華やかで豪華なディナータイム♪
室矢重遠は、ゼロから天までの道のりを歩む!
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――綾ノ瀬奈々美の自宅
無人タクシーを降りた奈々美が、家主として先導する。
「どうぞ!」
女子ばかりの集団は、制服のままで玄関ドアへ向かう。
その中でロリな泉佳乃は、静かな高級住宅街に立ち並ぶ戸建てを眺めた。
(普通だね? 注文住宅ばかりで、中が見えにくい構造ばかり……)
『ゲコゲコ♪』
そちらを見ると、中庭に白いカエルがいた。
地面でちんまりしたまま、佳乃を見上げる。
「白い……カエル?」
『ゲコゲコ♪』
よく見れば、中庭に何匹もいる。
(注文住宅で、カエルの生息地? ここ、水場でもないのに……)
引っかかるも、自分の名前を呼ばれた。
息を吐いて、後ろから奈々美たちに続く。
◇
俺たちは、靴を脱ぎ、スリッパで廊下を進む。
生徒会の副会長である夢咲アリアから受け取った、ディナー用の総菜が入った紙袋を持ったまま、広い空間へ出た。
リビングダイニングだ。
アリアが、奈々美に言う。
「デパートで、テキトーに買ってきたわ! お皿やグラスを貸してくれる? あ! 水鏡くんへのお詫びも兼ねていて、生徒会で支払いを持つから」
「ありがとうございます! キッチンは、こちらです」
それを聞いた俺も、お礼を述べる。
「気を遣わせて、すみません……。で、夢咲先輩からは?」
笑顔で怒ったアリアは、俺を見た。
「も――っ! だったら、私のパンツをあげようか? 脱ぎたてだよー!」
ニヤニヤしたアリアに、笑顔の奈々美がズイッと迫る。
「先輩も、才くんを狙っているんですか? ダメですよ? 先輩なら、他にいくらでも男子を見つけられると思います」
キスをするぐらいの距離で、アリアが怯えた。
「いや、冗談で……。とりあえず、少し離れて?」
「はい、失礼しました」
俺に対する返答がないまま、女子グループが準備を進めた。
「才がいると動きづらいから、待っていてくださいまし!」
模擬戦をした俺は、水鏡アレーテに言われて、ソファで待つ。
一口で食べられる、立食パーティーのようなケーキ、クラッカーの類い。
大きなボウルに入れた、野菜サラダ。
さらに、各自の大皿にメインディッシュの肉や魚と、付け合わせ。
主食はパンだ。
ダイニングテーブルについたアリアが、説明する。
「人数分のメインと、箸休めのアラカルトで! 好みが分からないから、肉と魚は半々にしたわ」
俺とアレーテ、奈々美が答える。
「ありがとうございます」
「感謝申し上げます」
「ご馳走ですね! 私の好物ばかり……」
いただきますで、全員が食べ始める。
――同時刻 注文住宅の外
日が暮れて、ライトが照らす暗闇に、中腰で走る人影。
手慣れた感じで、暗がりに屈む。
よく見れば、目だけが出ており、顔は黒いバラクラバで隠れている。
私服にタクティカルベストをつけており、両手にはコンパクトな小銃らしき物体。
戸建ての外壁に一列で張りついた5人は、室内へ突入するタイミングを窺う。
「第一目標は、綾ノ瀬奈々美だ。それ以外は、相手にするな」
残り4人が、それぞれに返事。
『ゲコゲコ♪』
視線と共に銃口を向ければ、地面に白いカエルがいた。
すぐに興味をなくし、外壁に張りつく――
急に、人の気配がした。
慌てて向けば、そこには八頭身ぐらいの白い男が立っていた。
全身タイツのようで、つるりとした顔には何もない。
「なっ!」
驚いた兵士は、それでもトリガーを引き――
上から振り下ろされた拳が半円を描き、その軌道で兵士は吹っ飛んだ。
すかさず、地面へ杭打ちをするような打ち下ろし。
兵士の頭が砕けた。
「はっ?」
「何だ、こいつ!」
「撃て! いいから、撃て!」
「くそったれ!」
サプレッサー付きのようで、ボボボボと低い音に、カチカチと内部の作動音が響くだけ。
その弾幕にさらされた白い男は、衝撃でよろめきつつも、倒れない。
「囲まれているぞ!」
誰かの叫びで、外壁に張りついている4人が手前と奥をカバーする。
横一列に並んで腕を組んでいる白い男たちが、脱出路となる前後を塞いでいるではないか!
2つの列は、片足を大きく上げての踏み込みで、行進のように前へ。
兵士4人は逃げ場がなく、囲まれつつある。
「撃ちまくれ!」
前後に2人ずつのフルオートを叩きこむも、やはり倒れない。
じりじりと近づいてくる。
「手榴弾!」
もはや自分たちへの被害を気にする場面ではなく、自爆覚悟の手榴弾が前後へ放物線を描いた。
同時に、彼らは地面へ伏せようとする。
ドオオォンッと破片が飛ぶ――
白い男の頭が伸びて、空中の手榴弾を呑み込んだ。
まさに、一瞬の出来事。
ギャグシーンのように、ドオンッと白い男が膨らんだが、すぐ戻る。
全ての手榴弾が、白い男たちの夕飯になった。
「ああぁあああああああああっ!」
正気を失ったような兵士の叫びと共に、4人は撃ちまくる。
四方から近づいた白い男たちは、ついに奴らと接触した。
そして、4人の悲鳴もなくなる。
ご馳走様でした……。
過去作は、こちらです!
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