐれないように注意をしていた。

緊張しているのか、冷たい手じゃた。

この世には霊体など存在しないと妾は思っておる。

魔物の中には霊体を使い攻撃をする者もいるが、実際は精神攻撃みたいな事じゃ。

その人間の見たくない姿を見せる、それだけじゃ。

妾が警戒していた右側で何かの影が動く、いつの間にか左手が離れていたが気にせずに影に近づくと妾の契約者がいた。

いつの間に?と思うたが、先ずは森を出ることを優先して妾達は森を抜けた。


森を抜けた後に奴が問うてきた。

自分はウズメの右手を繋いで右側を警戒して歩いたが、ウズメは左側を警戒していただろから、変わった事は無かったかと。


妾は何も無い。

そう答えた、妾は言えなかった。

…………妾達は誰と手を繋いでいたのかと…………。


その場にいる全員がウズメの話しに言葉が出ずにいた。



3番手 レヴィ



私のお母さんがまだ生きていた時の話しです。

私の家は古いお家で、両親から絶対に近づいてはいけない部屋があると教えられていました。


私の両親は仲が良く て、喧嘩をしている姿を見た事も有りません。

まだ私も幼くて、自分の部屋が貰えて1人で寝るようになっても、たまにお母さんの部屋に行き一緒に寝てました。



そんなある日の夜。外は雨に雷と、布団の中で丸くなって恐怖と戦っていたのですが、耐えきれなくなり部屋を飛び出してお母さんの部屋に行ったのです。

ですが部屋にはお母さんが居なくて、お父さんのベットにも行ったのでせすが2人共、姿がみえません。

私は両親を探して家中を歩き、あの部屋の前まで来て足が止まりました。


絶対に近づいてはいけない部屋。

私は怖くなり扉の前で座り込みました。

ふと気づくと静かな廊下にお父さんのうめき声が。

あの部屋から聞こえます、更に耳を澄ますとお母さんの笑い声。

私は自分の部屋に逃げ帰り、いつの間にか朝になっていました。

翌朝、両親はいつも通りでしたが私は両親が呪われているに違いないと、幼いながらに思っていました。




……………………ある意味、何も言えない話しに一同は解散して眠りについた。


レヴィは???だったが、誰も何も言わなかった。

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