幕間 第三十五話 類家義人(38)の場合(後編)
バクルニー王国の王都レギンカイルで母上達の本隊と合流を果たし、赤兵隊は正式に王国と傭兵契約を結んだ。
共通歴七四四〇年の夏の事だ。
現在のところ、バクルニー王国は周囲の国家と戦争状態にはないが、東隣にあるスイーサーグ帝国が更に東のキーラン帝国から猛攻撃を受けており、旗色はスイーサーグ帝国に不利になっているという。
小国が集まり帝国を名乗っていたスイーサーグだが、領土の広大さがたたったのか軍の意思は統一しきれておらず、意思統一のしっかりとしたキーラン帝国にいいようにやられてしまっていた。
そして、キーラン帝国の軍勢はスイーサーグ帝国を東西に横断するように侵攻し、その矛先はバクルニー王国の領土まであと僅かのところまで届いているのだ。
聞いたところによると、キーランは北にも兵を送り、その戦線は昨年末には遂にゴリン湾という大きな湾までに達したそうで、それが本当ならスイーサーグ帝国は国土を三つに割られてしまうことになる。
だが、その侵攻速度はここ半年で鈍ってきているという。
それを聞いたとき、俺は戦線が伸びたことで流石に補給が難しくなって息切れでもしたのかと思ったのだが、実態は違った。
これはあくまで状況からの推測でしかないが、キーラン軍は占領地域の拡大に動いていただけだった。
錐のように深くスイーサーグ帝国の横腹に突き込んだ軍勢を、今度は南北に拡げ始めたのである。
そのための侵攻停滞であったのだ。
ひょっとしたら、バクルニーとの戦端を開く前の準備だったのかも知れない。
いずれにしても、この侵攻の停滞はバクルニー王国にとっては非常に有り難いもので、王国はこれ幸いにと各地の傭兵団などに声を掛け、軍備の増強に注力できた。
俺達赤兵隊との契約もその一環だ。
また、スイーサーグ帝国から逃げてきた難民を軍に取り込むことが出来たのも大きい。
祖国を占領したキーラン軍に対する復讐心に燃える兵をなんの努力もせずに揃えられたのだから。
俺の知る限り、スイーサーグ帝国との境に近い要衝、ゲルトカウスには赤兵隊の他に四つもの傭兵団が駐屯している。
またそれに加えて、王国の正規軍も三〇〇〇人ほどが陣を構えていた。
他の傭兵団の規模についてはよくわからないものの、仮に赤兵隊と同程度と見積もれば戦闘要員だけで正規軍と併せて三〇〇〇人程になる。
そこに難民を中心とした一〇〇〇人以上もの戦意あふれる歩兵部隊が追加されたのだ。
いかなキーランとてこれだけの兵が固めるゲルトカウスを破るのは無理だろう。
なにせゲルトカウスは元々がバクルニー王国を代表する交易都市であり、キーランのスイーサーグへの侵攻が報告された三年近くも前から街の外壁の工事も始まっているのだから。
尤も、この外壁の工事は街の周囲に広がる耕作地をある程度潰す事にもなるし、畑までの交通の便の問題もあるため調整に手間取っており、まだ半分も完成していないけれど。
とにかく、貴重な時間が稼げたことでバクルニー王国だけでなく赤兵隊も他の傭兵団や正規軍と一緒に展開訓練や模擬戦を行い、連携力を含めた地力の向上を行える時間ができたのだ。
俺達兄弟も散々に扱き抜かれた。
そして、俺達がゲルトカウスに駐屯し始めて一年近く経った頃。
七四四一年の八月も終わろうとする頃にそれまで南北に占領地を広げていたキーラン帝国西方軍は突如として西進を始めた。
おそらく、今までの停滞は占領地の拡大に加えて昨冬の身動きがままならない時期があったことと、拡げた占領地から食料を始めとする需品を徴発していたのだと思われる。
それが一定以上貯まったのだろう。
一〇月の中頃からゲルトカウスの東方に広がる草原を舞台に、何度か戦闘が行われた。
キーラン軍は四〇〇〇人程の軍団を二つ擁していたようで、その二つの軍団を有機的に連携させて襲いかかって来た。
戦闘員の数でこそ劣るバクルニー王国だが、基本的には守勢なので味方に多数の損害を出しながらも、相手にはそれ以上の痛撃を食らわせていた。
また、王国は正規軍を中心に積極的に補充を送り続けていたため、戦線を支える事が出来たのだ。
しかしながら、王国軍の戦意もかなり低くなっていたのは否めない。
何度か行われた戦闘で判明したのだが、キーラン軍は過去の戦で虜囚としたスイーサーグ帝国兵を自軍の矢面に立たせていたのだ。
スイーサーグ帝国からの避難民で構成された部隊の戦意はとんでもなく落ち込み、脱走者まで出してしまう有様だった。
そんな中、王国正規軍や我々傭兵団は押し寄せるキーラン軍をどうにかこうにか退け続けていた。
そして、秋も深まった。
あと少し耐えれば冬が到来し、キーランも軍勢を引くしかないという一二月の足音が聞こえてくる頃。
奴らは乾坤一擲の大攻勢に出てきた。
キーランとしても雪が降り始めたら軍事行動は取れないから死に物狂いになったのだと思う。
今までにない必死さと執拗さが見受けられた。
・・・・・・・・・
バクルニー王国に来て六年が経ち、俺は一八歳になっていた。
その間で俺の身の上は大きく変わっている。
父上も母上もレグラス兄上も、そしてサリバン姉上までもが五年ほど前の会戦で戦死してしまったのだ。
かてて加えて、その会戦に於いて第一線級の傭兵達もかなりの数が戦死してしまい、バクルニー王国も契約の解除を通達してきた。
この会戦ではギリギリのところでキーラン軍を退けてゲルトカウスを守ることは叶ったものの、以前の戦闘力を維持できていない傭兵団など、バクルニー王国にとってはお荷物でしかない。
僅かに生き残っていた実力のある傭兵達は戦闘の報奨金を受け取ると隊に残されていた金目の物を盗んで家族と共に姿をくらませた。
金の切れ目が縁の切れ目という、傭兵とはかくあるべしとでも言うような、いっそ清々しいまでの逃げっぷりだ。
残ったのは逃げられない程の重傷を負った者やその家族。
親を亡くしたうえ逃げても食っていけそうもない程度の実力しかない若手の傭兵で、且つ誰かを頼りに一緒に逃げるほどの要領がないグズな間抜け。
そして俺が父上から相続した(その時はまだ契約が打ち切られていなかったため、バクルニー王国は俺をベンディッツ家の家長として認めてくれ、命名の儀式まで取り仕切ってくれたのだ。尤も、僅かな命名費用を掛けるだけで誰からも後ろ指を指されることなく正式に契約を打ち切れるのだから、ある意味で当然とも言える)数人の負傷した戦闘奴隷だけという有様で、赤兵隊の合計人数は僅か五〇人程度にまで減ってしまった。
唯一の利点は、父上の男爵位を相続できたことだ。
本来なら父上一代限りのものであった筈が、ロンベルトの国内事情など知らなかったバクルニー王国側が勝手に勘違いして正式な爵位を得ることが出来たのである。
とはいえ、相続出来たのは爵位と戦闘奴隷だけであり、支配する領地や官位など何もない、殆ど実質の伴わない名ばかりのものだが。
隊の財産も数頭の軍馬と荷車、それを引く牛、個人装備に僅かな金銭という、本当に最低限の物しか残っていない。
それでも逃げずに残ってくれた者達に報いるため、まずは怪我人に満足の行く治療をして貰うべく軍馬や牛などを処分しようとした。
民間の治癒師なら金を積めば治癒魔術を掛けて貰える。
買い叩かれはするだろうが、それでも軍馬や牛の三~四頭も処分すれば怪我人全員が完全な治療を受けられる筈だ。
俺としては、かくなる上は綺麗サッパリと赤兵隊を解散しようと考えたのだ。
オースでは傭兵稼業しか知らないが、俺一人なら身一つでもなんとでもなるという、変な自信もあった。
まして、今は怪我を負っているとは言え大人の戦闘奴隷も数人居るから、最悪の場合は回復した彼らを売れば商売の種銭にも出来るんだし。
が、怪我人達はこぞって反対した。
「この程度の事で伝統ある赤兵隊を解散するなど何を言うのか」と詰られた。
今は仕方ないが、当面はどこかの傭兵団に身売りするなり、いっそのこと心機一転、どこか別の場所で再起を図るべきだ、と言われた。
そして「先代様もそれをお望みだろう」とか、「サリバン様は死ぬ間際にバスコ様を頼むと仰られた」とかなんとか、言われた方としては非常に困ることを言い立ててきたのだ。
彼らが主張する通り赤兵隊を傭兵団として存続させるのであれば、僅かに残された機動力すら失ってはにっちもさっちも行かなくなる。
戦場を求めて移動することも難しくなるし、採れる戦術の幅も狭くなるからだ。
彼ら怪我人達は元々、王国軍の魔術師から最低限の治癒魔術は掛けて貰っているから、このままでも命に別状はない。
完治するまでにそれなりの時間は掛かるだろうが、怪我が原因で死ぬことはないと思われた。
赤兵隊の設立者、アルフレート・ベンディッツ男爵の遺児である俺は考える時間も碌に与えられないまま、急き立てられるように覚悟を決めねばならなかった。
こうしている間にも無情に時は流れ、このままでは如何ともし難いと思い直して隊を離れる者も出る。
これについてはどうしようもない事だし、俺としても、また隊としても受け入れざるを得なかった。
そしてゲルトカウスの街が完全に雪に覆われる頃には、赤兵隊は最盛時の十分の一程度、三〇人強にまで落ち込んでしまった。
しかも、そのうちで戦えるのはせいぜい二〇名程度、それも半数以上が未成年で残りも怪我人という、傭兵団としてはもうどうしようもないほどの所帯である。
ここに、精強を以て鳴る赤兵隊は事実上の空中分解を遂げ……たりはしていない。
生き残ったベンディッツ家の三男坊である俺を隊長として、なんとか頑張っていた。
戦場においてまともな部隊運用すら出来なくなった俺達は、冬が明けて補充の正規軍が街に到着すると同時にゲルトカウスから放り出されてしまった。
勿論、こうなるだろうという想像はついていたので、ゲルトカウスに駐屯する別の傭兵団に丸ごと雇って貰うべく交渉を行っていたのだが、当時は未成年でまだまだケツの青い小僧の俺が隊長をして、成人している戦闘要員は全員動けない程の怪我を負っているボロクズのような集団を雇うお人好しなど居る訳がない。
ついでに、一足先に隊から逃げ出した者達が既に雇われていたり(彼らに対する糾弾など、当然の如く全てが無視された)して、バツが悪いのか殊更赤兵隊について悪評を立てていた事も要因の一つだったろう。
これ以上ないほどに肩を落としてゲルトカウスを後にした。
だが、赤兵隊を再興するという決心を固めた以上、俺はどうにかしてこの三〇人を食わせて行かねばならなかった。
隊に残っていた大人達と相談したが、暫くは冒険者として色々な雑用を請け負ったりして当面の糊口を凌ぎつつ怪我人達の回復を待つしかなかった。
元々は傭兵団であるという事を主張するため、出来るだけ魔物退治などの荒事を請けるようにした。
俺達はなりふり構わず、金を稼ぐためにどんなに危険だと思われる依頼も受け、その全てを完遂させてきた。
なお、資金稼ぎの一環として慣れない商売に手を染めたりもしたが、俺に商才はなかったのか、あまり儲けることは出来なかったため、商売については最初の一回で時間の無駄だときっぱりと諦めていた。
オークやホブゴブリン、そしてフィアボルグなど個体の戦闘力も高い上に群れている危険な魔物退治の依頼は、オースの田舎であるバクルニー王国では珍しくない。
大きな街を巡っていれば一月に一度くらいの割合でこうした依頼には出会えるのだ。
行く先々で勇名を轟かせ、隊員の募集を行い、応募してきた冒険者や村の従士の子弟などを中心にこれはという人を雇った。
こうした地道な努力が実を結んだのか、あれから五年もかかってしまったが、ようやっと隊の人数も六〇名余りにまで戻っている。
家族持ちの割合は減り、戦闘要員も五〇名近い。
ちなみに、こうして俺達が躍起になって再建を図っていた間、昨年の夏にゲルトカウスの街は陥落してしまっていた。
しかしながら幸いなことにキーラン軍も大打撃を受けたうえ、捕虜も大して得られなかったらしく、ゲルトカウス以西への侵攻は止まっている。
ゲルトカウスを守備していた傭兵団や守備隊は散り散りになって逃げ、原隊に復帰しなかった者を中心に各地で野盗化しており、キーランの侵攻と合わせて王国の治安を脅かす喫緊の問題となっていた。
そして今、遂に本来の傭兵団らしい依頼が来た。
ロブルンという村に押し入って狼藉を働いている野盗共の退治である。
その地を治めるある子爵からの依頼で、子爵の騎士団は別の村の野盗退治で大きな被害を出してしまったため、正規軍の援護無しでの野盗退治だ。
野盗の人数は三〇~四〇人程度と見積もられており、その全員の殺害か捕縛が求められている。
「ジース。どう思う?」
現在、俺の右腕となってくれている、古参のジースにこの依頼を請けるべきか尋ねてみた。
ジースは少し考えた後で「相手の人数が少し多いですな……」と言った。
確かにこちらで戦えるのは五〇名に満たない人数なので、余程の事でもない限りどうしたって被害は避けられないであろう。
隊員達から死者が出てしまうことすら覚悟せざるを得ない人数だ。
「だけど、そろそろこういった大口の依頼を受けなければ……」
もういい加減、魔物退治程度の仕事では経済的に厳しくなって久しい。
「む……確かに隊長の仰る通りです。受けますか」
ジースの同意を得て、俺は新生赤兵隊の、傭兵団としての、記念すべき初めての依頼を請けることにした。
・・・・・・・・・
「お前……!」
憎々しげな表情を浮かべながら俺の前に立つ人物を目にして言いようのない怒りが湧いてくる。
同時に周囲の戦闘音が急に遠ざかった気がする。
「ふん、野垂れ死んだと思ってたんだが、生きてやがったか」
上背があるため俺を見下ろすように男は言った。
この獅人族の男は、嘗て赤兵隊に所属していた凄腕の傭兵、ダリーだ。
父上や母上が戦死したと見るや、いの一番に金目の物を盗み、同様に生き残った使える者達を唆して消えた奴だ。
一時は恨むべきではない、と考えて忘れようと努めたこともあるが、やはり恨めしいものは恨めしい。
母上が使っていた槍を握りしめ、口を引き結ぶ。
この男に対し、今更語る言葉はない。
まして、ダリーが構えるのは兄上が使っていた業物の槍だと気がついたからには……。
こいつだけは何としても殺さねばならない。
「赤兵隊隊長、バスコ・ベンディッツだ。兄上の槍を返して貰うぞ!」
ここ数年で更に固有技能の使い方を学んだ俺は、通常よりも強く【未来視】を意識した。
本来であれば一秒先の未来の光景を視界に映す【未来視】だが、固有技能に注ぎ込む魔力(既に魔法を学んでいる俺は、固有技能の使用には魔力が必要なことを理解していた)を多くすることで、より先の未来を視る事が可能なのだ。
注ぎ込む量によっては一〇秒、二〇秒先の光景だって視る事が出来る。
尤も、こういった一対一の白兵戦においては二~三秒先を視るのが一番やりやすい。
数m先に半透明の俺が現れ、やはり半透明のダリーと戦い始めた。
と、急に半透明の俺達の位置がこちらの方へと瞬間的に移動した。
奴の方が先に仕掛けて来るか!
俺は槍を構えたまま素早く後退して距離を取る。
半透明の俺達はまたしてもその位置を変えた。
「逃げるなよ。俺が怖いのかぁ? 隊長さんよ」
一歩踏み出したダリーは足を止めると小馬鹿にしたように言った。
左から行くか、それとも右からか……。
僅かに踏み出そうとするたびに半透明の俺達は位置を変え、姿勢を変える。
視えた!
俺が手にする母上の槍がダリーの胸板に突き刺さる光景を目にし、俺は思い切り踏み込んだ。
俺の前進に合わせ、ダリーも動く。
「ぃやあぁっ!」
「ふんっ!」
俺の突きを払おうとするのを読んで槍の軌道に僅かに手を加える。
が……。
半透明のダリーは手にした兄上の槍を振り回すと半透明の俺を打ち据えた。
違う、これじゃない!
とっさに横に跳ね跳び、仕切り直す。
流石に三秒も先だと途中がよくわからない。
だけど、少しずつ修正すればいいだけだ。
立ち位置を変えた俺はフェイントを織り交ぜて半透明の俺達の動きを意識する。
む!?
今度こそ!
「ぃええぇいっ!」
「ちっ!」
体重は左に預けたまま右に一歩踏み出す。
すぐに体勢を修正し、走り込んだ。
「じゃっ!」
ダリーが気合いと共に神速の突きを放つ。
しかし、最小限の体重移動で穂先を躱し、母上の槍を突き出しながら踏み込んだ。
現実のダリーに重なった半透明のダリーが血を吐く。
槍を伝って手応えを感じる。
瞬間的に槍を捻り、更に力を込めた。
半透明のダリーが半透明の兄上の槍を取り落し、俺の槍を掴もうと手を上げる。
「ぬああっ!」
俺の体重を乗せるように更に槍を突きこんだ。
半透明のダリーはぶるぶると震える腕で槍を掴む。
そして、現実のダリーの口から血が吐かれた。
「……赤……兵隊……なら……旗……くらい……立てとけ……」
震える腕で槍を掴み、ダリーは言った。
・・・・・・・・・
更に三年後。
共通歴七四四九年。
バクルニー王国の東部を中心に、赤兵隊は精力的に野盗を退治して回った。
人数の方も今では一〇〇名近くにまで戻っている。
野盗の中にはダリーのように嘗て赤兵隊に所属していた者もいた。
中には降伏を申し出て、もう一度赤兵隊で働きたいという者も珍しくはなかった。
項垂れる嘗ての仲間の姿を目にし、俺としては許してやっても良いという気になったこともある。
戦力の拡充も図れるし、何より知らない仲ではない。
だが、努力して子供のように甘い気持ちを振り払い、全員を殺した。
現在の隊員達に対する示しの問題もあるし、ジースやその娘のタニアを始めとする、一緒に辛酸を舐めてきた古参のメンバーの意向も無視できなかったのだ。
そうしているうちに野盗退治や魔物退治で名を馳せた赤兵隊に外国からの依頼が来た。
依頼主は西のグラナン皇国に属するジュンケル伯爵という人で、内容は伯爵騎士団への所属と治安維持などの各種作戦への従事である。
傭兵団は戦争に参加し、その作戦の一部を請け負うのが本業で正道だ。
俺は隊を副隊長であるジースに任せ、副官となったタニアを伴ってジュンケル伯爵領まで赴いた。
勿論、細かな条件の確認は当然だが、手紙にあったようなふわっとした内容以上の真実について確認する必要があるからだ。
伯爵本人と面談し、かなり長期に渡る契約となりそうなことと、細かな報酬条件を詰めると、年が明け、雪が溶けたら隊を伴って改めて本契約を締結すると約し、俺達は帰途についた。
ん~、またタニアとのエピソード書けなかった。
もういいや。
あ、死ぬとかじゃないです。念の為。




