マーブルからのプレゼント
「はーい!!」
優也がドアを開けると美しいスーツ姿の女性が立っていた…
「こんにちは…私…宝石を扱っている者で…こういう者です…」
女性は名刺を優也に渡した…
宝石商 マーブル株式会社 CEO マーブル
肩書きと名前だけの簡単な名刺を見て、優也はもう一度女性の顔を見つめた…
「あの…うちにどういった御用件ですか…?」
「はい…本日は私共の取り扱っている商品を見て頂こうと思いまして…」
「えっ!!ほ、宝石なんて高価な物…買えないですよ…」
「ウフフッ…誰も買えなんて言いませんわ…
仙石優也さん…」
「ど、どうして僕のフルネームを…」
サブリナ達三人は廊下の隅で隠れて二人の会話の様子を見つめていた…
「…優也様…なんか驚いているみたいね…」
「…それにしてもあの女性…一体誰なのかしら…」
「あっ!!ちょっと…!!優也様が女性を部屋に入れるみたいよ…」
「優也様…」サブリナは心配そうに二人が入っていった部屋のドアを見つめた…
「すみません…魔界の方だったんですね…」
「ええ…」
「そうですよね…マーブルさんは人間界では珍しいお名前ですもんね…」
「ジュエラは鉱物の宝庫ですから良い石がお安く手に入るのですわ…
それを人間界の方々にもお分けしておりますの…」
「でも…先程申し上げた通り、ウチはそんな高価な物を買う余裕は…」
「いえ…今日は王女様の旦那様にプレゼントをお持ちしたんですのよ…」
「えっ!!僕に…?」
「…以前、ゴルド大魔王様にたくさんジュエリーを献上させて頂くことになりました。
各国の王女様達に差し上げる物だからとびきり良い物を用意させて頂きましたの…
我が社はジュエラ王室御用達の看板を頂戴しまして
その信用で国民の皆様から御愛顧頂くようになり、商売は順風満帆!!
ゴルド大魔王様やプラティナ王女様には本当に感謝しております。
ですので今日はそのお礼を兼ねて王女のご主人の優也様に心ばかりのプレゼントをと…」
「いやあ…そうだったんですか…
お義父さんに確かめないと分からないですが、確かにバビロナの王女様方に宝石のプレゼントをして頂いた事がありました…
わざわざ御足労頂いてすみません。
せっかくですが…今のお礼の言葉だけ頂戴しておきますね…」
「えっ!!どれも要らないと仰るのですか…?」
「ええ…僕は男性ですし、妻には僕なりの心ばかりの贈り物をさせて貰っております。
今…あなたから宝石を頂戴して妻に贈ったとしても、僕の心がこもっていないと思うのです…」
…な、何て男なの…宝石をタダであげようと言ってるのよ…
魔界の者でも人間でも飛びつく話でしょ…
それにこの人…王女と結婚したのなら…いくら人間でもジュエラの王になって踏ん反り返って玉座に座ったら良いでしょうに…
弟のイミテならきっとそうしたわ…
何故…こんな小さい箱のような住まいに…




